賃貸物件のセキュリティはカードキーを選ぶべき?メリットだけじゃなく、デメリットも知っておこう!

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賃貸マンションやアパートを選ぶうえで気になるのが、物件の防犯性能です。特に女性の一人暮らしはリスクが高く、防犯習慣が身についていない限り物件探しの時点で防犯性を優先したほうが良いでしょう。

物件の防犯性能を知る上で押さえてほしいのが、カードキーの存在です。カードキーはセキュリティ性が高く、携帯性にも優れています。そこで今回は、賃貸マンションやアパートに使用されるカードキーのメリットやデメリット、それぞれの種類についてまとめました。

カードキーのメリット

まず紹介するのはカードキーのメリットについてです。ただ、こちらで紹介するメリットがすべてのカードキーに当てはまるわけではないので、カードキーの種類についてはこのあとの章「賃貸マンション・アパートに使われるカードキーの種類」をご覧ください。

1.防犯性が高い

従来の鍵とは違い、カードキーは磁気やICチップなどが埋め込まれているため簡単に複製できない作りになっています。一般的な鍵屋でも複製することが難しく、複製の際は大家さんの許可を得た上で専門業者に依頼する必要があり、手間も時間もかかります。また、カードキーはピッキング被害にも遭いにくいメリットがあり、総じて防犯性が高いです。

2.施錠・開錠がスムーズ

カードキーの種類にもよりますが、非接触型のカードキーや差し込みタイプのカードキーは施錠・開錠の動作が楽です。大荷物を抱えているときや子供を抱えたままでも、カードをサッと取り出して開錠できるのは便利。ホテルの滞在をイメージすれば、カードキーの開錠がどれだけスムーズか思い出せるはずです。

3.管理・持ち運びしやすい

カードキーは、その名の通り形状がカードそのものなので収納しやすいメリットがあります。重量もキャッシュカードなどと変わらないため、スマホケースに入れたり、財布に入れたり、カードケースに入れたりとスマートに収納でき、管理も簡単です。

4.オートロックなら鍵の締め忘れがない

カードキーのタイプにもよりますが、ドアが閉まると同時に施錠されるタイプであれば鍵を締め忘れることがありません。鍵の閉め忘れによる空き巣被害を防ぐことができるほか、よく外出先で鍵を締め忘れたか不安になりがちな人も安心です。

カードキーのデメリット

防犯面や扱いやすさでメリットばかりが目立つカードキーですが、注意したいポイントもいくつかあります。そこで、カードキーのデメリットについてまとめました。

1.紛失時のリスクが高い

持ち運びやすく管理がしやすいカードキーですが、その反面紛失すると犯罪リスクが生まれやすいです。たとえばカードキーを財布に入れたまま紛失した場合、財布の中にある免許証や健康保険証で個人情報が知られてしまうと、窃盗被害やストーカー被害につながる可能性があるでしょう。

2.締め出される可能性がある

オートロック機能のあるドアの場合、カードキーをうっかり自宅に置き忘れると締め出されてしまいます。スペアキーは大家さんや管理会社が管理しているため、連絡して開錠してもらうにも時間や手間がかかること必至です。

3.再発行には時間と費用がかかる

カードキーの扱いに慣れてくると起こりやすいのが、紛失によるトラブルです。カードキーは簡単に複製できないため、再発行には時間も費用もかかります。また、再発行の費用は当然借主が負担することになります。契約書に紛失時のフローや負担金額が記載されているケースも多いので、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

4.電池切れや停電で使用できないことも

電子式のカードキーは、通電により施錠・開錠をコントロールすることができます。電池切れや停電などの非常事態でカードキーの読み取り機が作動しない場合、カードキーも使用できなくなります。シリンダーキーで開錠できるドアもありますが、シリンダーキーを持ち歩いていなければ意味がありません。

