賃貸物件の害虫対策と駆除費用の負担とは?入居時の害虫駆除費用は断れる?

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 賃貸物件に現れるイヤな害虫に悩まされていませんか?いくら虫が苦手でノイローゼ気味になっている人でも、簡単に引っ越せない事情はあるでしょう。そこで今回は、今すぐできる害虫対策や駆除費用の負担、害虫の出やすい物件の特徴など、賃貸物件にまつわる害虫トラブル対処法についてまとめました。

賃貸物件の害虫侵入を防ぐ3つの対策

 賃貸物件に侵入する害虫はゴキブリ・蚊・ハエ・ムカデなどが該当しますが、ひと目見ただけで誰でも不快な気持ちになるでしょう。とはいえ、特別な場合を除いて害虫トラブルは入居者自身で対処していかなくてはなりません。

 まずは、自宅ですぐにできる害虫対策を3つご紹介します。

侵入経路を塞ぐ

 玄関ドアや窓以外にも、害虫の侵入経路はいたるところにあります。侵入を防ぐよりも害虫駆除が先!と思われがちですが、害虫駆除をしている間にも別の害虫が侵入する恐れもあるため、まずは害虫の侵入経路を防ぐことをおすすめします。

【害虫の侵入経路】

  • 玄関や窓
  • 排水管のパイプ
  • キッチンや洗面所など水回りの排水口
  • エアコンの開口部や室外機のドレンホース
  • 通風孔や換気扇

 排水口やドレンホースなどには専用の防虫網が販売されているため、規格に合うものを取り入れましょう。エアコンの開口部は、専用のパテで埋めることができます。

 また、窓サッシなど開け閉めが多い部分にはすきまテープを貼るとある程度の害虫侵入を防ぐことができます。100円ショップで購入できるので、ぜひ取り入れてみてください。

部屋に潜む害虫を駆除する

 侵入経路を塞いだあとは室内の害虫駆除に移ります。部屋全体の害虫駆除をするなら、バルサンなど燻煙・燻蒸タイプの駆除剤がおすすめです。家具や家電に駆除剤が降りかからないよう、あらかじめ新聞紙やビニールシートを被せておきましょう。

※ただし、煙や蒸気で火災報知器やガス警報器が誤作動を起こす場合もあるため、製品を選ぶ際は注意が必要です。

スプレーや毒餌などを仕掛ける

 侵入経路に毒餌を仕掛けることで入り込んだ害虫を駆除することができるほか、害虫よけのスプレーを散布することで侵入を防ぐことができます。一度きりでは効果が続かないため、定期的な使用や交換が必要です。

 また、害虫が嫌がるハーブを置いておくのもベター。アロマオイルを焚いても、水とエタノールで薄めたハッカ油をスプレーしても良いでしょう。植物由来なら体にもやさしいです。

賃貸の害虫駆除費用は大家さんに請求できる?

 害虫が数匹程度であれば、入居者自身で駆除しなくてはなりません。ただし、あまりに大量発生した場合はどうなのでしょうか?

 結論から言うと、ある条件で害虫駆除費用を大家さんや管理会社に負担してもらえる場合があります。非常に珍しいケースと言えますが、基準は“管理側の過失が認められるかどうか”という点です。

大家さんや管理会社に害虫駆除の費用を請求できるケース

 たとえば建物の老朽化。老朽化で建物に隙間がたくさんできる、また雨漏りが起きるなどで害虫が侵入しやすくなります。建物全体に害虫被害がでている場合は、大家さんや管理会社の負担で害虫駆除してもらえる可能性があるでしょう。

 ほかには、前の入居者が原因で害虫が発生している場合も、大家さんや管理会社に害虫駆除費用を請求できる可能性があります。キッチン周りの油汚れがそのままになっている、クリーニング対応をしていなかったなど、前の入居者が退去する際に管理側が整備していなければ現入居者の過失にはなりません。

害虫発生の原因は特定しづらいことも多い

 とはいえ、害虫発生の原因にはさまざまな背景が考えられるため、特定することが難しく害虫駆除費用を請求しづらいことも多いです。特に、前の入居者の過失を証明するのは現実的にも困難と言えるでしょう。

 一方で、自分の過失ではほぼ考えられない上に、害虫被害が原因で今後も同じ部屋に住み続けることが困難な場合には、引越し費用を負担してもらえるケースもあります。害虫被害が原因で引っ越しを考える際は、一度管理側に相談することをおすすめします。

害虫が出やすい賃貸物件・出にくい賃貸物件とは?

