デザイナーズマンションのメリット・デメリット

「あこがれの物件」といわれてイメージするお部屋は人それぞれ異なりますが、「将来はデザイナーズマンションに住みたい」と考えている方も多いことでしょう。しかし、デザイナーズマンションの実態についてあまり理解せずそのように考えている方も多いように感じます。「デザイナーズマンション」という響きだけで物件を選んでしまうと、住み始めてから後悔する可能性があります。そこで今回は、デザイナーズマンションに住むメリットやデメリット、住人の声を踏まえて、どんな家が理想なのか考えていきます。

デザイナーズマンションとは何か?

「デザイナーズマンション」といわれると、何かすごいマンションをイメージしますが、具体的にデザイナーズマンションとなる定義はあるのでしょうか。

結論から申し上げると、デザイナーズマンションの定義はありません。極端な例を挙げると、不動産会社が物件を紹介する際に「このマンションはデザイナーズマンションです」とすれば、その物件はデザイナーズマンションということになります。家賃の安いデザイナーズマンションなどでは、各居室はしっかりと作り込まれているにもかかわらず、バスルームやトイレが一般の物件と変わらないなんてことも少なくありません。

ただ、多くのデザイナーズマンションでは、デザイナーが細部までこだわっています。個性やコンセプトの強い物件が多く、外観だけでなく内装までおしゃれなマンションが多いのも事実です。建築士だけでなく、デザイナーも設計に関与していることから、必然的に家賃が割高になる傾向にあります。

 

デザイナーズマンションに住むメリット

いつかはデザイナーズマンションに住みたいと考えている方も多いでしょう。それは、デザイナーズマンションに魅力的な面が数多くあるためです。ここでは、デザイナーズマンションに住むメリットをご紹介します。

外観や内装がおしゃれ

デザイナーズマンション最大のメリットといえば、やはり外観や内装がおしゃれな点ではないでしょうか。前述の通り、デザイナーズマンションはデザイナーが細部までこだわった物件であり、外観だけでなく内装まで作り込まれています。その分、一般的な物件と比べておしゃれな物件に仕上がっています。

おしゃれなお部屋は、友達や家族を呼びやすいという特徴にもつながります。デザイナーズマンションに引っ越したあかつきには、ホームパーティなどを開催してみたいところです。

インテリアにこだわりやすい

賃貸物件で生活する際、間取りだけでなく設置するインテリアなどで個性を演出したいと考えている方も多いはずです。しかし、一般的な間取りの物件では、おしゃれすぎるアイテムは部屋の雰囲気にマッチせず、浮いてしまう可能性も高いです。

その点デザイナーズマンションであれば、元々個性的な空間に仕上がっているため、多少奇抜なアイテムや他の部屋には置けないような家具もマッチします。自分が気に入ったアイテムに囲まれて生活したいという方におすすめです。

遮音性に優れている

デザイナーズマンションと聞いて思い浮かべる部屋といえば、「コンクリートの打ちっ放し」という方も多いのではないでしょうか。コンクリートが打ちっ放しになっているお部屋には、デメリットもありますが、メリットもかず多くあります。

そのひとつが遮音性です。コンクリートは防音性に優れているため、室内の話し声や生活音と行った雑音はもちろんのこと、周囲の道路を走る車の音も防ぐことができます。毎日の生活で騒音に悩まされることなく生活できるのは、大きなメリットでしょう。

住民の質が高い

賃貸物件に住むうえで、なんとか避けたいのが住民同士のトラブルでしょう。大きく揉めてしまうと、引っ越しを余儀なくされる可能性さえあります。なるべくなら、住民の質が高いお部屋を選択したいと考えている方も多いはずです。

この点について、「デザイナーズマンションであれば安心」というわけではありませんが、デザイナーズマンションは家賃も高く一等地に物件を構えていることから、住民の社会的な地位や収入も他の物件より高い傾向にあります。100%安全ではありませんが、問題が起きにくい物件を選ぶことができます。

通常ではあまりない間取りを選べる

一般的な賃貸物件は、多くの入居希望者を募れるように、ある程度型にはまった間取りになっている傾向が強いです。例えば、1LDKならこんな間取り、3LDKならこんな間取りといったように、間取りを聞いただけである程度想像がつくことも珍しくありません。

しかし、デザイナーズマンションは広く入居希望者を募るために造られていません。「この物件に住みたい!」というたったひとりのお客様に向けて造られていることも多いため、個性的であまり一般的ではない間取りになっていることも少なくありません。他のお宅にないような間取りの物件に住みたいなら、デザイナーズマンションがひとつの選択肢になるでしょう。

 

デザイナーズマンションに住むデメリット

上記のようなメリットがあるのは事実ですが、その点だけを考慮してデザイナーズマンションに住もうと考えてしまうと、住んでから後悔する可能性があります。そこで以下では、デザイナーズマンションに住むデメリットをご紹介します。

家賃が割高

デザイナーズマンションに住む際、もっとも大きな懸念点となるのが「家賃」ではないでしょうか。同じ間取りの周辺物件と比べても、数万円程度家賃が割高となっている物件も珍しくありません。外装だけでなく内装にもこだわりを持って造られており、付加価値が高い分このような傾向にあります。

ただ、その分おしゃれなお部屋になっている、遮音性に優れながらも開放的な間取りになっているなどメリットが多数あります。家賃の割高感とおしゃれなお部屋と天秤にかけて選ぶ必要があるでしょう。

物件数が少ない

デザイナーズマンションに住もうと考えた際、もっとも大きなデメリットとなり得るのが「物件数の少なさ」ではないでしょうか。デザイナーズマンション住みたいと思っても、一般的な不動産屋では取り扱いを行っていないケースも多く、そもそも賃貸のデザイナーズマンションとなるとその数はさらに少なくなります。

デザイナーズ物件を多く取り扱っていることをアピールする不動産会社などもありますが、多くの方の希望はデザイナーズマンションでなくとも叶えられる可能性が高いです。賃貸物件を探している方は、最初からデザイナーズマンションを探すのではなく、結果的にデザイナーズマンションに住むという方が多いようです。

機能的ではない物件も多い

前述の通り、デザイナーズマンション最大のメリットは「おしゃれである」という点です。しかし、その分機能的ではない物件も多く存在します。例えば、住んでみると家事の動線が悪い物件や、コンクリートの打ちっぱなしにしていることから収納が少ない物件など、「おしゃれだけど何かが足りない」と感じる方も多いようです。

一戸建てや購入した物件であれば自らの費用でリフォームすることも容易ですが、賃貸物件となるとそうはいきません。「おしゃれだから」という理由だけでデザイナーズマンションを選択するのはあまりおすすめできません。実際の生活をイメージしながら内見で確認しましょう。

 

「デザイナーズマンションに住みたい」は危険!

住んでみたい物件は人それぞれあるでしょう。おしゃれな部屋に住んで誰かを招きたいと考えている方も多いかもしれません。しかし、深く考えず「デザイナーズマンションに住みたい」と考えるだけでは失敗するかもしれません。デザイナーズマンションも検討しつつ、他の物件も探すのがもっとも無難な選択です。

 

 

, , ,
この記事が気に入ったらシェアしよう!

コメントを残す


関連する記事