賃貸マンション・アパートに使われるカードキーの種類

カードキーは大きく分けて「機械式」と「電子式」があります。新築マンションやアパートの多くは電子式カードキーが採用されているものの、築年数の経っているマンションやアパートでは機械式カードキーが健在です。

機械式カードキーの場合、動作における施錠・開錠の手間は一般的な鍵とほぼ変わりません。オートロックではないので施錠し忘れないように注意する必要もあるでしょう。ただ、防犯面や持ち運びやすさにおいてはカードキー本来のメリットを持っており、電気を使わないぶん停電の心配もありません。

電子式カードキーの場合、機械式カードキーに比べ簡単に施錠・開錠できるのが魅力です。オートロックが装備されているケースが多く、施錠し忘れの心配もありません。とはいえ、素材上耐久性が低かったり、停電により開錠できなかったりとデメリットもあります。

ここで、機械式・電子式それぞれのカードキーの種類について簡単にご紹介します。

機械式カードキー(小判型)

アパートに使用されるケースが多い小判型のカードキーです。ドアノブ部分にカードの差込口があり、カードを挿入した状態で左右に回せば施錠・開錠ができます。カードキーで唯一の金属製なので、耐久性に優れているのがメリットです。

機械式カードキー(カード型)

こちらも小判型と同じく、アパートによく使用される機械式カードキーです。差込口にカードを差し込んだ状態でレバーを下げると開錠し、施錠の際はカチッと音がするまでカードを差し込みます。小判型カードキーでの開錠・施錠はやや複雑な動作になりますが、カード型は単純な動作で慣れない人にも扱いやすいです。

機械式カードキー(穴開き型)

出典元:シャーロック公式

薄いプラスチック製のカードキーで、穴が空いているのが特徴です。こちらは小判型同様、差込口にカードを挿入し、左右に回すことで施錠・開錠ができます。ケース付きのスタイリッシュな見た目に加え、二度発行がないよう穴乱数が管理されています。

電子式カードキー(差し込み型・磁気)

磁気が埋め込まれている電子カードキーで、差込口にカードを挿入するだけで施錠・開錠ができます。管理や持ち運びに便利なカードキーですが、プラスチック製のものが主流なうえに動作を考えると耐久性にやや不安があります。

電子式カードキー(非接触型・ICチップ)

ICチップが埋め込まれている電子カードキーで、読み取り機にカードをかざすだけで施錠・開錠ができます。数あるカードキーのなかでもっとも動作が簡単ですが、キャッシュカードのようなプラスチック製なので耐久性は期待できません。

カードキー対応の賃貸マンション・アパートを選ぶ際の注意点

防犯性と利便性に優れたカードキーですが、最後にカードキー対応の賃貸マンションやアパートを契約する際の注意点についても知っておきましょう。

初期費用や家賃が高くなりがち

カードキーの取り付け工事や作成は、一般的な鍵に比べると複雑で費用も高額になりがちです。それだけに、初期費用や家賃が高くなる傾向にあるのである程度の予算を含んでおくと良いでしょう。

カードの取扱に注意する

カードキーは薄型・軽量だからこそ紛失しやすいため、日頃からしっかり管理しましょう。また、カードキーの多くはプラスチック製で柔らかく、耐久性が低いです。破損すれば鍵としての機能が失われるため、雑に扱わないようにすることも大切です。

停電や紛失時に備える

停電や紛失時に備え、トラブルが起きたときのフローを事前に確認する、また再発行のための費用をあらかじめ用意しておくことをおすすめします。また、管理会社や大家さんに速やかに連絡できるよう電話番号を登録しておくと安心です。

カードキーの取り扱いには十分注意しよう

新築物件で多く取り入れられるカードキーですが、防犯性や利便性が高い反面さまざまなデメリットやリスクも考えられるため、取り扱いには十分注意しましょう。また、近年ではICカードや指紋認証に対応した賃貸マンション・アパートも増えています。いずれも一般的な鍵より防犯性能が高いため、一人暮らしの方は前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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