自宅に潜む危険。子どもがケガをしないための秘訣
好奇心旺盛な乳幼児や小さなお子さんは、普段どおり生活していても転倒やケガのリスクがあります。少しの時間を目を離したスキに、大きなケガにつながるケースも少なくありません。
今回は、自宅の中で子どもがケガをするリスクのある場所をご紹介します。ケガを防ぐための秘訣も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
家庭内に潜むリスク
小さな子どもは、少し目を離した間にケガすることが良くありますが、それは家の外だけではありません。自宅内にも転倒や衝突のリスクがある場所は多く、常に注意する必要があります。こちらでは、家庭内に潜むリスクについてご紹介します。
ベランダ
小さな子どもの事故でも多いのが、ベランダつきのお部屋で手すりを乗り越えて転落する事故です。テレビのニュースなどで痛ましい事件を見かけることもあるでしょう。
「うちのベランダは、手すりまで高さがあるし、小さな子どもじゃ乗り越えられないから大丈夫」と思っていると危険です。周りに植木鉢や室外機のような、踏み台になるものがあると、子どもは簡単に手すりを乗り越えてしまいます。ベランダには物を置かないように注意する必要があります。また、室外機は柵などで囲い、登れないように工夫することも大切です。
また、転落事故は、ベランダのないお部屋でも発生することがあります。机や椅子によじ登って窓を開け、そこから外に転落してしまうケースです。ベランダのないお部屋でも、窓に複数の鍵を取り付けるなどして、子どもが転落しないように工夫しましょう。
階段
階段でよく発生するのが、子どもの転落事故です。少し目を離したときに、子どもが階段の近くへ行き、下りようとして転落してしまうケースがあります。階段だけでなく、2段ベッドにかかっているはしごからの転落事故も目立ちます。
転落防止策としては、階段の前に侵入防止柵を設置する、2段ベッドのはしごは使用時以外設置しないなどが効果的です。柵を設置する場合は、階段の下り口だけでなく、上り口にも設置しておくと安心です。普段の上り下りは少し面倒になりますが、安全を確保するためには、小さな子どもがひとりで階段を使用できないようにしましょう。
また、子どもが階段から転落した場合は、本人が問題なさそうであっても、必ず病院で見てもらうことが大切です。転落の際に頭を打っている可能性があり、後ほど大きな事故につながる可能性があります。
浴室
小さな子どもにとっては、浴室もリスクのある場所に変わります。たとえば、大人にとっては快適なお風呂も、子どもにとっては水深が10センチ程度でおぼれる可能性があります。実際、お風呂にひとりで入って事故が発生するケースは少なくありません。
子どもが小さいうちは、必ず一緒にお風呂に入り、使用時以外は浴室のドアを閉めて鍵をかけるなど、子どもが入れないように工夫することが大切です。また、鍵をかけるのが難しい場合は、階段と同様、柵を設置するのが良いでしょう。
キッチン
キッチンは、包丁や洗剤、ガスコンロなどがあり、事故のリスクがあります。少し目を離した間に刃物を持ったり、ガスコンロをさわって火災が発生したりなど、大きな事故につながる可能性があるため、とくに注意が必要です。
刃物や洗剤などは、小さなお子さんの手の届かない場所に追いたり、侵入防止柵を設置したりすること大切です。ガスコンロのなかには、チャイルドロックのついた製品も販売されているため、導入してみてはいかがでしょうか。使用時以外は元栓を閉めるのも効果的です。
自宅内でのケガを防ぐ秘訣
自宅での事故を防ぐためには、日ごろから自宅の環境を整えておくことが大切です。こちらでは、自宅内でのケガを防ぐ秘訣をご紹介します。
床や階段をきれいに片付けておく
転倒リスクを最小限に抑えるために、もっとも重要なのは床や階段をきれいに片付けておくことです。床に物が置かれていると、つまずく可能性が高まります。大人であれば、簡単に避けることができますが、小さな子どもは転倒してケガにつながるケースも珍しくありません。
転倒リスクのあるアイテムは、数多くあります。放置されることの多い新聞やバッグ、電源コードなど。こまめに片づけを行い、床に物がない状態をキープしましょう。
浴室には滑りにくい発泡素材のマットを敷く
浴室の床は滑りやすい素材で作られていることが多く、小さな子どもの転倒事故につながります。そのため、発泡素材のマットを床に敷いていれば、滑りにくくなり、転倒時の衝撃も最小限に抑えてくれます。足元の冷えにも効果が期待できるため、ヒートショック現象も防ぐことができます。
玄関や脱衣所のマットには滑りにくいものを選ぶ
玄関や脱衣所に設置するマットも、滑りやすい素材だと転倒する可能性があります。とくに、小さな子どもは、踏ん張ることができず、大きな事故につながるかもしれません。玄関や脱衣所に設置するマットは、裏にゴムが使用されているものを選ぶなど、滑りにくいものを敷きましょう。
子ども手が届く範囲に小さなおもちゃやタバコなどを置かない
小さな子どもは、手の届く範囲にあるものはすぐに手に取り、口に入れてしまう傾向にあります。とくに、小さなおもちゃやタバコなどは口に入れやすく、飲み込んでしまうと窒息などのトラブルにつながる可能性があります。
子どもの口に入る小さなものは、子どもの手の届かない場所に置いておきましょう。万が一口に入れてしまった場合は、すぐに病院で診察を受けてください。
まとめ
もっとも安全な場所であるべき自宅は、小さな子どもにとってさまざまなリスクのある場所でもあります。普段どおり生活しているだけでも、転倒や誤飲などのトラブルが発生する可能性があるため、常に気を配る必要があります。今回紹介したポイントを押さえて、自宅内の安全を保ちましょう。
また、万が一事故が発生した場合は、すぐに病院を受診してください。素早い行動が、さらに大きなトラブルの防止につながります。