手取り20万円の一人暮らしは家賃をいくらにするべき？【生活費内訳や貯金額についても解説】

ライター×広報×言葉が好きな人

yura

学生から社会人になったことをきっかけに、一人暮らしを始める人も多いと思います。初めての一人暮らしだと、全体でどれくらいの費用がかかるか分からないのが不安なポイント。せっかくの一人暮らし、貯金もしたいしお洒落も目一杯楽しみたいですよね。本記事では、月の手取り20万円で一人暮らしをする場合の家賃の目安や月にかかる生活費などについて解説していきます。

■手取り20万円で一人暮らしできる？

・手取りと額面の違い

手取り20万円の一人暮らしに関しての解説の前に、「額面」と「手取り」の違いについて説明したいと思います。

額面とは企業から自分に対して支払われる金額の合計のことです。基本給の他に通勤手当、時間外手当（残業手当）などの手当で構成されています。給与明細上で額面額は「総支給金額」の欄で確認することができます。

手取りとは、所得税や住民税、社会保険料などを額面から天引きした上で支払われる、自分が実際に受け取れる金額のことです。額面から天引きされることを「控除」と呼びます。給与明細上で手取り額は「差引支給額」の欄に記されているのが一般的です。

・手取り20万円の月収と年収

一般的に手取りは（月収）額面の75％～85％と言われています。そして年収は月収×12か月分に加えてボーナスの有無で大きく変わります。ボーナス支給額の基準は企業によって異なりますが、基本給の1〜2ヶ月分で計算されることが多いようです。

下記の表を見ると、手取り20万円の人の月収は約24～25万円です。年収にすると280万～300万円ですが、こちらはボーナスを入れずに計算しているため、ボーナスがある場合は年収が変わります。

■手取り20万円の家賃相場はいくら？

結論から話すと、手取り20万円で一人暮らしをすることは可能です。ただ、物件の条件や立地などで自分の100％希望の物件に住むことは難しいかもしれません。

・手取り20万円の家賃目安：6.7万円

一般的に家賃の目安は手取りの3分の1と言われています。ここで気を付けたいのは、月収で計画を立てないこと。家賃は固定支出の中で最も高額になるので、ここを抑えれば抑えるほど、毎月の生活は楽になります。

手取り20万円の場合の家賃目安は6.7万円。共益費や管理費も入れた合計金額を約6万円～7万円以内に収めるようにしましょう。

人気の物件や築浅物件は管理費や共益費などが高い場合があるため、物件情報をしっかりと確認しましょう。

・東京23区の家賃相場（2022年2月17日時点）

また下の表を見ると、東京23区内でも家賃7万円以下の物件は見つけることが出来ます。物件設備や築年数、駅からの距離などの条件面などを妥協すれば都心に住むことも可能です。東京23区外でも、都心にアクセスしやすい駅を選べば家賃を抑えながら休日はお出かけなども気軽にいけますよ。

東京23区の一人暮らし物件（1R～1DK）

■家賃6.7万円（共益費込）：手取り20万円の生活シミュレーション

手取り20万円で6.7万円の物件に住んでいる人のシミュレーションです。

食費などの数値は、政府統計を参考にしています。全国区分のため、都心などは物価が高い場合があるかもしれません。予備費・貯金として約2.5万円ほど残せるので、無駄遣いをしなければ年間で30万円ほど貯金することが可能です。

こうして見ると、7万円の賃貸物件に住んだ場合の貯金可能額は月2.2万円、8万円の賃貸物件に住んだ場合の貯金可能額は月1.2万円となります。手取り20万円で8万円の物件に住むと、月に貯金できる額が少ないです。元々貯金をたくさんしている方など、金銭的に余裕が無い限りは6万～7万円の物件を選ぶことをおすすめします。

■生活費別の節約術

上記のシミュレーションはあくまでも全国的な平均で目安となる数字です。自分の努力しだいで月々の生活費は節約することが出来ます。

・食費

食費は生活費の中でも最も節約しやすいです。大切なのは月の予算を決めること。月約3万円以内に収めることが出来れば、貯金や別の出費に回すことが出来ます。

食費の節約で重要なのが自炊です。コンビニや総菜はとても便利ですが、栄養バランスが偏ってしまったり高カロリーになってしまったりと健康面でもあまり良くありません。1週間分の食材をスーパーでまとめ買いして平日分のご飯を作り置きすれば、仕事後の負担も少なくなります。

・光熱費

電気代・ガス代は季節によっては高くなりがち。基本的にエアコンの温度は夏は26度、冬は20度で一定を保ちましょう。冬は電気毛布など電気代が安い家電で体を温めるのもおすすめです。電気とガスを同じ会社で契約することでお得になるプランなどもあるので上手く活用しましょう。また物件選びの際、一般的にプロパンガスは高くなりがちなので都市ガスを選ぶのも良いでしょう。

・通信費

通信費は主にスマホ代とWi-Fi代のこと。スマホはソフトバンク・au・docomoといった主要キャリア以外にも格安プランを打ち出すキャリアが最近は多くあります。スマホの使用頻度から、一度自分に合ったスマホプランを見直してみるのも良いでしょう。

モバイルWi-Fiを上手く活用して、スマホ代を安くするという方法もあります。

・交際費

交際費も食費と同様に自分の裁量で大きく節約することが出来る生活費です。飲み会1回あたり、5千円～1万円ほど使用するかと思います。毎週1度飲み会に行くだけでも月に2万円～4万円。大きな出費となります。外食や飲み会は月に行く回数をあらかじめ決めておくのがよいでしょう。予定をあらかじめ決めておくことで生活も整います。

■一人暮らしする際に必要な初期費用

一般的に賃貸物件を借りる際の初期費用は家賃4.5～5ヶ月分と言われています。そのため、家賃7万円の場合は31.5万～35万円。家具家電をどれくらい買うか、どこまでこだわるかによっても費用は変わってきます。

引っ越し費用や家具家電を購入することを考えると、およそ50万円程準備しておくと安心です。

■まとめ

手取り20万円で一人暮らしは可能です。共益費・管理費込みで6万円～7万円の物件を中心に探しましょう。ただ、人気のエリアになると物件の数自体が少なくなるので自分が妥協できる条件と譲れない条件を明確にしておきましょう。

生活費を工夫することで貯金や自由費を増やすことも十分可能です。自分の収入と生活スタイルに合った物件選びで、一人暮らしライフを楽しみましょう。