引越し後の注意点!ゴミ捨てのルールに気をつけよう
引越し後にトラブルになりやすいのが、「ゴミ捨て」です。ゴミ捨てのルールは全国共通ではなく、住んでいる地域によって異なるため、引越し直後にトラブルに発展するケースが目立ちます。
そういったトラブルを防ぐためには、入居時にゴミ捨てのルールを確認することが大切です。今回は、賃貸物件のゴミ捨てのルールについて取り上げます。
ゴミ捨てのルールは地域によって異なる
冒頭でも説明したように、ゴミ捨てのルールは地域によって異なります。燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源ゴミなどの分類が異なるのはもちろん、収集日や時間、回収場所などにも違いがあります。
こちらでは、地域ごとに見られる変わったゴミ捨てのルールをご紹介します。
愛知県名古屋市
愛知県名古屋市では、ゴミの種類によって回収場所が異なるのが特徴です。燃えるゴミや燃えないゴミ、粗大ゴミなどは、各住戸の前に出しておけば回収してもらえます。
一方、紙製容器包装やペットボトル、空き缶、空き瓶などは、指定場所での回収となっており、自宅前に置いても回収してもらえません。さらに、紙パックや小型家電、食用油などは拠点回収となっており、スーパーなどあらかじめ決められた収集場所へ持っていかなければなりません。
また、ゴミ袋もそれぞれ指定のものがあるため、スーパーなどで購入して使い分ける必要があります。
そのほかには、名古屋市では新聞紙やダンボールなどの回収を行っていません。各自で町内会の資源回収場所にだしたり、リサイクルステーションに持ち込む必要があります。引越し直後にダンボールを捨てるのが難しい点には、注意が必要です。
徳島県上勝町
徳島県上勝町は、「ゼロ・ウェイスト政策」を実施している自治体です。こちらの政策は、2020年までにゴミをゼロにしようという試みで、ゴミの分別を市民に求めています。分別するゴミの種類は34種類あり、かなり細かく分別していることがわかるでしょう。
分別後のゴミは、指定されたゴミステーションに持ち込む必要があります。生ゴミは回収されず、各家庭で堆肥化します。他の地域とは異なるルールが多いため、事前にしっかりと勉強しておかないと、トラブルに発展する可能性があります。
福岡県福岡市
福岡県福岡市のゴミ捨てのルールは、日没から夜12時までに出すというのが特徴的です。ゴミ捨ての時間は、全国的には朝が一般的ですが、福岡市は夜にゴミ出しする風習があります。
早朝にゴミ出しをすると、自動車の渋滞につながったり、カラスによるゴミの散乱などのトラブルが発生しやすいといわれています。ゴミ出しを夜間に行うことで、それらのトラブルを防止するのが目的です。
なぜ地域ごとにゴミ捨てのルールが異なるのか
上記のように、ゴミ捨てに関するルールは、地域によってさまざまあります。しかし、なぜ地域によってゴミ捨てのルールが異なるのでしょうか。地域ごとに違いがあるため、私たちは引越しのたびにゴミ捨てのルールを確認する必要が生じます。共通しているほうがメリットは大きいようにも思えます。
地域ごとにゴミ捨てのルールが異なる理由は、法律にあります。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第六条2の3項には、「分別して収集するものとした一般廃棄物の種類及び分別の区分」について、市町村ごとに決めるよう定めています。そのため、ゴミ捨てのルールは地域によって異なっているのです。
また、焼却炉の性能に違いがあるのも理由のひとつです。近年は、プラスチック製品を「燃えるゴミ」として処理する地域が増えていますが、以前は別で収集する地域が多い傾向にありました。これは焼却炉の性能が理由であり、性能の低い焼却炉でプラスチック製品を燃やすと、有害物質を発生させます。最近は高い性能の焼却炉が登場しており、そういった心配がなくなっています。そのため、プラスチック製品を燃えるゴミとして処理できる地域が増えています。
海外のゴミ捨てのルールは?
ゴミ捨てに関するルールは、日本と海外でも違いがあります。その一例をご紹介します。
サンフランシスコ
アメリカのサンフランシスコでは、「ゼロウェイスト」と呼ばれる活動が行われています。こちらは、地域や向上で発生する廃棄物の排出や資源の浪費をゼロに近づけるための運動で、とくに「4R’s」に関する取り組みが進められています。「4R’s」のRは、以下の4つの言葉の頭文字を表しています。
- Reuse(リユース)
- Reduce(リデュース)
- Recycle(リサイクル)
- Rot(ロット)
スウェーデン
ゴミ捨てだけでなく、環境先進国として有名なのが、北欧のスウェーデンです。エコシティという地区を整備して、ゴミを収集する専門システムが稼働しています。その結果、国民が排出するゴミの95%をリサイクルできている国として知られています。
賃貸住宅に住む際はゴミ捨てルールを確認しよう
賃貸住宅に住む場合、ゴミ捨てに関するルールを確認する必要があります。ゴミ捨てについて住民間でトラブルになるケースも少なくありません。こちらでは、賃貸住宅に住む場合の注意点を解説します。
最初に自治体のルールを確認しよう
大前提として、ゴミ捨てに関するルールは自治体に従う必要があります。前述の通り、分類のルールは自治体によって異なるため、入居時に確認することでトラブルの可能性を減らすことができます。
分別がしっかりされていないと、回収されずにゴミが放置されてしまったり、近所とのトラブルに発展することがあります。分別の不備によってゴミが未回収となってしまった場合は、ゴミを持ち帰って分別し直す必要があります。
ゴミを出す日時を守る
ゴミ出しのルールには、捨てる際の日時も含まれています。基本的には午前中ですが、福岡市のように夜中にゴミを出す地域もあります。それ以外の時間にゴミを出すと、トラブルにつながる可能性があります。
賃貸物件によっては、密閉型のゴミ置き場があり、24時間ゴミを出せる地域もあります。ただし、路上型や開放型のゴミ置き場は、基本的にゴミ捨ての時間が決まっているため、ルールを守ることが大切です。
大型のゴミの収集は事前に申し込む
通常サイズを超える大型のゴミや、粗大ゴミを捨てる場合は、一般的なゴミ収集車では回収してもらえません。自治体によってルールは異なるものの、申込みをして専用の車両に引き取ってもらうのが基本です。料金はかかりますが、ルールを守らないとトラブルになる可能性があります。
また、家電リサイクル法によってテレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンの4つについては、自治体での引き取りができません。買い替えの際は、家電量販店に下取りに出したり、処分方法を別に定めていることがあるため、自治体に確認しましょう。
まとめ
ゴミ出しのルールは、地域によってさまざまであり、移住者によるトラブルも少なくありません。引越す際は、事前にゴミ出しのルールについて理解しておき、日時や場所などを守ることが大切です。