マンションに子ども部屋を設けるメリット・デメリット

新しいマンションに引っ越す際、または現在マンションに住んでいて、子ども部屋を設けるかどうか悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。今までお子どもとして扱っていても、徐々に自立し始めた姿を見ると、「自分の部屋」を与えても良いのでは、と思うものです。

ただし、マンションという限られたスペースに子ども部屋を設けるには、一定の工夫が必要です。もちろん勝手にリフォームを行うこともできません。そこで今回は、マンションに子ども部屋を設けるメリットやデメリット、子ども部屋を設ける具体的な方法をご紹介します。

 

子ども部屋を設けるのは何歳が良いのか

子どもが成長するにつれて、いつ頃から子ども部屋を設けるのが良いか悩んでいる方も多いでしょう。ここでは、何歳ごろに子ども部屋を設けるのが良いのか、各年齢ごとの特徴を見ていきましょう。

小学校入学前

小学校入学前の3~5歳の段階です。基本的な生活習慣を確立していくことが重要視される時期のため、まだ自室の必要性を感じていない方も多いでしょう。ただ、幼い子どもであっても人や物・場所に対する独占欲求は芽生えるものであるため、あえて個室を設けることで自立を促進することができるかもしれません。ある程度のメリットは想定できるでしょう。

ただ、本人が望んでいる場合を除いて、無理矢理自室でひとりで生活させることは本人のためにならないかもしれません。また、ひとりで過ごさせることに不安を覚える親御さんも多いでしょう。この段階でプライベート空間を設けたい場合は、リビングの一角に子どもの専有スペースを作った方が安心です。

小学校低学年

小学校低学年の6~8歳程度のタイミングです。「小学校に入学したら子ども部屋を作ろう」と考えている方も多いのではないでしょうか。実際、小学校入学後に子ども部屋を設ける方が多いというデータもあります。

小学校に通い始めると、自分でできることや宿題など自ら行うことも増え、自立の一歩を踏み出します。個室を用意しておくことで、子どもの自立心を尊重する機会を作れます。身の回りのものを整理整頓する練習にもなるでしょう。

ただ、まだ子どもであることには変わりなく、親や家族とのコミュニケーションが必要な時期です。部屋を分けても常に気にかけるなど、子どもへの配慮が必要でしょう。

小学校高学年

9~12歳程度の小学校高学年のタイミングです。思春期に入る子も現れるなど、身体だけでなく心も大きな変化を迎える時期です。羞恥心が強く表れるようになる子どももいるため、自室を設けたほうが良いと考えるかもしれません。自室を設け、プライバシーを尊重できる場所を確保することで、子どもの自立を大きくサポートできるでしょう。

この時期になると、子ども部屋を設ける大きなデメリットはないと考えられます。ただ、子どもが自室にいる時間が増えれば、コミュニケーションをとる機会を失う可能性もあります。子どもの様子を観察することが大切でしょう。

中学生以降

13歳以上の中学生以降のタイミングです。第2反抗期を迎える子ども多く、親子関係が大きく変化する時期でもあります。この時期になると、自分の意思で「子ども部屋が欲しい」と主張する子も増えるはずです。親子関係や友人関係、学校での過ごし方など、悩んだときや辛いときにひとりになれる空間があるだけで心強いものです。

ただ、この時期になると自分の部屋にいることが多くなり家族とのコミュニケーションの時間も取りづらくなります。リビングでの家族の時間も大幅に減るでしょう。食事の時間や休みの日に濃いコミュニケーションの時間を設けることが大切でしょう。

 

マンションに子ども部屋を設けるメリット

子ども部屋を設けることで、子どもたちにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、マンションに子ども部屋を設けるメリットをご紹介します。

管理能力が向上する

小さい子になればなるほど、自分の所有物や遊んだおもちゃを片づけられない子も少なくありません。自分の部屋を持ち、「ここはあなたのスペースだから自分で管理するんだよ」と教えると、片づけや掃除が習慣化されます。また、自分の部屋をいかに快適な空間にするか考えることで、発想力の向上も期待できます。

自分の城を持てる

子どもの成長過程において「自分の城」を持つということはとても大切です。受験勉強やテスト勉強など、ひとりで集中したいときに使用できる空間にもなります。誰にも邪魔されない空間を与えることで、子どもの伸びやかな成長にもつながるでしょう。

 

家族団らんの時間が減る可能性がある

ただし、マンションに子ども部屋を設けることは、一定のデメリットも考えられます。最大のデメリットは、家族団らんの時間が減る可能性があるという点でしょう。

思春期や反抗期を迎えた子どもは、どうしても自室にこもりがちになってしまいます。必然的に家族で過ごす時間が短くなり、子ども異変に気づくのが遅れてしまうかもしれません。

「夕食は必ず家族全員で食べる」「土日には家族で出かける」など、家族で過ごすルールを作っておき、コミュニケーションの時間を必ず確保しましょう。

 

マンションに子ども部屋を設ける方法

子どもが成長するにつれてマンションに子ども部屋を設けようと考えても、賃貸物件に住んでいる以上、もちろん勝手にリフォームして部屋を増やすことはできません。子ども部屋のある新しいお部屋に引っ越すのもひとつの方法ですが、ここでは簡易的に子ども部屋をつくる方法をご紹介します。

アコーディオンカーテンやパーテーションを活用する

おすすめの方法は、アコーディオンカーテンやカーテンを使用して、部屋を区切る方法です。アコーディオンカーテンとは、楽器のアコーディオンのように伸縮しながら開閉するカーテンのようなもので、ドアを取り付けることなく部屋を区切れるので、簡易的な個室ができあがります。

とくに、小学生など小さい子どもには、個室を持たせたいものの、ひとりにさせるのは心配という声もよく聞かれます。そこで、アコーディオンカーテンを活用することで、常に子どもの気配を感じつつ、プライベートな空間を作り上げることが可能です。

パーテーションとは「間仕切り」の意味で、リノベーションなどの際によく使われる用語です。壁ではなく本棚や家具などで区切ることで、今の部屋を崩すことなく複数の部屋を作ることができます。まずはパーテーションを設置して、子どもをひとりの空間に慣れさせるのも良いでしょう。

部屋の中に部屋を設置する

少し変わった方法ではありますが、「部屋の中に設置できる部屋」というものがインターネットで販売されています。これを使えば、引っ越すことなく新しい部屋を自宅に追加できます。コンセントをつなげば電源供給も可能なので、パソコンやゲーム・携帯の充電なども行なえるでしょう。

ただし、この商品は他の方法と異なりコストがかかります。「引っ越したほうが早い」となりかねないため、導入する際は事前によく検討しましょう。

 

まとめ

子どもが成長する姿は、親としては多少寂しさを覚えるものの、誇らしいものでしょう。子ども部屋は、子ども自身の自立を助けるアイテムでもあります。適切なタイミングで導入できるよう準備しておきましょう。

子ども部屋を設ける方法は、引っ越しだけではありません。今ある空間や家具などを有効活用して、子ども専用のスペースにするのも良いかもしれません。

 

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