賃貸マンションで発生した断水の原因と対策
賃貸マンションで発生するトラブルといえばさまざまなものがありますが、中でも生活の利便性に大きな影響を与えるものといえば、「断水」ではないでしょうか。水が使えなくなると、生活のあらゆるものが停止し、普通の生活を送るのが難しくなります。
そこで今回は、賃貸マンションで発生した断水の原因と対策についてご紹介します。現在断水にお悩みの場合はもちろん、賃貸物件にお住まいの方も、今のうちに理解しておくと安心です。
賃貸マンションの給水方式
賃貸マンションでは、各お部屋まで水が運ばれる方法に3種類あります。現在のお住まいのマンションがどの方法を採用しているかによって、断水時の対策が変わってくる可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
直圧直結給水方式
直圧直結給水方式とは、配水管の圧力を活用して各お部屋まで給水する方法です。配水管の圧力のみを利用するため、高層階への給水には適しておらず、タワーマンションや高層ビルなどでは採用されていません。一般的には5階建て前後のマンションで使用される傾向にあります。
直圧直結給水方式では、給水時に電力を使用しないため、停電時でも断水しないのが特徴です。災害に強い給水方式として多くの場所で利用されています。ただし、水道管に異常が発生すると、すぐに断水してしまいます。
増圧直結給水方式
増圧直結給水方式とは、直圧直結給水方式を基本として、増圧ポンプを活用することでよりスムーズな給水を実現した方法です。直圧直結給水方式が苦手な高所への給水も行いやすいため、高層マンションやビルなどでも使用されています。
増圧直結給水方式では、増圧ポンプを電力で動かしているため、停電時にも断水してしまうのがデメリットです。水道管で異常が発生した場合は、直圧直結給水方式の場合と同様です。また、増圧ポンプの定期点検やメンテナンス時にも水が使えなくなる可能性があります。
貯水槽水道方式
貯水槽水道方式とは、配水管から受水槽に水を一度送り貯蔵します。そして、必要に応じてポンプで屋上の高置水槽に汲み上げてから、自然流下で各お部屋へ給水します。他の給水方式と比較して、災害が発生した場合でも貯水槽の水がなくなるまでは給水できるのが特徴です。災害時には3日程度の水を用意しておくのが良いとされますが、貯水槽水道方式であれば、そのリスクを多少軽減できます。ただし、貯水槽の清掃やメンテナンスが必要であり、定期的に断水するケースもあります。
賃貸マンションの主な断水原因と解決方法
賃貸マンションでは、さまざまな理由から断水が発生することがあります。ここでは、一般的に考えられる原因と解決方法について解説します。断水に困ったときは、ここを参考に対処してみてください。
災害
近隣で台風や地震などの災害が発生すると、賃貸マンションでは断水する可能性があります。具体的には、台風によって洪水や川の氾濫によって水道管が故障してしまったり、地震によって水道管に亀裂や破裂が生じたりするためです。このようなケースでは、水道管から水が供給されなくなるため、マンション内のお部屋では水が使用できなくなります。
災害が発生した場合は、あたり一帯が断水していると考えられます。そのため、水道局や大家さんなどに連絡してもすぐに対処してもらえる可能性は低いでしょう。水道管の修繕や復旧まで待つ必要があります。
給水設備や電気系統のトラブル
増圧直結給水方式や貯水槽水道方式では電力を使用しているため、給水設備や電気系統にトラブルが発生すると断水が生じる可能性があります。突然断水した場合はこちらの原因が考えられるため、マンションの管理会社などに問い合わせるのが良いでしょう。
マンション内で電気関連の工事を行う場合も同様です。ただし、電気系統の工事を行う場合は、事前に通知が届いているはずです。それを見逃していると突然断水が発生して困るケースもあるかもしれません。自宅に届いた郵便物等には必ず目を通し、必要な情報をキャッチするように心がけましょう。
給水設備の点検
賃貸マンション内の給水設備では、定期的に清掃やメンテナンスが行われます。給水設備のタイプや年式にもよるものの、古いタイプを使い続けている場合は、掃除や点検時に稼働を止める必要があり、マンション内が断水します。自分が住んでいるマンションのみが断水しており、地域の断水情報などが発表されていない場合は、こちらも原因として考えられるでしょう。
ただし、給水設備の点検については、事前にアナウンスがあるケースが一般的です。点検による断水が疑われる場合は、管理会社などに問い合わせる前に、案内が届いていないか確認しましょう。
近隣での水道管工事
マンション内ではなく、近隣で水道管工事を行っているケースでも、一時的に断水が発生することがあります。通常は生活に支障がない時間に行われるものの、状況によっては昼間などに実施されることもあり、断水に遭遇する可能性があります。水道工事によって断水が発生する場合は、事前にチラシなどで案内があります。時間帯をメモしておき、事前に対策しておきましょう。
水道代の滞納
最後に考えられるのが、水道料金の滞納による断水です。特に、引越し直後など、口座振替やクレジットカード払いへの切り替えが間に合わないタイミングで発生しやすい傾向にあります。
ただし、水道は生活に不可欠なライフラインであることから、突然止められることはあまり考えられません。事前に催告状や督促状などが届いているはずのため、その段階ですぐに対処しましょう。
賃貸マンションでできる断水対策
上記のように、賃貸マンションで発生する断水は、入居者が原因ではないケースも少なくありません。そのため、賃貸マンションで生活する場合は、事前に断水対策をしておくのがおすすめです。ここでは、手軽にできる対策を3つご紹介します。
飲用水をストックしておく
人が1日に必要な飲用水の量は、2〜3リットル前後といわれています。災害時には、最低でも72時間分の水を用意しておくと良いとされているため、1人あたり6〜9リットル程度の水を用意しておくと安心です。また、いざ必要になったタイミングで賞味期限が切れている可能性もあるため、こまめにチェックする必要があります。
入浴後はバスタブにお湯を張っておく
入浴後のお湯は、次の日まで残しておくことで断水時に使用できます。もちろん飲用水としてではなく、トイレを流す水などに活用可能です。いつも通りの生活を送る場合は、お風呂に入るタイミングでお湯を抜いて掃除すれば良いだけなので、大きな負担にもなりません。
ウェットティッシュを用意する
断水していると、手や体を洗うときの水も用意できません。トイレに行った後はもちろん、特に夏場などは1日お風呂に入らないだけで気持ち悪いと感じる方も多いでしょう。そのような場合は、全身に使用できるウェットティッシュを用意しておくのがおすすめです。軽く拭くだけでも気持ちが楽になります。
まとめ
横浜や東京で賃貸物件をお探しの場合は、ネクストライフまでお問い合わせください。お客様のご希望を伺い、理想の物件をご提案いたします。