お部屋探しの手順ガイド[賃貸の借り方マニュアル]
新生活を始めるためには、何をいつからどんな方法で進めればよいのか、その手順を賃貸不動産のプロがご案内します。お部屋探しはちょっとしたコツと注意点さえ押さえれば簡単です。一人暮らし、二人暮らし、学生さん問わず、お部屋探しの手順ガイドさえお読みいただければ、安心してお部屋探しをスタートできます。
お部屋探しの大まかな手順
1. 引っ越しをする時期を決めよう
2. 部屋の譲れない条件を決めよう
3. 希望条件から物件検索をしよう
4. 不動産会社に問い合わせよう
5. 実際に物件を内見してみよう
6. 部屋を気に入ったら契約しよう
お部屋探しで最初に気をつけたいのが引っ越しの時期です。ここからは引っ越しの流れを詳しく説明していきます。
ステップ1 引っ越しをする時期を決めよう
お部屋探しで1番最初に決めたいのが引っ越しの時期です。賃貸物件は常に流動的に動き続けています。新しく空室募集が開始されてから1ヵ月~2ヶ月の間に新しい入居者が決まります。
※人気の物件ほど決まりが早いというわけです。3ヶ月以上空室が続くような物件は、賃料が相場より高めの設定になっているか、何らかの問題を抱えている可能性が高いので要注意です。
希望条件に合う物件を見つけて、入居したいと思った物件が、既に空室物件だった場合は賃料の発生までの期間は2週間が相場です。2週間以上先から入居を希望する場合は交渉になってしまいます。
仮に空室予定(退去予定)物件だった場合でも、リフォーム完了から2週間以内の賃料発生が相場です。ですから入居時期を最初に決めてお部屋探しを開始する事が重要になる訳です。
※もちろん、賃料が発生しても必ずしも直ぐに入居しなくてはいけない訳ではありません。しかし、無駄に賃料を支払うのは勿体ないので、出来る限り入居時期にあわせてお部屋を探す必要があります。
部屋を探し始める時期が、入居希望日より早すぎても無駄になってしまう可能性がある事は覚えておきましょう。
お部屋探しの上級者「いい物件が出てきたら」という方は、常に1ヵ月には引っ越せる心構えが出来ている人です。以下に物件の状態を記載しておきますので頭に入れておきましょう。
空室物件
現在すでに空室になっている物件です。前入居者は退去済みでクリーニング及び修繕が済んでいる物件、またはこれからクリーニング及び修繕をする物件です。
空き予定(退去予定)物件
現在入居中の物件で、入居者の退去申告は通常1ヵ月前(稀に2か月前)です。賃貸物件の募集は現入居者から退去の申告があり次第、新たな入居者の募集が開始されます。
新築物件
新築物件は建設中から入居者募集が開始されます。完成の2ヶ月前~3ヵ月前より入居者募集が始まります。突如として翌月入居の新築物件が登場することはほぼありません。
ステップ2 部屋の譲れない条件を決めよう
インターネットでお部屋を探すにも、不動産コンシェルジュにお部屋を探して貰うにも、住みたい部屋の条件を決めなければ探せません。
まずは、住みたい部屋を見つけるうえで絶対に譲れない条件をあげましょう。人気の条件を一部記載しておきます。
敷金礼金、築年数、バストイレ別、独立洗面台、ロフト付き、室内洗濯機置場、ベランダ(バルコニー)、2階以上、マンション、オートロック、クローゼット、ペット可など
次に給料や仕送り額をもとに総収入から家賃の上限を決めましょう。総収入の3分の1を賃料上限にするのが目安です。
その後、勤務先や学校の通いやすさから住むエリアの候補を決めていきましょう。最寄駅からの距離も重要なポイントです。
ステップ3 希望条件から物件検索をしよう(引っ越し時期2ヶ月前から推奨)
条件が決まったら、まずはインターネットで検索して、物件情報を収集してみましょう。物件情報の詳細を見極め、気になる物件をピックアップしたい。
物件の検索方法は主に5種類
[沿線・駅から探す]
住みたい沿線と駅が決まっている方におすすめ
[地域(エリア)から探す]
住みたい市区町村など地域が決まっている方におすすめ
[地図から探す]
地域(エリア)から探すに似てはいますが、住みたい地域(エリア)の地図上から目視で探すことで、より細かい地域を認識しながら検索できます。
[建物ブランドから探す]
建物の施工メーカーまたは施工ブランドから検索する方法です。住みたい建物のブランドが決まっている方にもおすすめです。
[探してもらう]
検索するのが面倒な方におすすめなのが地元不動産会社のエージェントに任せて希望条件からお部屋を提案してもらう方法です。
物件情報を検索できるポータルサイト3選!
