初めてひとり暮らしをする「上京組」がもっておくべき部屋探しの心構え
進学や就職を機に上京し、初めてひとり暮らしをするという方も少なくありません。
そこで、最初のハードルとなるのが部屋探しです。何を基準に選ぶのか、内見時はどこをチェックするのかなど、迷うポイントばかりです。
今回は、不動産会社が考える部屋探しの心構えをお伝えします。とくに、初めてひとり暮らしをする上京組の方は心の片隅にとめておいてください。
不動産会社が教える内見時のチェックポイント
部屋探しをする際、その物件を実際に確認する内見はとても重要です。
物件の情報はインターネットでも得られますが、実際に見に行くことで部屋の詳細な情報はもちろん、周辺環境や住人の様子などが確認できるためです。
住んでみてからのトラブルを防ぐためにも、必ずお部屋を決める前に内見をしましょう。
内見の重要性については、こちらの記事でも説明しています。
こちらでは、内見時にチェックすべきポイントをご紹介します。
防音性のチェックは壁に耳をあてる
鉄骨造や木造の建物では、壁の構造上、外部の音を完全にシャットアウトすることはできません。
まず、壁を叩いて判断する方法がおすすめです。中身が詰まった低い音が響く場合は、一定の防音性があります。高い音が響き渡る場合は、少し不安があるかもしれません。
また、壁を叩いてもよくわからない場合は、壁に耳をあてる方法が有効です。部屋の場所によっては、エレベーター音の有無なども確認できます。
湿気は窓のサッシでチェック
湿度の高い部屋に住んでいると、服や家具がカビてしまう可能性があります。
湿気の原因となる結露については、サッシの横部分を確認しましょう。サッシ横や周辺の木材がカビていたり変色が確認できる場合は、結露の危険があります。
また、その部分が不自然に塗り直されている場合は、以前発生した結露の名残かもしれません。
その他には、壁紙の浮き具合や窓のすき間の有無などで確認する方法もあります。
トイレはタンク内と便器の水位をチェック
水まわりでは、シャワーの水圧チェックをイメージする方が多いでしょう。もちろん、それも重要です。
また、とくに重要なのがトイレタンクです。カビの発生具合でしっかりと清掃されているかがわかります。
トイレでは、便器の水のたまり具合を確認するのも重要です。不自然に水位が高くなっている便器があり、あまり水位が高いと跳ねやすくなるため注意が必要です。
また、反対に水位が低すぎるとにおいが上がってくる可能性があります。
サイズを測る
内見には必ずメジャーを持ち込み、各所のサイズを測ることが大切です。とくに、すべての物を出入りさせる玄関ドアのサイズは忘れないようにしましょう。
サイズの測定時は、ちょっとした突起物やドアノブの有無も含めて行い、場合によっては取り外せるかどうかもチェックする必要があります。
洗濯機やベッドなどの大型の家具が入らないとなると、ベランダなどから淹れる必要があり、引越し業者によっては追加で料金がかかります。
自力で変えられない部分をチェック
収納やコンセントの位置、電波の状況、ポストの安全性など、自力では対策できない場所は、より入念に確認する必要があります。
たとえば、靴箱の高さが不十分だと女性用のブーツや長靴が入らない、コンセントの位置が高いとケーブルを指したときに邪魔になるといったデメリットがあります。
不動産会社に聞くべき質問
引っ越しに慣れている方は、内見時に必ず不動産会社に質問をします。こちらでは、物件について不動産会社に聞くべき質問をご紹介します。
空室期間について
良い物件が見つかった場合は、どの程度空室期間が続いているのか確認しましょう。
長期間空室が続いているのであれば、家賃交渉の材料になる可能性もありますし、人気がない理由を考えるきっかけにもなります。
とくに、相場より安値で貸し出されている物件は意識して尋ねましょう。
回転率について
どの程度の周期で住人が変わっているのかも判断要素のひとつです。
入居と退去のサイクルがあまりに早いようであれば、建物やそれ以外の部分に何か問題がある可能性が考えられます。
不動産会社が真摯に答えてくれるかどうかもチェックしましょう。
クレームの発生状況
マンションやアパートなどの集合住宅では、クレームの有無や内容について確認するのも重要です。
騒音トラブルやゴミ出しのルールに関するトラブルなどがある場合は、自分が巻き込まれる可能性を考慮して判断しましょう。
前の住人の退去理由と居住期間
前の住人の退去理由についても聞いておくのがおすすめです。何か特別な事情がうかがえる内容であれば、入念に検討する必要があるでしょう。
また、その人の居住期間も合わせて確認しておきましょう。10年以上住んでいて、退去理由が結婚や転勤などであれば、快適に住むことができる部屋といえます。
近隣住民の家族構成や生活時間
トラブルの有無を判断するうえでは、近隣住民の家族構成や生活時間について尋ねるのも効果的です。
個人情報のため詳細には教えてもらえませんが、大まかな範囲であれば教えてもらえることがあります。
たとえば、生活リズムの合わない方が多いアパートやマンションでは、落ち着いて生活できません。物件情報に載っていないことは積極的に尋ねましょう。
上京組がもっておくべき部屋探しの心構え
こちらでは、初めてひとり暮らしをする上京組がもっておくべき部屋探しの心構えや、やっておくべきことをご紹介します。
住みたい部屋を明確にイメージしておく
理想のお部屋に出会えるかどうかは、住みたい部屋を明確にイメージできているかどうかが関わってきます。
間取りはもちろん、家賃やエリア、駅からの距離、面積、設備、築年数など、できるだけ細かく考えておくことで理想の部屋に出会いやすくなります。
ほとんどが不動産ポータルサイトで検索可能なので、ぜひ調べてみてください。
最初の3か月はお試し期間のつもりで
どれだけ入念に下調べをして物件を選んでも、住み始めてから不満点が出る可能性はあります。
賃貸はいつでも引っ越せる点にメリットがあるともいえるため、最初の3か月はお試し期間のつもりで住むのがおすすめです。
コストは2年間を総合的に考慮
必要なコストは、一般的な更新のタイミングである2年を基準に総合的に考えることが大切です。
たとえば、家賃が安くても敷金・礼金が2か月ずつの物件と、少し家賃が高くても敷金が1か月だけの物件では、トータルで必要なコストが変わってきます。
ひと月に支払う家賃だけで決めないことが重要です。
まとめ
上京組の方にとって、初めての家探しやひとり暮らしなど、不安は尽きないでしょう。理想の家を見つけて、少しでも安心して新しい生活をスタートできるよう、今回紹介した心構えをぜひ参考にしてください。