 実は、賃貸物件にも害虫が出やすい物件とそうでない物件があります。害虫被害に悩まされている人、もしかすると害虫が出やすい条件に当てはまっているかもしれません。今後害虫が出にくい物件に住みたい人も参考になるよう、害虫が出やすい物件・出にくい物件の特徴を簡単にご紹介します。

害虫が出やすい賃貸物件の特徴

 建物自体に隙間が発生しやすい木造の物件や築古の物件は、害虫が侵入しやすいです。地面に近い低層階も同様でしょう。

 さらに、日が当たらずジメジメしている環境も害虫が寄り付きやすいです。公園などの緑が多い場所や飲食店、コンビニが近い場所の建物も害虫が侵入しやすいため、それぞれの部屋で害虫対策が必要と言えます。

害虫が出にくい賃貸物件の特徴

 害虫がまったく出ないと保障されているわけではありませんが、隙間の少ないコンクリート造の物件や、経年劣化による隙間と無縁の築浅物件は害虫が出にくいです。地面から離れている高層階の部屋も、害虫トラブルが少ないでしょう。

 また、公園や用水路など自然が多い場所から離れている物件、油や廃棄食材のある飲食店やコンビニから離れている物件も同様です。物件そのものの特徴だけでなく、害虫が寄りつきにくい環境で部屋を選ぶのも害虫トラブル予防に有効でしょう。

入居時の害虫駆除は必要?契約時の断り方

 賃貸契約の際、「害虫駆除費」と称した費用を請求されるケースがあります。入居前の害虫対策として消毒施工してもらえるのはありがたいものの、費用にして2万円前後と決して安いわけではなく、実際には燻煙剤を炊くだけで作業完了とする業者もいます。もちろん、害虫駆除費は不動産会社に入る利益です。

 害虫駆除を入居の条件にしている場合は断ることが難しいですが、場合によっては入居前に求められる害虫駆除を断ることもできます。契約時の害虫駆除が必要であっても、燻煙剤を炊くだけなら市販品を持ち込んで自分で駆除したほうがコストも抑えられるでしょう。

断り方①任意の場合は不要であることを伝える

 初期費用の内訳に消毒料(害虫駆除費)が記載されていても、入居条件に組み込まれていなければ断ることができます。まずは任意のオプションかどうかを確認した上で、ストレートに害虫駆除は不要であることを伝えましょう。

断り方②アレルギーがあることを伝える

 害虫駆除の薬剤に使用される化学物質でアレルギー症状が出る人も少なくありません。アレルギーを持っている人は、断る理由にできます。不動産会社にアレルギーであることを伝え、項目から外してもらえるよう交渉しましょう。

断り方③国交省のガイドラインに違反していることを伝える

 国交省が明示しているガイドラインによると、日常的な清掃とは違い“消毒”においては入居者側の管理の範囲を超えているとされています。続けて“消毒は貸主負担が妥当である”とはっきり記載されているため、これをもとに消毒(害虫駆除)を断ることもできるのです。

 ただし、害虫駆除を断ることで賃貸契約自体が白紙になるケースもあります。あくまで“お願いベース”で相談することをおすすめします。

賃貸物件の害虫トラブルにあわないために

 賃貸物件の害虫トラブルは、発生原因を特定することが困難なので自ら対処していかなければなりません。侵入経路を塞ぐなどすぐにでも取りかかれる害虫対策はあるので、日頃から害虫が発生しないよう取り組んでみましょう。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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