賃貸の床をワックスがけしたい!フローリングを掃除する際の注意点
賃貸物件で生活していると、経年劣化や摩擦によって床が汚れていき、入居時の輝きを徐々に失っていきます。そのような状態を解消するために役立つのが、床のワックスがけです。
ただ、持ち家であれば自由に行うことができますが、賃貸の場合は注意しなければならないポイントがあります。こちらでは、賃貸のフローリングをワックスがけや掃除をする際の注意点をご紹介します。
賃貸物件では床にワックスがけする義務がある?
賃貸に限らず、床を掃除する場合は掃除機やフロアワイパーなどを使用するのが基本です。しかし、時々行いたくなるのが床のワックスがけ。そもそも、ワックスがけにはどのような効果があるのでしょうか。床のワックスがけによって期待できる効果は、主に以下の3つ。
- 傷からの床の保護ができる
- ツヤによって部屋が明るくなる
- 日頃のお掃除が楽になる
床の表面には、目には見えないものの小さな凹凸が存在しています。ワックスがけをすることで、その凹凸を埋めることができ滑らかになります。また、ワックスによって表面に膜が張られるため、傷からの保護や日頃のお掃除がしやすくなります。
賃貸の床のワックスがけは大家さんの義務
「ワックスがけをして床をきれいに保つことは、賃貸物件を借りた側の義務なのでは?」と考えている方もいるでしょう。もちろん、部屋を汚さないように気をつけて使用することは借主の義務ですが、ワックスがけをはじめとした「お部屋をより良い状態に保つための行為」は貸主である大家さんの義務です。
あくまで入居者に求められるのは部屋を汚さないように注意して生活することだけであり、反対にワックスがけを行なって入居前の状態と無断で変えてしまうと、退去時に「入居時の状態に戻してください」と言われてしまう可能性が高まります。そのため、不用意にワックスがけを行うのは控えたほうが良いでしょう。どうしても床のワックスがけをしたい場合は、大家さんや不動産会社に連絡して許可をもらうようにしましょう。
賃貸で床にワックスがけする際の注意点
賃貸で床にワックスがけをする場合、不動産会社や大家さんの許可を得る以外にも気をつけなければいけないポイントがあります。こちらでは、賃貸で床にワックスがけする際の注意点を解説します。
ワックスが塗れないフローリングがある
賃貸をはじめとしたさまざまな建物では、床材としてフローリングが使用されています。しかし、フローリングとはいっても1種類ではなく、中にはワックスを塗ることができないタイプも存在します。以下の2つのフローリングについては、そもそもワックスがけができないため注意しましょう。
- 無垢フローリング
- ノンワックスフローリング
無垢フローリングは、無垢材を使用したフローリングのことです。天然木をカットしてそのまま床材としているため、液体を流すと染み込んで変色してしまいます。もちろんワックスも染み込むため、ワックスがけを行うことはできません。無垢フローリングは湿度による変色や生活で生じた傷なども合わせて天然木の風合いを楽しむ床材です。
ノンワックスフローリングは、床材の上にUVコートで加工を施したものです。上からワックスを塗っても密着しないため、ほとんど効果が期待できません。専門業者に依頼するのがベターです。
水拭きならOK?
素材によるワックスの可否や管理会社・大家さんへの確認の手間などから、基本的にはフローリングに自分でワックスがけを行うのはおすすめしません。フローリングの掃除をしたい場合は、水拭きで行うのが良いでしょう。フローリングを水拭きする際の注意点は以下の3つです。
- 雑巾をしっかりと絞って水気を抑える
- 短時間で終わらせる
- 重曹やセスキ炭酸ソーダは使用しない
どれもフローリングを痛める可能性があるため、水拭きをする場合は気をつけましょう。
賃貸で床にワックスがけをする方法
前述の通り、賃貸物件であっても管理会社や大家さんの許可があれば、床をワックスがけすることができます。しかし、ワックスがけは難易度が高いため、素人の方が自分で行うのはおすすめしません。基本的には専門業者に依頼するのが良いでしょう。どうしても自分で行いたい場合は、以下の流れに沿って行いましょう。
事前準備
床をワックスがけする場合は、事前準備が大切です。せっかくきれいにワックスがけをしても、事前準備を怠ると仕上がりが残念な印象になってしまう可能性があります。
物を床から移動させる
まず、ワックスを塗るエリアにある物を移動させましょう。ソファやテレビなどの大型の家具・家電、収納ボックスなど、移動できるものは可能な限り移動させることが大切です。床に物を置いたままだと、ワックスがけを行う際に塗りムラが出てしまう可能性があり、仕上がりが悪くなってしまいます。
ゴミやほこりを取り除く
ワックスがけを行う場合は、床のゴミやほこりを取り除くことも重要です。ゴミやほこりが残った状態でワックスがけを行ってしまうと、床のゴミが表面に残ってしまい見た目が悪くなります。掃除機を使用するとほこりが舞い上がる可能性があるため、フロアワイパーなどを使用するのが良いでしょう。
水拭きと乾拭き
最後に床の表面を水拭き・乾拭きします。ウェットタイプのフローリングシートを活用するのもおすすめです。ただし、しっかりと水分を拭き取り、乾いた状態でないとワックスがけをした後にフローリングが傷んでしまう可能性があるため注意しましょう。
ワックスがけはシートで済ませると簡単
事前準備が完了したら実際にワックスがけを行います。ワックスがけといえば、学校などで行ったことがあるという方も多く、液体のものをイメージする方もいるでしょう。確かに依然として液体の商品も多く流通していますが、一般の方には取り扱いが難しいためあまりおすすめしません。最近はワックスタイプのシートも登場していますので、手軽にきれいにしたい場合は探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
賃貸物件の床は基本的に自分でワックスがけをするのは控えましょう。無断で行うと無用なトラブルを招くおそれがあります。大家さんや管理会社に許可をもらった場合でも、均一な仕上がりにしてくれるプロの業者に任せたほうが安心です。