害虫の出にくい物件の選び方
賃貸物件を選ぶとき、立地や周辺環境など住む前にある程度把握できるものもありますが、なかには住んでみないと気づかないこともあります。
そのひとつが「害虫の発生のしやすさ」です。
外観がきれいな建物であっても、住んでみると害虫に悩まされることも少なくありません。今回は、害虫が発生しにくい物件の特徴や、部屋に入ってこないための対策をご紹介します。
害虫が出にくい物件の特徴とは?
あまり気にならない方は別ですが、害虫の発生しやすい家に住みたいと思っている方はそれほど多くないでしょう。
賃貸に住む際は、部屋を探す段階や内見の段階で害虫の発生しにくい物件を選びたいところです。
こちらでは、害虫が出にくい物件の特徴や探し方をご紹介します。
部屋探しの手順については、こちらの記事をご覧ください。
2階以上の部屋を選ぶ
住環境で発生する害虫は、さまざまな場所から侵入します。そのため、完璧に害虫の発生を防ぐことはできません。
ただし、1階のお部屋と2階以上のお部屋を比較すると、2階以上のお部屋のほうが害虫が侵入しにくいといわれています。
害虫の発生を防ぐのであれば、高層階に住むのが良いでしょう。
周辺に飲食店やコンビニがない
害虫の発生を防ぐためには、虫のエサが少ない場所を選ぶことが大切です。
周辺に飲食店やコンビニのある物件では、周辺に常に食料があり、害虫が発生しやすい環境が整っているといえるでしょう。生活にとっては便利な施設ですが、害虫の発生という面ではあまり適していません。
また、周辺に飲食店やコンビニがない場合でも、専用ボックスなどがないゴミ置き場がある場合は注意が必要です。
住民が捨てたゴミに虫が集まり、住戸内に入ってきてしまうことがあります。
契約する物件だけでなく、周辺のゴミ置き場の状況なども合わせて確認しておきましょう。
周辺に公園や川などがない
自然豊かな公園や川が周辺にあるのも物件の魅力ですが、害虫の発生という観点からはあまりおすすめしません。
樹木の多い場所には害虫のエサとなる小さな虫なども多く、水場も蚊などが発生しやすい場所です。
そこで発生した虫が家の中に侵入し、悩みの種となる可能性も考えられます。
害虫を極力避けるのであれば、家の周辺に公園や川などがない場所を選びましょう。
鉄筋コンクリート造のマンション
建物の構造にはさまざまな種類がありますが、なかでも木造建築では害虫が発生しやすいといわれています。
木造建築の建物は、壁や床などに細かな隙間が生じやすく、虫が侵入しやすくなっているためです。
害虫の発生という観点からは、鉄筋コンクリート造のマンションを選ぶのがおすすめです。
賃貸物件の建築構造の違いについては、こちらの記事で解説しています。
築年数の浅い物件
築年数の経過した物件とそうではない物件を比べると、築年数の浅い物件のほうが害虫が発生しにくいといわれています。
築年数が経過すると、建物に隙間が生まれたり少しの腐食が発生したりなど、害虫の好む環境へと変化してしまいます。
リフォームやリノベーションを行なっている場合でも、建物の構造まで手を加えているケースはほとんどなく、築年数の経過した物件ほど害虫が発生しやすいといえるでしょう。
物件を選ぶ際は、できるだけ築年数の浅い新しい物件を選ぶことで、害虫の発生を防げるはずです。
日当たりの良い物件
害虫の発生を考えるのであれば、日当たりの良さも大切です。
害虫はジメジメとした湿度の高い環境を好みます。日当たりの良い部屋は湿度を低く抑えることができるため、害虫が発生しにくくなるのです。
日当たりの良いお部屋は、南向きや東向きの物件がおすすめです。
また、押し入れを開けてみてイヤなにおいがした場合は、湿気がこもっている可能性があるため注意が必要です。
害虫はどこから入ってくる?
自宅で害虫対策をするためには、害虫の侵入経路を理解する必要があります。こちらでは、害虫がどこから入ってくるのか、いくつかのルートをご紹介します。
窓
害虫の侵入経路としてもっとも多いのが、窓です。風通しや換気のために窓を開ける機会は多く、その際に害虫が入ってきてしまいます。
とくに、網戸が設置されていないタイプの窓は注意が必要です。専用のシートなどを設置し、害虫の侵入を防ぎましょう。
また、網戸がない場合でも自分の判断で網戸を設置するのはおすすめしません。
タワーマンションなどでは、落下の危険性があるため、網戸が禁止されている建物もあります。
管理会社などに連絡を取ってから設置するのが無難です。
換気扇
換気扇も害虫の侵入経路のひとつです。キッチンの換気扇だけでなく、浴室や脱衣所などに設置された換気扇も注意が必要です。
とくに、換気扇のファンが大きい場合は、害虫が比較的簡単に入ってきてしまいます。
換気扇には専用のフィルターをかぶせて害虫の侵入を防ぎましょう。
排水溝
意外と気づいていないのが、キッチンや浴室・洗面所などに設置された排水溝です。
水垢や皮脂汚れ、生ゴミなどが残っていることもあり、害虫の温床となりやすい場所です。
害虫の侵入を防ぐには、排水溝の徹底的な掃除が欠かせません。
害虫を発生させないための対策
上記の侵入経路をもとに、害虫対策をいくつかご紹介します。
穴を徹底的に塞ぐ
害虫は自宅の穴という穴から入ってきます。そのため、害虫対策としては穴を塞ぐことが最優先です。
先ほどの網戸のない窓や換気扇はもちろん、エアコンの室外機やちょっとしたすき間も徹底的に塞ぎましょう。
賃貸に住む場合は、事前にこのような穴がないかチェックすることが大切です。
防虫剤を使用する
賃貸に入居した場合は、荷物を入れる前に防虫剤を使用しましょう。管理会社が事前に行っているケースがほとんどですが、重ねて自分でも行っていると効果的です。
ダンボールはすぐに処分する
住み始めてから大切なのが、ダンボールはできるだけ早く処分することです。
ダンボールには害虫が卵を産み付けているケースがあり、放置していると成長してしまう可能性があります。
そのため、引っ越しの荷物や通販で購入した場合のダンボールは、できるだけ早く処分しましょう。
まとめ
害虫は、どのお部屋でも発生する可能性があります。入居前から対策方法を理解し、普段から意識することが大切です。
現在家探しにお悩みであれば、こちらの記事もご覧ください。