デザイナーズ賃貸物件はやめとけ?思わぬデメリットや選び方のコツ
おしゃれな空間で憧れの一人暮らしを始めたい!個性的な賃貸物件に住みたい!…そう思う人ほど、デザイナーズ物件に興味を持つのではないでしょうか。今回は、デザイナーズ物件とはどんな特徴を持つ物件なのか、デメリットはあるのかなど、デザイナーズ物件探しに失敗しないためのポイントをまとめました。
そもそもデザイナーズの賃貸物件とは?
デザイナーズ物件といっても、法的に明確な定義があるわけではありません。一般的にデザイナーズ物件はデザイナーが内外装や間取りにこだわって設計しており、それぞれに独自のコンセプトを持った物件が多いです。
賃貸物件では珍しいアイランドキッチンが部屋の中央にあったり、床がパイン材でできていたり、内外装がコンクリート打ちっぱなしであったり、トイレやお風呂がガラス張りになっていたりとデザイナーズ物件の特徴はさまざま。一般的な賃貸物件よりもおしゃれで特別感があるため人気を集めています。
デザイナーズ賃貸物件はやばい?知っておきたいデメリット&口コミ
一見メリットばかりが目立つデザイナーズ物件ですが、デザイン性を優先して選んでも不便に感じるデメリットが多々あります。もちろんすべてのデザイナーズ物件に当てはまるわけではありませんが、賃貸契約の際はデメリットの面にも注目すると良いでしょう。
相場より家賃が高め
デザイナーズ物件は、設計やデザインをデザイナーが担当していることから、相場よりも家賃が高めの傾向にあります。高めの家賃でもデザイナーズ物件というだけで需要が高く、家賃が下がることもほぼありません。目安として、相場から1〜2万円ほど家賃が高いと思っておくと良いでしょう。
光熱費が高く快適性に劣る場合も
物件にもよりますが、天井が高い物件や窓が大きい物件、間接照明が多いデザイナーズ賃貸は光熱費が高くなりがちです。天井が高ければエアコンの効きが悪く、窓が大きければ外気の影響を受けやすくなります。間接照明が多ければそれだけ電気代も高くなるでしょう。
加えて、コンクリート打ちっぱなしの物件は快適性に劣ります。熱伝導率が高いコンクリートは、熱容量が大きいために夏は暑く冬は寒くなりがちです。夏はカビが発生しやすい、冬は結露しやすいなどのデメリットもあります。
間取りにデッドスペースがある場合も
他の物件にはない特徴的な間取りを持つデザイナーズ物件も多いですが、よく見るとデッドスペースが生まれている箇所があります。物を置きたい場所にクローゼットなどが設置されていたり、螺旋階段の階段下にデッドスペースが生まれていたり、家具が置きづらい三角スペースが設けられていたりとさまざまです。
このようなデッドスペースも専有面積に含まれるため、その分家賃が高くなります。
デザインに飽きることも
特徴的なデザインを気に入ってデザイナーズ物件を選んだとしても、デザインは時代の流行り廃りに左右されやすく、次第に飽きてしまうケースも多いです。
一般的な賃貸物件の場合、家具やインテリアによって部屋の雰囲気を自分好みに変えることができますが、デザイナーズ物件はもとから個性的なデザインであるがゆえに、空間の雰囲気を変えるのが困難でしょう。
外に洗濯物を干せないことも
デザイナーズ物件は、景観を維持するためにベランダを設けていないケースも多いです。また、契約上ベランダに洗濯物を干すことがNGの場合もあります。そうなると洗濯物は部屋干しするしかなくなるため、いくら室内がおしゃれでも見栄えが悪くなるでしょう。
また、ベランダがなくても浴室乾燥機がついているデザイナーズ物件があります。浴室乾燥機があれば外干しの必要はなくなりますが、その分光熱費が高くなるデメリットがあります。
利便性が悪い物件も多い
デザイナーズ物件は、住みやすさよりもおしゃれさを重視した部屋が多いです。それだけに間取り上のデメリットが多く、住み心地が悪く感じることもあるでしょう。
