選ばないほうがいい賃貸物件40選!やめたほうがいい物件の見分け方とは

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 部屋探しをする際、新しい生活をイメージしてワクワクする人も多いでしょう。ポータルサイトの物件情報などで部屋の魅力を見つけ出すのは、部屋探しの醍醐味です。

 しかし、なかには選ばないほうがいい賃貸物件も存在します。もっとも、不動産会社によってはメリットばかりをアピールしてデメリットを伝えないことも多いです。そこで今回は、選ばないほうがいい賃貸物件の特徴をカテゴリー別にご紹介します。

目次

選ばないほうがいい賃貸物件【間取り編】

 まずは、住まないほうがいい間取りについて解説します。なかでも大きなポイントは、間取りの形状と収納力です。

居室が狭い

 居室部分が狭いと圧迫感があり、ストレスを感じやすくなります。家具を設置すれば余計に圧迫感が増し、掃除しにくくもなるでしょう。

ロフト付き

 ロフトは断熱性がないため、夏暑く冬寒いです。また騒音も大きくなりやすいため、神経質な人にとってはつらい思いをすることも少なくないでしょう。また、用途にもよりますが家具を設置することはほぼ困難です。“過ごす場所”として認識するのではなく、居室に置けない荷物をまとめる場所として利用するのが適切でしょう。

正方形の間取り

 正方形の間取りは、家具が設置しにくいというデメリットがあります。また、他の部屋に比べると手狭になりやすく、家具の配置や数に配慮しなければなりません。築浅の物件でも、正方形の部屋は避けたほうがベターです。

いびつな間取り

 全体的に三角形になっている間取りや、一部出っ張りのある間取りはデッドスペースが多く、居住スペースが狭くなりがちです。加えて家具家電が配置しにくく、生活動線が確保できないデメリットもあります。

生活動線が悪い

 ワンルームや1Kの部屋は、スペースを確保するためにお風呂やトイレの水回りの配置がいびつになるケースが多いです。この状態で家具の配置を間違えれば、生活動線が一気に不便になります。ベッドのような大型家具は配置場所が限られるため、水回りから離れた導線が理想です。

収納が少ない

 ミニマリストでない限り、収納のない部屋は住みづらさを感じやすくなります。収納できない衣服や荷物が居室に溢れてしまうと、圧迫感が増してストレスに感じやすいほか、掃除もしづらくなります。

玄関ドアが狭い

 玄関ドアが狭いと、引っ越しの際に大型家具や家電の搬入がしづらく、最悪の場合買い替えなくてはならない事態になります。幅に余裕があっても、ドアの角度によって搬入できない可能性があるので要注意です。

キッチンが狭い

 コンロが1口しかない、シンクが狭い、まな板を置くスペースがないなど、キッチン全体が狭い物件は想像通り不便です。自炊が面倒になって買い食いが増え、結果的に食費がかさむ場合もあるでしょう。また、キッチン周りに冷蔵庫を置くスペースがない物件も要注意。居室に冷蔵庫を設置すれば、モーター音などの騒音が発生しやすいです。

ベランダがない

 ベランダがない物件だと、洗濯物は室内干し一択になります。なかには、ベランダではなく窓や室内に物干しスペースがある物件もありますが、天日干しができない不便さに加え、洗濯物が他の敷地に落下する可能性もあります。

コンセントの数が少ない

 コンセントが少ないと家具や家電の配置が限られてしまい、場合によって不格好になることもあります。また、コンセントが少なくタコ足配線状態になるのは安全上避けるべきです。生活に必要なコンセントの数を把握しておくこと、そしてちょうどよい位置にあるかを確かめましょう。

玄関と居室が近い間取り

 玄関は人の出入りが多い場所なので、居室が近いと騒音を感じやすくなり、安全面においても不安を覚えやすくなります。

選ばないほうがいい賃貸物件【建物・設備編】

半地下や1階の物件

 半地下や1階の物件は日当たりが悪く、眺望もよくありません。日中でも薄暗く憂鬱に感じることもあるでしょう。また、見知らぬ人が近くにいるため安全面でもリスクがあります。

通信環境が悪い

 在宅勤務の人や動画視聴、ビデオ通話が多い人にとって、通信環境が悪いと不便を感じるでしょう。同じ物件でも部屋によって通信環境に差が出ることもあるため、内見時には部屋のすみずみまでチェックしておくことをおすすめします。

シャワーの水圧が弱い

 シャワーの水圧が弱いと、使い心地が悪く不便に感じやすいです。短時間でシャワーを浴びたくても時間がかかることもあるため、おすすめとは言えません。

日当たりや風通しが悪い

 いくら新築・築浅の物件でも、日当たりや風通しの悪い部屋だと快適性が損なわれます。窓の数や物件の方角をチェックしておくことをおすすめします。

外廊下の面した部屋

 外廊下に面した部屋は、騒音が発生しやすいだけでなく遮音性が低く不審者が侵入しやすい環境です。特に、廊下は入居者の生活スタイルによって特定の時間帯に限らず騒音が発生しやすいデメリットがあります。

