夏の引越し費用は安くなる傾向に!引越し費用の相場と夏に引っ越すメリット・デメリット
引越しには、新しい部屋を借りるための初期費用や前家賃、新しく揃える家具家電、なにより引越しにかかる作業とさまざまな費用が発生します。少しでも引越し費用を抑えたいなら、夏が狙い目です。今回は、夏に引越しをする際の費用相場や費用をさらに抑えるポイント、夏に引っ越すメリット・デメリット、注意点などをご紹介します。
引越しシーズンよりもお得?夏の引越し費用相場
まず、引越し料金はシーズンによって変動します。繁忙期と言われる2〜4月は引越業者に依頼が殺到するため費用が高めに、そしてそれ以外の通常期と言われる5〜1月は費用が安くなる傾向にあります。ただ、単身かファミリーかによって安くなる時期が異なるのも特徴です。
ここで、SUUMOが公開している月別引越し費用の相場について見ていきましょう。
【引越しにかかった月別の料金相場(単身者の場合)】
単身(荷物小) | 単身(荷物大) | |
1月 | 47,189円 | 64,776円 |
2月 | 48,617円 | 62,694円 |
3月 | 58,168円 | 87,643円 |
4月 | 55,010円 | 81,943円 |
5月 | 50,365円 | 66,955円 |
6月 | 50,193円 | 63,121円 |
7月 | 48,053円 | 67,773円 |
8月 | 45,746円 | 58,447円 |
9月 | 49,332円 | 59,896円 |
10月 | 45,989円 | 62,489円 |
11月 | 47,022円 | 56,935円 |
12月 | 45,033円 | 64,202円 |
このように、単身者の場合は夏(特に8月)が比較的引越し費用の安い時期であることがわかります。炎天下のもとで引越作業をするのは辛い、そんな考えから引越し業者に依頼する件数も減る傾向にあります。
しかし、8月のお盆シーズンに引っ越しを考える人も少なくありません。特に、ファミリー層は子どもの夏休みにあわせて引越しをするケースも有るため、8月であっても依頼件数が増える傾向にあります。
【引越しにかかった月別の料金相場(ファミリー層の場合)】
2人家族 | 3人家族 | 4人家族 | |
1月 | 75,567円 | 93,538円 | 124,574円 |
2月 | 83,686円 | 100,637円 | 129,057円 |
3月 | 118,811円 | 153,053円 | 188,056円 |
4月 | 108,299円 | 127,782円 | 161,086円 |
5月 | 84,425円 | 104,215円 | 131,126円 |
6月 | 83,135円 | 97,903円 | 119,801円 |
7月 | 77,581円 | 104,334円 | 135,284円 |
8月 | 81,582円 | 93,941円 | 134,292円 |
9月 | 79,931円 | 100,672円 | 123,822円 |
10月 | 81,126円 | 101,707円 | 126,909円 |
11月 | 75,841円 | 109,692円 | 120,526円 |
12月 | 79,993円 | 98,735円 | 123,888円 |
このように、8月だからといって引越し費用が一番安くなるとは言い切れません。
とはいえ8月の賃貸市場は閑散期とも言われており、ゴールデンウィーク終了ごろから8月上旬までは部屋探しをする人が減少するため、空室を埋めるために大家さんが家賃や敷金、礼金などを下げるケースがあります。つまり、引越し作業だけではなく部屋を借りるための総費用を見れば8月の引越しは費用を抑えられやすいと言えるでしょう。
引越し費用をさらに抑えるポイント
引越し作業だけでなく部屋を新たに借りることを考えれば、夏(特に8月)の引越しが費用を抑えられやすいです。ただ、オプションや作業の曜日によって見積もり料金が変動するため、引越し費用をできるだけ抑えたいなら次のポイントを抑えておくと良いでしょう。
お盆前の平日が狙い目
8月に引越しをするなら、お盆前の月曜日から木曜日が狙い目です。金曜日を含む週末や月末・月初は見積もり料金が高くなる傾向にあるほか、お盆を過ぎると新学期に備えて引越す人が増えます。少しでも引越し費用を抑えたいなら、月末月初や週末、お盆以降の引越しを避けるほうが良いでしょう。
荷物量を減らす
引越しの際、荷物の量が多いと大型トラックを使う必要があるため引越し費用が高くなります。少しでも引越し費用を抑えるなら、荷物を減らすに越したことはありません。
