アパートの火災報知器の役割とは?誤作動時の対処方法

住んでいるアパートの天井を見てみると、多くの建物に火災報知器が設置されているはずです。火災報知器はさまざまな場所に設置されていますが、どのような役割を果たしているか知らない方も多いでしょう。

今回は、アパートの火災報知器の役割についてご紹介します。誤作動の原因や対処方法についても解説しますので、誤作動に驚いた経験のある方はぜひ参考にしてください。

アパートの火災報知器の役割とは?

火災報知器とは、火災の発生を検知し、建物内にいる人に知らせるための設備です。火災によって発生した煙や熱を、設置された機器が感知する仕組みです。火災報知器の設置によって、住人は火災の発生にいち早く気づくことができ、迅速な対処や逃げ遅れの防止につながります。

火災報知器の設置義務

アパートをはじめとした集合住宅や一戸建てには、火災報知器の設置義務があります。火災報知器を設置することで、住人の逃げ遅れなどを防止でき、最悪な事態を防止できる可能性が高まるためです。実際、火災報知器の設置義務規定を設けたことで、火災による死亡者数は減少傾向にあります。

ただ、火災報知器の設置義務を守らない場合でも、管理会社や大家さんが罰則を受けることはありません。また、建物内にスプリンクラーなどの消防用設備を設置している場合は、設置義務が免除されるケースもあります。賃貸物件を選ぶ場合は、必ず火災報知器の有無を確認し、設置されていない場合はその理由について確認しましょう。

アパート火災の主な原因

消防庁の調査によると、建物火災の原因でもっとも多いのは、「火気取扱いの不注意や不始末」です。火災報知器は原因によらず火災の早期発見につながるため、建物への設置が義務付けられているのです。

火災報知器が作動したらどうする?

火災報知器が作動したら、まずは火元がどこなのか、火災の発生場所を確認しましょう。実際に火が上がっているのが見えたら、急いで119番に通報し、周囲の人へ火事を知らせましょう。

次に、手元に消火器がある場合など、すぐに消火できる状態であれば初期消火を行いましょう。ただし、少しでも危険を感じたら、消火活動はせず、迅速にその場から離れましょう。火の勢いがそれほど強くない場合でも、密室の場合は一酸化炭素中毒などを引き起こす可能性があります。また、ガスへの引火の可能性もあるため、無理をしないことが大切です。

火災報知器の種類

建物に設置されている火災報知器には、その役割や感知器の種類に応じてさまざまなタイプがあります。こちらでは、基本的な分類をいくつかご紹介します。

「住宅用火災警報器」と「自動火災報知設備」

火災報知器を大きく分類すると、「住宅用火災警報器」と「自動火災報知設備」に分けられます。住宅用火災警報器とは、アパートやマンションの室内に設置されている、いわゆる火災報知器のことです。天井などに設置し、火災による煙や炎などを感知して警報を鳴らすタイプのものです。

また、自動火災報知設備は、マンションやアパートなどに設置され、建物内で火災が発生した際にアパート全体に警報を鳴らすタイプの設備です。赤く丸いタイプの見た目が一般的で、マンションやアパート以外にも、学校や大型の商業施設、ビルなどに設置されています。

特定の住居内での火災を知らせる住宅用火災警報器と、それを建物全体に知らせる自動火災報知器となっており、それぞれ重要や役割を担っています。

感知器の種類

火災報知器は、火災を感知する方法によっても3つに分類されます。

煙感知型

煙感知型は、火災によって生じた煙が火災報知器内に入り込むことで、警報を鳴らす仕組みです。火災による煙は炎よりも早く広がる傾向にあるため、煙感知型を設置することで火災の早期発見につながりやすいのが特徴です。煙管理型の火災報知器は、寝室や階段、廊下などによく設置されています。

熱感知型

熱感知型は、火災によって室内の温度が上昇し、一定に達すると警報を発する仕組みです。アパートやマンション、一戸建てなど、住宅によく設置される傾向にあり、もっともポピュラーなタイプといえる火災報知器です。特に、住居のリビングやキッチンなどに設置されることが多いです。

炎感知型

炎感知型は、火災による炎に反応して警報を鳴らす仕組みです。具体的には、炎に含まれる紫外線や遠赤外線に反応しています。感知範囲が広く、離れた場所で火災が発生した場合でも感知しやすいのが特徴です。そのため、空間の広い映画館や劇場などでよく使用されています。

アパートの火災報知器は誤作動することがある

火災報知器の存在は知っているものの、「誤作動することが多く、あまり信用していない」という方も多いでしょう。そもそも、火災報知器はなぜ誤作動するのでしょうか。ここでは、誤作動の主な原因や対処方法をご紹介します。

火災報知器が誤作動する主な原因

感知器の劣化

もっともよくあるのが、火災報知器の感知器部分の経年劣化です。感知器を正常に作動させるためのパーツに異常が発生したり、経年劣化によって機能が損なわれたりすると、作動する必要のないタイミングで警報音が鳴ってしまう可能性があります。この場合は、火災報知器の交換が有効です。

水漏れ、結露

火災報知器の周辺で水漏れや結露が発生すると、内部のパーツがショートし、誤作動を引き起こすことがあります。住居内の場合は、特に、上階からの水漏れが多い傾向にあります。

エアコン

エアコンをつけている場合に誤作動することが多いのであれば、急激な温度上昇によって生じている可能性があります。エアコンの設定温度を見直したり、火災報知器を移動させたりする必要があるでしょう。

感知器への強い衝撃

火災報知器に何かをぶつけたり、強い衝撃を加えたりすると、信号を送る機能が不具合を起こして誤作動してしまうかもしれません。特に、家具や家電の搬入時に衝撃を与えてしまうケースが多いようです。

台風

台風が発生すると、急激に気圧が変化し、感知器のスイッチが入ってしまうことがあります。台風の発生直後に誤作動するケースが多い場合は、本体の交換を検討しましょう。

異物の侵入

感知器内部に虫などの異物が侵入すると、誤作動する可能性があります。また、殺虫剤を使用する場合は、火災報知器を覆う必要があります。対策せずに使用すると、同様の理由で誤作動することがあります。

誤作動時の対処方法

火災報知器が誤作動した場合は、まず警報音を止めましょう。そのままにしていると、近隣住民が勘違いしてしまい、大ごとになる可能性があります。その後、上記を参考に要因を考え、必要であればアパートの管理会社や大家さんに連絡しましょう。場合によっては火災報知器の交換や設置場所の変更などが必要です。

まとめ

火災報知器はアパートにとって重要な施設です。火災の発生にいち早く気付くことができ、逃げ遅れなどを防止できます。ただ、誤作動するケースもあるため、事前に対処方法を理解しておきましょう。

横浜や東京で賃貸物件をお探しの場合は、ネクストライフまでお問い合わせください。お客様のご希望を伺い、理想の物件をご提案いたします。

,
この記事が気に入ったらシェアしよう!

コメントを残す


関連する記事