ゴミ捨て場が近い部屋

 ゴミ捨て場が近い部屋は、騒音や異臭トラブルの可能性が高くなります。生ゴミを頻繁に処理していると、ネズミや害虫を呼び寄せてしまうことも。また、自身の居室がゴミ捨て場から遠くても、ごみ捨て場で発生した騒音で人に不快感を与えることもあります。

壁が薄い部屋

 壁が薄いと隣室に生活音が伝わりやすくなるほか、他の部屋や道路から騒音が響くことがあります。壁の厚さは5.5インチ以上が理想。加えて、防音のための設備や素材が備わっているかチェックすることをおすすめします。

共用部分が汚い

 エントランスや郵便受けなど、共用部分が汚れていたり手入れがされていなかったりする物件は、メンテナンスが不十分なのでおすすめできません。また、手入れが行き届かない物件は害虫が生息しやすく不快感を覚えることもあります。

プロパンガス

 プロパンガスは都市ガスに比べるとガス代が高く、毎月の出費に影響します。平均価格にして、月3,000円ほど高いとさえ言われており、料理をする人やシャワーでガスを多く利用する人にとって大きな負担となります。

コンクリート打ちっぱなしの物件

 デザイナーズ物件などに多いコンクリート打ちっぱなしの物件は、断熱性が低くなりがちです。コンクリートの素材そのものが熱膨張率が高いため、夏は特に暑さを感じやすくなるでしょう。また、コンクリートは音を跳ね返しやすいので、思わぬ騒音ストレスにもつながります。結露が多くカビが発生しやすいのもマイナスポイントと言えるでしょう。

郵便受けの隙間が広い

 ドアに郵便受けがついている物件は、隙間の広さをチェックしましょう。隙間が広いと盗難リスクが高くなるほか、害虫が侵入しやすいデメリットがあります。

エアコンが古い

 古いエアコンを使用していると、電気代がかさんだり頻繁な修理が必要になったりするため、ランニングコストが高くつきます。希望物件のエアコンが古い場合は、大家さんに交換の予定があるか確認を取ると良いでしょう。

選ばないほうがいい賃貸物件【立地編】

1階が飲食店やコンビニなどの店舗

 1階が店舗の場合は人の出入りが多くなるため、騒音トラブルや盗難・侵入の可能性があります。特に、飲食店やコンビニは深夜でも人の出入りが多く、店舗のない物件に比べると害虫トラブルも発生しやすいです。

繁華街の近く

 繁華街の近くにある物件は、騒音公害が発生しやすく敷地内外に人がうろつく可能性があります。また、マイカーを持っている場合は駐車場代も高くなります。明るく賑やかなエリアはパトロールも行き届いていますが、治安の悪さは否めません。

海や川の近く

 海や川が近い物件は、水害により浸水や塩害、台風の影響を受ける可能性が高いです。眺望が良くても、洪水リスクを考慮する必要があります。

嫌な施設の近く

 近隣に居酒屋やバー、ナイトクラブがある物件は騒音トラブルが発生しやすいです。また、工業用地や工場に近い物件は大気汚染による健康への影響も懸念されます。

線路や道路のそば

 線路沿いや道路沿いの物件は非常にうるさく、ストレスに感じやすいです。また、事故や混乱など安全面でのリスクも高くなります。

坂道が多いエリア

 坂道が多いと生活する上で非常に不便であり、車を運転する・しないに関わらず交通事故のリスクも高くなります。大雨や大雪の影響で、土砂崩れ・地滑りに見舞われることもあるでしょう。

徒歩圏内にスーパーがない場所

 日々の暮らしにおいて買い物は欠かせません。スーパーから遠い賃貸物件はできるだけ避けるべきでしょう。日常的に電車を利用する場合は、通勤などのついでに駅近のスーパーを利用するのも一つの方法です。

学校や保育園がそば

 学校や保育園が近くにある物件は安全面でメリットを感じやすいですが、交通量や騒音が多く、ストレスに感じる場合があります。日中外で過ごす時間がなければ騒音トラブルも回避できますが、騒音以外にも破壊行為や落書きが増える可能性が高いです。

病院や警察署がそば

 病院や警察署がそばにあると、24時間体制で緊急車両が行き交うためサイレンによる騒音に悩まされやすいです。また、病院や警察署には犯罪者が行き来することもあり、心理的にも不安に感じやすいでしょう。

大きな音の出る施設のそば

 線路のそば、工場のそば、空港のそばなど大きな音の出る施設の近くは、さまざまな騒音トラブルが起きやすいです。自宅でのんびり過ごしたくても、大きな音の出る施設がそばにあると耐え難いストレスを感じることもあるでしょう。

選ばないほうがいい賃貸物件【条件編】

定期借家

 定期借家は途中解約ができず、契約期間満了で退去しなければなりません。再契約することもできますが、その際は再度初期費用を支払う必要があります。期間限定で住みたい人には良いですが、長く住むにはリスクが高いでしょう。

ペット可物件(ペットを飼わない人)

ペットを買う事情がない限り、ペット可物件はおすすめできません。大家さん独自で決めたルールがあるほか、敷金や家賃が相場以上になることもあります。なにより、他の入居者が飼っているペットの騒音に悩まされることもあるでしょう。

