ロフト付き物件の探し方!メリットやデメリットもご紹介
学生さんやひとり暮らしの方に人気の「ロフト付き物件」。「ワンルームや1Kでは狭いから」と、最初からロフト付き物件を探しに不動産屋を訪ねる方も多いようです。しかし、ロフト付き物件に関する正しい知識を持っていなければ、住み始めてから後悔する可能性があります。今回は、ロフト付き物件のメリットやデメリットを含めて、ロフト付き物件に住む際に必要となる知識をご紹介します。
「ロフト」とは何か
そもそもロフトは、床と天井の間に設けられたもうひとつの床のことを指し、建築法上は部屋の床面積や部屋数にカウントされません。ロフト付き物件の間取りを見ても、ロフトを部屋として記載していることはないでしょう。一般的には収納スペースなどで扱われることが多いようです。
ただ、ロフトは物件によって天井が高くなっているものもあり、多くの方がロフトを第2の居住スペースとして使用しています。
ロフト付き物件が増加した歴史的背景
時代は、1980年後半から1990年にかけて起きた、いわゆる「第2次ベビーブーム」までさかのぼります。団塊ジュニア世代が増えてきた時代です。
この時代、高度経済成長期を経て国として成熟しつつあった日本では、地方から上京し就職する方が増えていました。そして、ひとり暮らしをするためのアパートが不足している時代でもありました。
限られた土地の中で効率的に部屋数を確保するには、各部屋の面積は狭くなってしまいます。しかし、あまりに部屋が狭ければ、利便性が低く、入居者が現れません。そこで、収納スペースでもあり、寝室としても利用できるロフトを設けることで部屋を広く感じさせ入居者を集めたのです。
このような時代の流れを経て、ロフト付き物件が増えていったのです。
ロフト付き物件のメリット
ロフト付き物件が増えた当時と比べると、さまざまなタイプの賃貸物件が増えていますが、いまだにロフト付き物件は人気があります。そこには入居者にとって大きなメリットがあるためでしょう。ここでは、ロフト付き物件に住むメリットをご紹介します。
居室の天井が高い物件が多い
ロフト部分は屋根の下に設けられるため、ロフト付き物件は他の賃貸物件と比べて居室の天井が高い傾向にあります。天井が高い部屋には、さまざまな効果があります。
もっとも大きいのは、部屋に開放感が生まれ、全体が広く見える点でしょう。友達や家族を招いて人口密度が上がったとしても、それほど窮屈な印象を与えません。背の低い家具で統一すれば、より部屋を広く見せることができます。
寝室として利用できる
ロフトの利用方法は人によってさまざまですが、もっとも多くの方に利用されているのは寝室です。ワンルームや1Kといった物件で、居室部分にベッドをおくと、ほとんどのスペースが埋まってしまうことも珍しくありません。そのため、ベッドを諦め布団で生活する方も多いようです。
そこで、ロフト付き物件であれば、そこを寝室代わりとして利用可能です。ベッドや布団を居室におく必要がないため、部屋を広く利用できるというメリットにもつながります。
ただし、寝起きに階段から落ちる可能性もあるため、十分気をつけて利用する必要があります。
趣味の空間や収納場所としても利用できる
寝床を居室に確保できるのであれば、趣味の空間や収納スペース、仕事場所などロフトの利用方法はさらに広まります。
ロフトは階段やハシゴなどを使用している分、居室スペースとは全く異なる世界観の部屋を作り上げてもそれほど違和感は生まれません。極端な例を挙げれば、真っ白な壁紙の居室に対して、ファンシーな壁紙のロフト部分を作っても良いということです。
ロフト付き物件に住む場合は、ロフトを自分の好きなもので埋めてしまうものもおすすめです。お気に入りの物に囲まれたスペースを作り上げましょう。
冬はロフト部分が暖かい
暖かい空位は部屋の上部分溜まる傾向にあるため、とくに冬はロフトが暖かくなる傾向にあります。冬に起きられない原因になりそうですが、少しでも暖かい部屋で眠られるのはうれしいポイントです。
来客時に物を隠すことができる
突然の来客で、片付いていない部屋に友達や恋人をあげる経験をした方も多いのではないでしょうか。ワンルームや1Kのお部屋では、隠すスペースもないため、片付けが終わるまで少し待ってもらう必要もあるかもしれません。
ロフト付き物件であれば、そういった事態にもロフトに物を隠すことができます。ロフトに人を入れない工夫は必要位なりますが、緊急時にもロフトが活躍します。
ロフト付き物件のデメリット
一方で、ロフト付き物件に住めばすべてが解決するわけではありません。ここでは、ロフト付き物件のデメリットについてご紹介します。
エアコン効率が悪い
ロフト付き物件の最大のデメリットは、エアコン効率が悪くなる点です。先ほどロフト部分は冬に暖かく過ごせる点をメリットとしてご紹介しましたが、言い換えれば夏はロフトが暑いということでもあります。夏場にロフトで眠ろうとすると、暑くて眠れないという声をよく耳にします。
また、暑さを解消するためにエアコンを頻繁に使用するため、電気代がかさむというデメリットにもつながります。倹約家の方にはあまり向いていないかもしれません。
高さゆえの危険がある
ロフトには、高さゆえの危険があります。ロフト付き物件に住んでいた方のなかには、階段やハシゴから落ちてケガをした経験のある方も多いのではないでしょうか。とくに、朝起きたてや夜お酒を飲んだ後などは注意する必要があります。また、ロフト部分は天井が低いケースが多いため、天井に頭をぶつけるなどの危険もあります。
さらに、最終的にロフトに登るのが面倒になるといった声も耳にします。わざわざロフトに登るのではなく、居室スペースですべてを完結できるようにする方も多いようです。
ロフト部分の掃除がしにくい
前述の通り、ロフトは天井が低く立てないことも多いため、必然的に掃除が難しくなります。掃除機を満足に使用することはできませんし、中腰の作業のため長時間は難しいでしょう。ロフトをきれいに保つためには、ロフト専用の掃除方法を考えておく必要があります。
ロフト付き物件を探す際の注意点
最初に述べた通り、ロフト付き物件はいまだに人気があります。しかし、住み始めてから合わないと感じる方も多い物件です。そこで、ロフト付き物件を探す際の注意点をご紹介します。
必ず内見してから契約する
ロフト付き物件を契約する際は、必ず内見してからにしましょう。階段の上り下りやロフトでの生活は、印象とは異なる可能性があります。意外と負担に感じることも少なくありません。内見してその生活を続けられるかどうか考えてからの契約がおすすめです。
最上階の部屋がおすすめ
ロフト付き物件を契約する場合は、最上階の部屋がおすすめです。ロフト部分は上階の居室部分をつながっているため、上に住んでいる方の生活音を感じることも珍しくありません。気にならない方であれば問題ないのですが、生活リズムが合わない方が住んでいるとストレスになることもあります。
最上階のロフト付き物件であれば、上階に気を使うことなく生活できるためおすすめです。ロフト付き物件は2階建や3階建のアパートが多いため、最上階でも移動が大変になることはありません。
まとめ
ロフト物件はさまざまなメリットやデメリットがあるため、住む際はそれぞれを理解しておく必要があります。今回の情報を参考に物件を探してみてください。