インターネットでは広く物件情報の検索ができますが、不動産業界では未だ情報の更新速度が遅く、既に成約済みの物件がサイトに掲載されているケースも多く見られます。
※もっとも情報更新を推奨する物件情報サイトでも更新(確認)頻度は1週間毎です。
数多くある不動産情報サイトの中で、最も正確な情報が配信されている国内有数のポータルサイトをご紹介しておきます。
賃貸サイトのランキングでも不動の1位と2位はスーモ、ホームズでしょう。住みたい街ランキングなどの情報も集計しています。
お部屋探しと言えば「スーモ」というくらい知名度抜群。不動産情報サイトNo1。アプリも提供しています。
物件数No.1の不動産・住宅情報サイト。スーモに次いで認知度の高いポータルサイトです。アプリも提供しています。
東京都下・神奈川でお部屋探しなら、地元密着の不動産会社が運営するネクストライフのホームページがおすすめです。
ステップ4 不動産会社に問い合わせよう(引っ越し時期1ヵ月まえ前後)
条件に合う物件に出会ったら気になる物件が見つかったら、不動産会社を訪問しましょう。不動産会社を訪れるタイミングが重要です。
訪問時期により、契約が早すぎて引っ越し前に家賃が発生したり、解約日が間近に迫ってきて妥協した物件を選ぶことになる等の失敗例は良くあります。
不動産会社へは予約して訪問がおすすめ
不動産会社への訪問は、引っ越しの希望時期の約1ヵ月前~2ヶ月前までがオススメです。入居審査と契約には1~2週間かかるため、考慮して訪問日時を決めましょう。
なお、不動産会社への訪問は予約をして訪問をする事をオススメします。もちろん予約なしの来店にも快く対応してくれますが、見学したい物件が、大家さん、管理会社、鍵の状況などにより内見できない場合もあるので注意しましょう。
入居者が未成年者の場合(主に学生さん等)
入居者及び契約者が未成年者の場合は、親権者(保護者)同伴で来店することをおすすめします。入居者及び契約者が未成年者の場合は親権者(保護者)の承諾が必要になります。
せっかく条件にピッタリのお部屋が見つかったても、親権者(保護者)に許可を得て、後日訪問したら成約済みになっているという事がないように事前に相談しておきましょう。
希望条件ピッタリのお部屋を紹介してもらうコツ
お部屋探しは意外に時間がかかる
不動産会社に訪問してのお部屋探しは思ったよりも時間がかかります。物件紹介→内見→申込手続きまで行う場合2時間~3時間はかかります。
予約の際に詳しく条件を伝えておきましょう。見たい物件や希望条件が詳しく決まっていれば、予め新着物件を探しておいて貰えたり、事前に物件見学の段取りを組んでおいて貰えます。
ステップ5 実際に物件を内見してみよう
希望の物件が見つかったら、出来る限り内見をしてお部屋を選ぶことをオススメします。
空き予定の物件などでも申込先着順で入居になるので、どうしても見れない場合は致し方ないですが、その場合でも類似の間取りを内見できないか不動産会社に聞いてみましょう。最近ではVR内見を取り入れている不動産会社もあるようです。
間取り図と写真ではわからない点をチェックしよう
収納の大きさを図ろう
収納の横幅、奥行、高さを図っておけばカラーボックスの購入やツッパリ棒などの設置を予め準備できます。
TVジャックの場所を確認しよう
実際に入居したときの家具の配置をイメージするにはテレビを何処に配置できるのか確認しておくと良いでしょう。
インターネットジャックの場所を確認しよう
私たちの生活において最早必需品と言えるのがインターネット環境でしょう。自宅にインターネットを引く場合はインターネットジャックの場所を考慮して家具の配置を考えましょう。
コンセントの場所と数を確認しよう
コンセントの場所と数を把握しておくことは、家具の配置を計画するうえでとても重要です。特にキッチンのコンセントは確認しておくことをおススメします。
照明器具は必ず確認しよう
一人暮らし用の部屋(1R・1K)であっても、照明が設置されている物件とされていない物件があります。二人暮らし、ファミリータイプ(2DK・2LDK・3DK・3LDKなど)の部屋では、部屋ごとに照明が設置されているか確認する必要があります。
エアコンの設置個所は確認しよう
