賃貸住宅では引っ越しの挨拶をしたほうが良い?
地域や年代にもよるものの、最近はご近所付き合いが希薄になっており、自分の家の周辺にどんな人が住んでいるか知らない、という方も多いのではないでしょうか。ご近所付き合いがあまりないと、どうするべきか悩むのが、引っ越し時の「挨拶」です。持ち家の場合は長く住むため挨拶する方が多い傾向にありますが、賃貸住宅だと余計に悩む方も多いでしょう。
今回は、賃貸物件で引っ越した際の挨拶についてご紹介します。挨拶の必要性やしなかった場合に想定されるデメリット、挨拶時のマナーについてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
賃貸では引っ越しの挨拶をするべき?
一昔前は、引っ越した先で周辺の住人に挨拶をするのが一般的でした。しかし、最近ではご近所付き合いが希薄になっており、特に都市部では、挨拶をしないまま新たな生活をスタートさせるケースも少なくありません。
実際、アパートやマンションに引っ越した場合でも、挨拶をしたことがないという方も増えています。ただ、都市部に引っ越した場合でも、近隣住民へ挨拶をしておいたほうが良いケースがいくつかあります。以下では4つのパターンについて見てきましょう。
家族で引っ越す場合
最初は、小さなお子さんがいて、家族で引っ越す場合です。小さなお子さんがいる場合は、普段の足音や声などで周辺の住民に迷惑をかける可能性があります。そのため、引っ越した際には、挨拶をしに行くのがおすすめです。
アパートやマンションで生活していると自治体、小さなお子さんがいる場合は子ども会やPTA、学校などで周辺の住民と関わりをもつことも少なくありません。事前に挨拶を済ませておくことで、そういった行事やイベントに関する情報をもらえる可能性もあります。アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、足音で迷惑をかける可能性を考慮して、階下の住人にも挨拶しておきましょう。
女性の一人暮らしの場合
次は、女性の一人暮らしの場合です。女性の一人暮らしの場合、挨拶するかどうかはケースバイケースで考える必要があります。例えば、女性専用マンションや近隣住民が女性であることが確定している場合は、挨拶に伺っても問題はないでしょう。
しかし、周辺にどのような方が住んでいるかわからない場合や、治安があまり良くないとされる地域では、防犯面を考慮して挨拶に行かないという選択肢も考えられます。どうしても挨拶したい場合は、知人や家族を同伴して向かうのが安心です。
学生や社会人の一人暮らしの場合
学生や社会人の場合、引っ越しの挨拶をしないという方が多いようです。就職や転職、転勤などをきっかけにその地を離れる方も多く、「どうせ長く済まないなら挨拶しておく必要はない」と考えているのかもしれません。
もちろん、可能であれば挨拶するのが最善ですが、ご近所とあまり交流する機会がないようであれば、挨拶しないという選択肢もあるでしょう。また、学生の場合は両親と挨拶に伺うのもひとつの方法です。
何度訪ねても不在の近隣住民がいる場合
近隣住民に挨拶していると、「何度伺っても不在の家」があります。本当に不在にしているケースもあれば、居留守を使っている可能性も考えられます。このように、ご近所の中には挨拶を不快に感じる方がいる可能性も考えられます。そんなときは、無理に何度も訪れる必要はありません。偶然家の前で出会ったときなどに挨拶する程度で十分でしょう。
挨拶をしない場合のデメリット
賃貸への引っ越し時には、あえて挨拶をしないという方も多いですが、それにはデメリットがある可能性が考えられます。3つのパターンを見ていきましょう。
近隣住民の印象が悪くなる可能性がある
ご近所付き合いがある程度密にあるエリアで、引っ越し時に挨拶をしないでおくと、近隣住民の心象が悪くなるおそれがあります。引っ越しをする際は、階段やエレベーターを引っ越し業者が往復したり、大きなトラックを建物の前に止めたりと、近隣住民に迷惑をかけてしまいます。それにもかかわらず挨拶をしないと、第一印象はあまり良いものではないでしょう。特に集合住宅の場合は、特別な理由がなければ挨拶しておくのが無難かもしれません。
ちょっとしたことでトラブルにつながるおそれがある
挨拶は顔を合わせる以外にも、こちらの事情を軽く説明する機会としても役立てられます。例えば、「小さな子どもがいる」ことや「ペットを飼っている」ことが分かっていれば、ちょっとした物音でトラブルになるケースは少ないでしょう。しかし、挨拶をしないことで情報共有ができていないと、小さなことでトラブルに発展するおそれがあります。
万が一のときに近所の人を頼りづらい
挨拶をせずに近隣住民との関係をある程度築いておかないと、トラブルが発生したときに頼りづらいというデメリットもあります。地震や台風などの災害が発生したとき、お互いに助け合うためには、引っ越し時の挨拶を含めて一定の関係を事前に築いておく必要があるでしょう。
賃貸で引っ越しの挨拶をする際のマナー
賃貸で引っ越しの挨拶を行う場合は、一定のマナーを理解していないとかえって迷惑になる可能性があります。以下の4つのポイントを意識すると安心です。
挨拶する範囲
挨拶する範囲については、「向こう三軒両隣」といった言葉がありますが、集合住宅の場合は両隣と階下のお部屋だけで十分です。特に、小さなお子さんがいる場合は、階下の方への挨拶を忘れないようにしましょう。自治体などがある場合は、会長の家などにも挨拶しておくと良いかもしれません。
手土産の有無
手土産については、人によって異なるため明確なことはいえません。ただ、家族で引っ越す場合などは、予算500〜1,000円程度で準備する方が多いようです。タオルや石鹸、お菓子の詰め合わせなどは無難に喜ばれます。反対に、一人暮らしの場合は手土産を用意しないケースも多い傾向にあります。
時間帯
時間帯は、引っ越しから1週間以内の10〜19時の間に挨拶に行くのがベストです。ただし、夕方ごろは夕飯の準備をしている家庭も多いため、住んでいる方の年齢層や家族構成なども意識する必要があります。あまり遅い時間になると迷惑になってしまうため、遅くとも19時までには済ませておきましょう。
人数
人数はできるだけ少人数、かつ短時間で済ませるのが基本です。突然訪問された側には何か用事がある可能性も考えられるため、長話などは控えましょう。家族と住む場合でも全員で押しかけると相手が戸惑ってしまいます。多くても2人程度で挨拶に行くのが良いでしょう。
まとめ
賃貸の引っ越し挨拶は、特別な理由がなければできればしておきたいところ。最低限のマナーを守って、今後のご近所付き合いがうまくいくよう、手短に挨拶を済ませましょう。賃貸物件をお探しの際は、ネクストライフまでお問い合わせください。