たとえば、キッチンのすぐそばにトイレがあったり、浴室がガラス張りになっていたり、トイレ・浴室・洗面台が一つのスペースにまとまっていたりなど、利便性が悪い物件をよく目にします。
収納スペースが少ない可能性
おしゃれさ重視で設計されているデザイナーズ物件は、収納スペースが少ない傾向にあります。というのも、内装をそのまま活かして生活してほしいという設計側の意図があるからです。
もちろんすべてのデザイナーズ物件に該当しているわけではありませんが、荷物が多い人にとっては住みにくさを感じることでしょう。また、自分で収納スペースを作ればコストもかかり、部屋も狭くなります。
デザイナーズ賃貸物件で失敗しない!内見でチェックすべき6大ポイント
どれだけデメリットがあるとわかっていても、唯一無二のデザインに惹かれて賃貸契約を考える人は多いでしょう。そこで、後悔しないために確認してほしい「内見のポイント」を5つにまとめました。
①トイレや浴室の位置
デザイナーズ物件の多くは居室を広くしている反面、トイレや浴室などがコンパクトに設計されています。物件によっては、トイレや浴室がリビングに直接繋がっていることもあるでしょう。
家に人を呼ばない場合はそれでも問題ありませんが、来客時にトイレを利用しづらくなるデメリットもあります。人を呼んだときに不便を感じないか、内見時によく考えましょう。
②カーテンレールの有無
デザイナーズ物件のなかでも、壁一面が窓になっているような物件はカーテンレールがついていないケースもあります。カーテンがなければ、日差しを遮ることができずプライバシーも確保できないため、カーテンレールがあるかどうかを必ずチェックしましょう。
もしもカーテンレールがない場合、突っ張り棒を購入すれば簡単にカーテンを取り付けることができます。
③生活動線
日常生活で不便に感じる箇所がないか、生活動線にも目を配ってみましょう。たとえば、ワンフロアの物件でもロフト階があったり、いくつもの階層に分かれていたりする物件は、上り下りが多く身体に負担がかかりやすいです。
物件資料や内見だけで住み始めたあとの暮らしを想像するのは難しいかもしれませんが、入居後は簡単に引っ越すこともできません。生活する上で問題がある箇所はないか、あるとしても許容できるかどうか、引越し後の暮らしをイメージしながら判断しましょう。
④収納力
部屋探しにおいて重要なのが、収納スペースが確保されているかどうかを確認することです。デザイナーズ物件は特に収納スペースが少なめなので、引っ越しで持ち込む荷物の量をシミュレーションしながら収納が足りるかどうかを判断すると良いでしょう。
⑤エアコンの製造年
空間が広い物件やコンクリート打ちっぱなしの物件、間接照明が多い物件など、快適性に難のあるデザイナーズ物件はエアコンを使用する機会も多くなります。型式が古いとエアコンが効きにくく、光熱費も跳ね上がるでしょう。
内見の際は、エアコン本体に記載されている製造年を確認しましょう。もしもエアコンの製造年が古ければ、新品に取り替えるよう不動産会社や大家さんに交渉するのもおすすめです。
⑥掃除のしやすさ
デッドスペースがある、ガラス面が広く手垢が目立ちやすいなどのデザイナーズ物件は掃除が大変です。こまめに掃除するのが苦手な人は要注意。自分で掃除・管理できる部屋かどうかを確認しましょう。
デザイナーズ賃貸物件を探すならネットやSNSへ
デザイナーズ賃貸は全体的に物件数が少なく、希望エリア内に必ずあるとは限りません。不動産会社に直接足を運んでも構いませんが、まずはポータルサイトや不動産会社のホームページ、SNSなどでデザイナーズ物件を探してみましょう。ポータルサイトなら、こだわり条件で検索できるサイトも多く便利です。