一人暮らし用の部屋には殆どエアコンが設置されていますが、念のため確認しておきましょう。 二人暮らし、ファミリータイプ(2DK・2LDK・3DK・3LDKなど)の部屋では、部屋ごとにエアコンが設置されているか否か確認する必要があります。
周辺環境と近隣住民のマナーをチェックしよう
生活を充実させるためには周辺環境がとても重要です。生活の必需品を手に入れられるスーパーやコンビニの場所は確認しておきましょう。
※近隣にスーパーやコンビニがない場合でも、通販サイト(amazonや楽天など)を活用することも検討しましょう。
また、近年ではよくある質問「隣の人ってどんな人ですか?」に不動産会社は答えられません。個人情報にあたるものを他者に教えるわけにはいかないからです。
※逆に隣の入居者情報を教えてしまうような不動産会社は、自分が入居した際にも他者に個人情報を教えかねない不動産会社になるのでやめておいた方が良いでしょう。
駅までの道(交通)はシッカリ確認しよう
生活を開始して毎日利用することになるのが交通網です。駅を利用する人は必ず駅までの道のりを確認しましょう。また、バスを利用する場合はバスの時刻表などチェックしましょう。
ステップ6 部屋を気に入ったら申込手続きをして契約しよう
いよいよお部屋探しの最終段階「申込手続き&契約」です。申込手続きと契約は不安になりますよね。こちらで詳しく説明していきます。
住みたい部屋が見つかったら、なるべく早く申込手続きをしましょう。物件は申込手続きの先着順=部屋止めになる事がほとんどです。
要するに1秒でも早く申込書を書いて、建物の管理会社またはオーナーに申込書を提出した人に住むための審査を最初にする権利が与えられるわけです。
ステップ1の冒頭でも書かせていただきましたが、 物件は新しく空室募集が開始されてから1ヵ月~2ヶ月の間に新しい入居者が決まります。 良い物件であればあるほどに決まるスピードはとても速いのです。
実は、不動産会社の営業マンも、お客様と悩んでいる間に他の人に獲られてしまったなんて経験を月に1回以上という高い確率で経験しています。急かすことは言いたくありませんが、気に入ったらまずは申し込みましょう。
申込書は不動産会社所定のものに必要事項を記入して提出します。記入事項は不動産会社によって異なりますが、契約者本人の住所、氏名、生年月日、年齢、勤務先、年収などに加えて、緊急連絡先または連帯保証人のプロフィールが必要な場合が多いです。
また、入居審査については2日~4日程度で出る事がほとんどです。近年の賃貸住宅の殆どは、保証人が必要な契約ではなく、保証人の代わりに「保証会社への加入」が義務付けられている物件が多いです。従って、入居審査についても保証会社が担当している場合が多いです。要するに不動産会社は保証会社の審査結果を待っているのです。
保証会社の詳しい説明
保証会社の詳しい説明については、賃貸の入居審査を通すには?[保証会社編]をご覧ください。
賃貸の契約によく必要になる書類と印鑑一覧
不動産会社より審査通過の連絡があったら、 契約に必要な書類を揃えましょう。契約にあたって、どんな書類が必要になるかは申込の時点で不動産会社の担当者に聞いて準備しておくとスムーズです。
住民票 | 入居者全員分の住民票が必要になるケースが多いです。住民票が現住所のものが必要になる事を覚えておきましょう。 |
契約者の収入証明書 | 申込書に記載した収入を証明するために必要になります。一般的には源泉徴収票ですが、努めた期間が短い場合は給与明細3ヶ月分などで代用する事ができます。また、自営業者の場合は、納税証明書になりますので税務署で取得しましょう。 |
契約者本人の身分証明書 | 審査の時に提出した契約者本人の身分証明書をカラーのファーストコピーで提出を求められる場合が多いです。 |
契約者本人の印鑑証明書 | 契約が実印契約の場合に限り必要になります。一般的には三文判で契約できますが、不動産の管理会社によっては実印契約だったりするので申込の段階で確認しておきましょう。 |
契約者本人の銀行印 | 毎月の家賃は金融機関の引き落としになる事が多いです。現状では初期費用の支払いは不動産仲介会社により出来たり出来なかったりしますが、賃料支払いをクレジットカードで行えるのは、大東建託または大和リビングの物件しかないと言えるでしょう。 |