戸建て・メゾネット

 マンションやアパートに比べると、戸建てやメゾネットの賃貸物件は築年数が経過しているケースが多く、維持管理が大変です。リフォームが不十分であったり設備が正常に機能しない場合があったりと問題点が多い傾向にあります。

分譲賃貸

 分譲賃貸は個人が不動産投資として運用しているケースも多く、短期間のみで契約を受け付けている場合や、マンションと大家さんで規約が異なるケースもあり、一般の賃貸物件に比べると厄介な側面もあります。なにより、賃料が高いのもマイナスポイントと言えるでしょう。

学生向けマンション

 賃料の安い学生向けマンションは、一般的な賃貸物件に比べると狭く設備が整っていないことが多いです。また、友だちを呼ぶことの多い入居者が近くに住んでいると、騒音でストレスを感じることもあるでしょう。

インターネット無料

 インターネット無料の物件は魅力的ですが、ほとんどの場合通信が遅くストレスを感じやすいです。また、大家さんがインターネット接続を適切に行なっていない可能性もあります。自費を負担してでも、個別にインターネット契約することをおすすめします。

告知義務のある物件

 いわゆる“いわくつき物件”や“事故物件”と呼ばれるような物件は、告知義務が発生します。殺人、自殺、建築基準法違反、土壌汚染、近場に火葬場やゴミ処理場があるなど具体例は多岐にわたりますが、告知義務があるということは何かしらの問題があるということです。築浅であっても避けたほうがベターでしょう。

選ばない賃貸物件を回避するポイント

 条件に合う部屋が見つかっても、契約や内見では気付けなかった欠点はつきものです。引っ越してから後悔しないためにも“ハズレ物件”を回避するポイントについて解説します。

長い間空室が続いているか

 空室期間が長い物件には、何かしらの欠点があります。また、入居者が見つからない物件は、欠点だけでなく家賃とのバランスが悪い可能性もあります。条件がよく見えるのに空室期間が長いような物件は、理由を聞き出して賃料交渉に持っていくのも良いでしょう。

トラブルやクレームの有無

 内容によっては機密事項の観点から教えてもらえないこともありますが、それでも過去になにかトラブルがなかったかを聞いてみましょう。前入居者からクレームがなかったか、修繕対応しなかったなど問題がなかったか、雨漏りや配線のトラブルはなかったかなど、聞いて損することはありません。

前入居者の退去理由

 前入居者の退去理由や入居期間を知ることで、潜在的なリスクを特定することもできます。特に入居期間が短い場合、所有者が複数いる場合などは物件自体になにか問題がある可能性が高いです。

建物の構造をチェック

 騒音トラブルを回避したいなら、防音性の低い軽量鉄骨造や木造の集合住宅は避けるべきです。軽量鉄骨や木造はアパートに多い構造ですが、足音ならまだしもドライヤーの音が響くほど遮音性が期待できない場合があります。加えて、断熱性や耐火性、耐震性も不安です。

 軽量鉄骨や木造の場合、戸数の少ない物件を選んだり、角部屋を選んだり、構造に自信のあるハウスメーカーの物件を選んだりすることで、多少のトラブルを回避することができます。

住みたいエリアの犯罪件数をチェック

 女性や小さなお子さんのいる家庭は、周辺環境の安全性にも気を配りたいところです。住みたいエリアが決まったら、犯罪発生件数を調べましょう。犯罪件数は治安の指標にもなります。

築年数は古くてもOK

 実のところ、物件の築年数は妥協しても構いません。もちろん物件の状態にもよりますが、古い賃貸物件は構造がしっかりしていたり、メンテナンスが繰り返されていたりとメリットがあります。また、築浅物件でも間取りの形状や周辺環境によってはデメリットが目立つケースもあるため、新しいからいい・古いから悪いとは言い切れないのです。

 築古の物件を選ぶ際は、エアコンなどの設備が古くないかなど確認しましょう。

内見は2回したほうがベスト

 同じ部屋でも、曜日や時間帯によって印象がガラリと変わります。平日と休日に分ける、また日中と夜間に分けるなど、内見は2回に分けておこないましょう。

優先順位をきちんと伝える

 部屋探しをする上で、譲れない条件や優先順位を不動産会社にしっかり伝えましょう。ヒアリング力の高い不動産会社ほど、入居者に寄り添った対応で部屋探しをサポートしてくれます。

仲介手数料無料の不動産会社は避ける

 初期費用を抑えるために仲介手数料無料(もしくは半額)の物件を探す人もいますが、仲介手数料のかからない物件は接客が雑になるケースも珍しくなく、提案や内見無しで契約を迫られることもあります。良い部屋に住みたい、良い物件を紹介してほしいなら仲介手数料無料はやめたほうがいいでしょう。

選ばないほうがいい賃貸物件の特徴を抑えて後悔ない部屋探しを

 新生活のトラブルを未然に防ぐためにも、部屋探しの段階で避けるべき賃貸物件の特徴を抑えることが大切です。生活スタイルに応じて必要な妥協点を探り、より良い賃貸物件を選びましょう。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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