隙間風で寒い!賃貸物件でも可能なお部屋の寒さ対策

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 家の中にいても寒い!と感じることはありませんか?いくら窓を締め切っていても、隙間風はどこからともなく入り込むものです。隙間風さえ抑えることができれば、寒さ対策になるのはもちろん光熱費を抑えることにも繋がります。今回は、隙間風が入り込みやすい場所や隙間風による寒さ対策についてご紹介します。

とにかく寒い!部屋に隙間風が入る場所とは?

 家の中にいても寒い、暖房器具を使用しているのに寒い…と感じるのは、室内の熱が外へ流れてでていると同時に、隙間風から冷気を取り込んでいるのが原因です。そして、隙間風が入ったり室内の熱が逃げたりするのは、部屋の開口部になります。つまり、窓や玄関ドアです。

 住宅に使用される窓の多くは引き違い窓と呼ばれるもので、2枚以上のガラス戸をスライドして開閉する仕組みになっています。構造上異なるレールで窓をはめ込んでいるため、引き違い窓にはわずかな隙間ができます。きっちり戸締まりをしても多少の隙間風が入り込むのは無理もありません。

 一般的に、窓には気密性を保つためにゴムなどの部品が使われているので、隙間風や冷気が入り込むのを防いでいます。しかし、築年数が古い物件などは部品の摩耗により窓の気密性が弱まってしまい、結果として隙間風が増えてしまいます。加えて、部品の摩耗で室内の熱も逃げやすくなるため、暖房器具を使用しても部屋が寒くなりやすいのです。

★このほか、窓の建付けが悪いと余計に窓から隙間風が入り込みやすくなります。

玄関ドア

 部屋の出入りで開閉する機会の多い玄関ドアも、隙間風や冷気が入りやすくなる場所です。断熱材を含んだ玄関ドアであれば多少隙間風の心配が減るものの、表面がアルミやステンレスなどでできている場合は玄関ドアそのものが冷たくなります。冬場のように冷たい空気にさらされる状態だと、玄関ドアはより冷たくなる一方でしょう。

 また、玄関ドアを締め切って鍵をかけている状態でも、わずかな隙間から冷たい空気が入り込みます。玄関ドアからの隙間風や冷気は、玄関だけではなく隣接する部屋まで影響するため、室内にいても寒さを感じることになるでしょう。

 玄関ドアと違い、部屋のドアはドア下に1cm程度の隙間があります。これはシックハウス対策として24時間換気が義務付けられているためですが、24時間換気ができると同時に冷たい隙間風や冷気が入り込んでしまいます。玄関ドアはもちろん、玄関に隣接する部屋も隙間風の影響を受けやすいのです。

★玄関ドアにポストがついている場合は、余計に隙間風が入り込みやすくなります。ポストの素材に多いアルミやステンレスは、熱伝導率の高さからすぐに冷たくなります。

賃貸でもOK!今すぐできる隙間風&寒さ対策

 隙間風が入り込む場所さえ抑えておけば、室内の寒さも多少軽減することができます。そこで、賃貸でも対応できる隙間風対策についてご紹介します。

窓の隙間風&寒さ対策

 もしも経年劣化で窓の部品(ゴム製の気密部品など)が摩耗している場合は、自分で対処することが難しいです。窓の修理は専門業者に依頼するとベターでしょう。賃貸の場合、部品は消耗品扱いとなることが多く、貸主(大家さん)ではなく借主負担で修理費用を負担しなければならないことがあります。窓本体の建付けが悪い、故障したなどの問題は貸主負担で対応してもらえる可能性が高いので、まずは不動産会社に連絡をして確認しましょう。

 修理業者に依頼するのではなく自分で隙間風対策をしたいなら、市販の断熱材を使用して対処することができます。窓サッシ用の断熱テープ(隙間テープ)があれば、隙間の出やすい窓枠にテープを貼るだけで簡単に隙間風対策ができますし、賃貸物件でも対応可能です。

 また、窓の隙間ではなくガラス面からの冷気をシャットアウトしたいなら、窓に直接貼り付ける断熱シートもおすすめです。接着剤ではなく水で貼り付けるものが多いため賃貸物件でも対応でき、100円ショップやホームセンターで手軽に手に入ります。

★賃貸の場合、断熱材は原状回復可能なものかを必ず確認しましょう。窓の場合、窓に施す断熱材と断熱カーテンと併用すればより気密性が高くなります。

玄関ドアの隙間風&寒さ対策

 まずは玄関ドアと壁の間に隙間がないかチェックしましょう。玄関ドアの建付けが悪かったり、開閉がスムーズにいかなかったりする場合は、玄関ドアそのものに不具合がある可能性もあります。故障だと感じたら、不動産会社に相談しましょう。

 また、玄関ドアを修理する必要がなくても玄関ドアからの隙間風は絶えず入り込んできます。この場合も、窓と同じように隙間テープなどがあれば簡単に隙間を塞ぐことができます。

 もしも玄関ドアにポストや新聞受けがある場合は、ドアの周囲だけに隙間風対策をしてもあまり意味がありません。玄関ドアのポストや新聞受けは、クッション材(梱包材、プチプチ)で開口部を覆う方法があります。見た目は多少不格好になるかもしれませんが、玄関ドアのポストや新聞受けをカバーするだけできちんとした隙間風対策となります。

★ほかにも、玄関にパーテーション(間仕切り)などを設けることで隙間風が部屋に広がるのを防ぐ効果が期待できます。

床や壁から冷気が伝わるのはなぜ?理由と対処法

 直接隙間風が入るわけではないものの、床や壁から冷気が伝わることもあります。隙間風がないのに部屋が寒く感じてしまう、そんな場合は壁や床まわりから入り込む冷気をシャットアウトしましょう。

 まず、壁には断熱材が使用されているのが一般的であり、外の冷気が室内に伝わらないような構造になっています。ところが、経年劣化や断熱材が不足することで壁から冷気が伝わりやすくなるのです。

 もしも暖房器具を使っているにも関わらず部屋が冷たく感じるなら、サーキュレーターを利用して空気の流れを作りましょう。暖かい空気は天井付近に集まるため、サーキュレーターで天井に向け風を送れば空気を効率よく循環させることができます。また、家具と壁の間にダンボールを挟むだけでも簡単に寒さ対策が可能です。

 そして、床にも断熱材が使用されているのが一般的ですが、もしも住居が1階にある場合は地面からの冷気が床に伝わることがあります。冷たい空気は低い場所に集まるため、床まわりが冷たく感じるのも自然なことといえるでしょう。

 床に厚手の絨毯を敷くことで簡単に寒さ対策ができますが、それでも物足りなさを感じるなら絨毯の下にアルミシートを敷いておくのも効果的です。また、絨毯ではなくコルクマットを敷く方法もあります。コルクマットは熱伝導率が低く、床の冷気を伝わりにくくする効果が期待できます。加えて、コルクマットには遮音効果もあるので防音対策としても役立つでしょう。

市販品などをうまく活用して隙間風や冷気を防ごう

 どのようなタイプの物件においても、隙間風や冷気を完全にシャットアウトすることは困難です。特に、築年数の経っている物件は窓や玄関ドアに使用している断熱材が摩耗している可能性があるため、状況によって専門業者に依頼する必要があります。しかし、開口部の寒さ対策をしておくだけでも部屋の気密性は格段にアップするので、市販品などを活用しながら隙間風や冷気が入り込まないように工夫しましょう。部屋の気密性を高めるだけでも、室内の快適さや光熱費の節約になります。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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