引越し作業の前には業者側が自宅に出向いて見積もりをするため、できるだけ業者の訪問前に不用品を処分しておくとよいでしょう。もしも訪問時に不用品処分が間に合わない場合は、処分予定の荷物を伝えて見積もり料金に入れてもらわないようにするのがポイントです。
★引越し作業の当日に予定外の荷物があると、追加料金が発生することもあります。処分予定と伝えているものは、必ず引越し当日までに処分するようにしましょう。
夏に引っ越すメリット・デメリット
夏の引越しは費用が抑えられるだけでなく、さまざまなメリットもあります。その反面、ほかの時期には関係しない費用がかかる点にも注意が必要です。ここで、夏に引っ越すメリット・デメリットを挙げていきましょう。
引越し業者の対応がスムーズに
引越し需要の高まる繁忙期は、依頼件数の多さから業者側の対応が遅れるケースもあります。その反面、夏は依頼件数が減少傾向にあるため業者側にも余裕があり、見積もりの作成や引越し日程の調整がしやすくなるので対応がスムーズになりやすいです。
家族全員のスケジュールが合わせやすい
引越しをする際は、引越し当日以外にも事前の荷造りや引越し後の荷解きなど、数日の作業時間が必要です。夏の引越しなら、子どもの夏休みや会社のお盆休みなどが重なるため学校や会社を休んでまでスケジュールを調整しなくても良くなります。もしもお盆期間に引っ越すなら、帰省ラッシュに巻き込まれることがないよう交通量の少ない時間帯に作業できないか業者に相談すると良いでしょう。
エアコンの取り外しや設置費用がかかることも
夏と言えば欠かせないのがエアコンです。もしも前の住居で使用したエアコンを新居に持ち込みたいと考えている場合、エアコンの取り外しや設置に別途工事費用がかかります。
ちなみに、エアコンの取り外しや設置は引越し業者にオプションで依頼することも可能です。基本工賃は1〜2万円程度ですが、部材の交換や配管の延長が必要な場合、また室外機の設置状況によっては別途料金が発生することもあるので事前に下調べをしておきましょう。
衣類の段ボールが増えやすい
夏に引っ越す際は、夏服をそのままハンガーボックスにかけて使わない冬服を段ボールに詰めることが多いです。冬服は夏服以上に荷物がかさばりやすく幅を取ってしまうため、必然的に段ボールの数が増えやすくなります。段ボールの数が増えればトラックのサイズが大きくなる可能性があるため、見積もり料金が高くなることもあるでしょう。
夏に引越しする際に気をつけたいこと
夏の引越しは費用を抑えることもできますが、気温が高く体力が消耗しやすいため注意が必要です。最後に、夏の引越しで気をつけておきたいポイントをまとめました。
熱に弱いものの梱包に気をつける
引越しトラックの荷台は高温になりやすいため、プラスチック製品や精密機器のように熱に弱いものは十分に気をつけなくてはいけません。段ボールに梱包するのではなく、できるだけ自分の手で運ぶのが良いでしょう。
また、高温で発火する恐れがあるもの(ライター、スプレー缶、カセットボンベなど)も段ボールに入れないほうが良いです。
食材はできるだけ処分したほうが安心
高温多湿の夏は食中毒が心配な時期なので、生鮮食品や冷凍食品は引越し前に処分するか使い切っておくとよいでしょう。また、調味料や加工食品のように常温保存が可能な食材・食品であっても、高温になりがちなトラックで変質するおそれがあります。どうしても持っていきたいなら、自分の手で運ぶのが無難です。
熱中症に気をつける
ただでさえ引越し作業は体力を使いますが、夏場となれば体力がさらに消耗しやすく、熱中症の心配もあります。こまめに水分を補給して熱中症にならないよう注意しましょう。
また、引越し作業でエアコンを使用しない場合は、水分だけでなく塩分を摂る必要があります。スポーツドリンクや経口補水液は水分と塩分、糖分を同時に摂取できるのでおすすめです。引越し作業の後にすぐ着替えたりシャワーを浴びたりできるよう、着替えや入浴に必要なものをすぐ取り出せる場所に入れておくと良いでしょう。
害虫対策をしておく
引越し作業はホコリが舞いやすくなるので窓を開けるケースも多いですが、夏は害虫による被害が増える時期でもあります。窓を開けて引越し作業をする際は、虫よけや殺虫剤、蚊取り線香を用意しておきましょう。
まとめ
夏(特に8月)は全期間のなかでも引越し費用が抑えられやすく、家族のスケジュールも調整しやすい時期です。もしも引越し費用を抑えたいなら、8月のお盆前かつ平日(金曜日以外)がおすすめ。エアコンの移設や荷物の量によっては見積もり費用も高くなりますが、できるだけ荷物を減らしたり、一括見積もりを利用などで安い業者を見極めながら節約を目指しましょう。