中古の戸建て投資とマンション投資を徹底比較
不動産投資には、戸建てとマンション2つの選択肢があります。これから不動産投資を行う場合は、どちらを選択するのが良いのでしょうか。
今回は、戸建て投資とマンション投資のそれぞれを徹底比較します。
戸建て投資のメリット
戸建て投資は、基本的に中古の戸建てをイメージしましょう。新築の戸建て投資はコストが高額になりやすく、あまりメリットがないためです。
こちらでは、中古戸建て投資のメリットをご紹介します。
少ない資金でも始めやすい
中古の戸建て投資は、少ない資金でも始めやすいのが大きな特徴です。建物の規模にもよるものの、マンションはRC造りなどが一般的であり、戸建ては木造が基本です。
木造の建物は減価償却期間が短く、物件の価値の下落も早くなります。そのため、安価な物件を見つけやすいのです。
不動産投資初心者の方など、資金をあまり用意できない場合は、戸建てから始めるのも良いかもしれません。
リノベーションしやすい
マンションと比較してリノベーションしやすい点も、戸建てのもつ特徴のひとつです。マンションは、内装のリフォームやリノベーションは行えるものの、外観の変更や規模の大きいリノベーションは許可がなければ行えません。
一方、戸建ての場合はすべて自己所有となるため、基本的にどのようなリノベーションも可能です。マンションでは行いづらい外壁や間取りの変更、駐車場を新たに設置するなど、より快適な環境を求めてリノベーションが行えます。
立地条件を気にし過ぎなくて良い
投資用物件を探す際、もちろん立地条件を意識するでしょう。ただ、戸建てはマンションと比較して立地条件を気にし過ぎなくて良い傾向にあります。
戸建てには駐車場がついていることが多く、自動車を所有している方に選ばれるケースがほとんどです。その場合、主な移動手段は自動車となるため、駅チカなどの条件をあまり気にする必要がありません。
もちろん、駅から近いほうが需要は高いものの、マンションと比較するとこだわる必要はないでしょう。立地条件を気にする必要が少ないと、条件に合う物件を見つけやすくなります。
入居期間が長い
戸建て住宅は、長期間の入居を前提として選ぶ方がほとんどです。戸建ては単身者ではなく、家族などで住む方が多いためかもしれません。
一方、投資用物件として人気の高いワンルームマンションなどは、単身者が住むケースが多く、短期間で退去する可能性があります。その分、高い頻度で入居者を探さなければならず、オーナーにとっては負担となります。
出口戦略を立てやすい
戸建て投資は、マンション投資と比較して出口戦略を立てやすい点も大きな特徴のひとつです。不動産は、年々価値が下落していくため、投資を始める際は出口戦略まで考える必要があります。
マンション投資の出口戦略には、以下のような例があります。
- 投資用・居住用マンションとして売却
- 居住用マンションとして自ら住む
- 修繕を繰り返しながら継続運用
反対に、戸建て投資の出口戦略には、以下のような例が考えられます。
- 投資用・居住用住宅として売却
- 居住用住宅として自ら住む
- 修繕を繰り返しながら継続運用
- 建物を取り壊し更地として売却
戸建て投資には、土地に関する運用も含まれます。建物を取り壊したうえで土地だけ売却することが可能なため、出口戦略の幅が広がります。
戸建て投資のデメリット
戸建て投資には、気をつけるべき点も存在します。こちらでは、戸建て投資のデメリットをご紹介します。
融資が通りにくい
戸建て投資は、不動産購入時の融資を受けにくいといえます。
居住用ではなく、投資用として戸建てを購入する場合は、住宅ローンではなく不動産投資ローンを組むことになります。
まず、不動産投資ローンは、中古物件について審査が厳しく行われる傾向にあります。戸建てであってもマンションであっても、新築と比較すると融資を受けにくくなります。
さらに、融資が通った場合でも、木造建築は耐用年数が短いため、マンションと比較して返済期間が短くなります。返済計画を入念に立てておかないと、家賃収入が途絶えてからもローンの残債を払うことになるかもしれません。
リフォーム・リノベーション費用が高い
中古の戸建て住宅の場合、物件の購入から賃貸運用までにリフォームやリノベーションをするのが一般的です。
戸建て住宅はマンションと比較して自由にリフォームやリノベーションが行えるものの、トータル費用が高額になる傾向にあります。
中古の戸建て住宅を購入する際は、後のリフォームやリノベーションを見据えて、修繕費用をなるべく抑えられる物件を選ぶことが大切です。
投資を拡大しづらい
アパートやマンションであれば、ひとつ目の物件で成功した場合に、隣のお部屋も購入するといったことが可能です。
しかし、戸建ては似たような条件の物件を探すことが難しく、投資を拡大するスピードが遅い傾向にあります。
多額の利益をあげたい、短期間で多くの物件に投資を拡大したい方には向かないといえるでしょう。
マンション投資のメリット
ここからは、マンション投資のメリットを確認します。戸建てとはどのような違いがあるのでしょうか。
リフォームやリノベーションによって資産価値の向上を図りやすい
マンションは、戸建てと比較してリフォームやリノベーション費用が安価な傾向にあります。価格を抑えてリノベーションを行うのであれば、マンションがおすすめです。
また、マンションはリフォームやリノベーションによって資産価値の向上が見込めます。購入時の価格より高い価格で売り抜けることができるケースも珍しくありません。
修繕計画を自分で立てる必要がない
マンションの場合、基本的な管理はすべて管理組合が行います。管理費や修繕費用も毎月積み立てるため、個人で修繕計画を考える必要がありません。
オーナーは、入居者がより住みやすい環境となることに注力できるため、不動産投資初心者でも運用しやすいでしょう。
耐用年数が長い
前述の通り、木造建築の戸建てと比較して、マンションは耐用年数が長く設定されています。
安定的な運用ができれば、長期にわたって家賃収入を得られるため、大きな副収入となります。
マンション投資のデメリット
ここからは、マンション投資のデメリットを確認します。
リフォームやリノベーションに限界がある
マンションでリフォームやリノベーションを行う場合、前述の通り外観の変更や大規模な工事はできません。
また、行える場合でもあっても、基本的には管理組合の許可が必要なため、スピーディーに行うのは難しいでしょう。
利回りがやや低い
不動産投資における収益を意識すると、マンションは戸建てと比較してリターン(利回り)がやや低いといわれます。
とくに、毎月の管理費や積立金が足を引っ張ってしまうのでしょう。ただ、戸建ての場合は収益のなかから修繕費用を積み立てするため、それほど大きなデメリットとはならないかもしれません。
マンション投資については、以下の記事でも解説しています。
どちらを選ぶ場合も重要なポイント
戸建てとマンションどちらを選ぶべきかは、ケースバイケースです。どのような投資スタイルをイメージしているかによっても変わるでしょう。
ただ、どちらを選ぶ場合であっても、安定的な賃料収入を得るためには見逃せないポイントがあります。以下の4つ参考にしてください。
- 立地
- 物件価格
- 間取り
- 耐震性能
まとめ
不動産投資をする場合、さまざまな理想を思い浮かべるでしょう。それを実現できるかは、物件選びにかかっています。
戸建てとマンションどちらが適しているか、入念に検討しましょう。
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