お年寄りが賃貸物件に入居する際の注意点

お年寄りの中には、新たに賃貸物件を借りて、充実したセカンドライフを送りたいと考えている方も多いでしょう。しかし、お年寄りの賃貸物件探しは難航するケースが多く、「6件も入居を断られた」「不動産会社で紹介できる物件がないと言われた」といった声も耳にします。

今回は、お年寄りの賃貸物件探しに関するポイントや、入居時の注意点などをご紹介します。シニアの方が新しく物件を探す際のお手伝いをしますので、ぜひ参考にしてください。

賃貸暮らしのお年寄りはどれくらいいる?

お年寄りが賃貸物件に暮らしているケースは珍しいように感じますが、平成25年の総務省の調査では、お年寄りの3割が賃貸物件に暮らしているようです。そして、現在では5割程度が賃貸物件で生活しているため、今後も増えていくことが予想されます。

不動産会社も上記の点については理解しており、高齢者向けのサービスや物件も登場しています。そのため、「お年寄りである」ことを理由に入居を拒否されたり、物件を紹介してもらえなかったりすることはほとんどありません。

お年寄りが賃貸物件に住む場合は、どのような理由があるのでしょうか。

自宅を売却して賃貸に住む

お年寄りが賃貸に住む場合、所有していた自宅を売却して賃貸を契約するケースがほとんどです。建物が古くなっている場合などは、相続税の節約のために自宅を手放し、賃貸物件に住んでいるのです。新たに戸建てを購入する方もいますが、負担を減らすために賃貸物件を探す方が増えています。

自宅を購入しなかった

最近では、自宅を購入せずに賃貸物件で生活している方も増えています。そういった方にとっては、賃貸物件探しは日常のことといえるでしょう。

お年寄りが選ぶ賃貸物件のポイント

上記のように、お年寄りでも賃貸物件を借りて理想の生活を実現することは可能です。それでは、お年寄りが賃貸物件を探す際、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。

家族や親戚の家からの距離が近い

お年寄りの場合、家族や親戚の家から距離が近いことが重要です。お年寄りは、突然体調を崩したり、看病や介護が必要な状態になったりする可能性があります。そういったタイミングで、家族や親戚が近くに住んでいると、安心して任せることができます。また、家族が近くに住んでいる事実は、不動産会社にとっても安心材料となります。

家の近くに医療機関がある

お年寄りになると、大きな病気にかかっていなくても、病院に行く機会が増えるはずです。そのような場合に、家の近くに医療機関があると、すぐに病院を利用できます。近くの医療機関は、大きな大学病院などである必要はありません。かかりつけ医があるだけでも安心して生活することができるでしょう。

段差や階段が少ない

室内のちょっとした段差や2階に上がるための階段は、お年寄りにとって大きな負担になります。そのため、お年寄りが安心して生活するには、段差や階段が少ない平家やエレベーターの設置されたマンションを選ぶのがおすすめです。最近では、バリアフリーの賃貸物件も増えているため、選択肢は増えています。

お年寄りが賃貸物件の審査に落ちやすい理由

お年寄りも賃貸物件の契約である一方、審査に落ちやすいのも事実です。こちらでは、お年寄りが賃貸の審査に落ちやすい理由をご紹介します。

身体的な理由

大家さんや不動産会社から見ると、特にお年寄りのひとり暮らしの場合、「突然体調を崩してしまったら」といったことが懸念されます。最近では、高齢者の孤独死も社会問題となっており、物件を貸す側も常に意識しているポイントです。そのような面でも、近くに家族や親戚が暮らしているエリアで物件を探すのが良いでしょう。

金銭的な理由

お年寄りはすでに退職し、年金を主な収入源として生活している方も少なくありません。年金の額にもよるものの、大家さんからすると家賃滞納のリスクを考えるのも事実です。家賃滞納のリスクを最小限に抑えるためにも、家族を保証人にするなど、確実に家賃を回収できるようにすることが大切です。

お年寄りが利用できる制度

お年寄りが賃貸物件を借りる場合、上記のような点で審査が厳しくなります。賃貸の審査に不安がある場合は、下記のような制度を利用してみましょう。

家賃債務保証

連帯保証人を用意できないお年寄りに向けたサービスで、一般財団法人「高齢者住宅財団」が提供しています。こちらを活用することで、確実に保証人を立てられるため、審査に通りやすくなります。

高齢者向け賃貸住宅

お年寄りが賃貸物件を探す場合は、最初から高齢者向けに提供している住宅の中から探すのもひとつの方法です。UR賃貸住宅では、高齢者向け優良賃貸住宅や高齢者等向け特別設備改善住宅、健康寿命サポート住宅、シルバー住宅など、お年寄りが暮らしやすい物件と提供しています。そもそもお年寄り向けに提供している物件のため、「高齢者である」ことを理由に審査に落ちる心配はありません。

まとめ

賃貸住宅で暮らすお年寄りは今後も増えていくはずです。審査などに不安がある場合は、今回紹介した情報を参考に

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