賃貸物件の相見積もりはあり?安く部屋を借りるためのコツと注意点

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賃貸物件を契約するには、それなりに多額の初期費用が必要になる場面があります。とはいえ、初期費用は工夫次第で抑えることも可能です。その方法の一つに、物件の相見積もりがあります。そもそも相見積もりをしても良いのか?相見積もりのメリットやデメリット、注意点とともにご紹介します。

別の不動産屋から同じ賃貸物件を相見積もりしてOK?

相見積もりは、複数の店舗から見積もりをもらうことを言います。賃貸の場合、複数の不動産屋が同じ物件を取り扱う(仲介)ことができるため、不動産屋同士で顧客を取り合うことも日常茶飯事です。つまり、複数の不動産屋から同じ物件の見積もりをもらっても問題はありません。

不動産屋に相見積もりをするメリット

不動産屋に相見積もりをする大きなメリットは、初期費用が抑えられる可能性が高いということです。また、相見積もりのやりとりをするなかで信頼できる不動産屋に巡り会える可能性もあるでしょう。では、相見積もりのメリットについて具体的に解説します。

初期費用を抑えて部屋が借りられる

実は、同じ物件で相見積もりをしても不動産屋によって金額が異なる場合があります。複数の不動産屋でもらった相見積もりを比較して、安いところを選べば交渉せずとも初期費用を抑えることが可能です。また、他社の見積もりを交渉材料にすることで初期費用を値下げしてもらえる可能性もあるでしょう。

ぼったくりに遭うことがない

一般的に、人生の中で不動産屋にお世話になる機会はそう多くありません。賃貸契約においてもわからないことが多く、不動産屋に言われるがまま契約を結ぶ場面もあるでしょう。一方、相見積もりをすれば相場通りの金額かどうかを知ることができます。不要なオプションが追加されていないか、家賃以外で削れる項目がないかなどをチェックしておけば、ぼったくりに遭う心配もなくなるでしょう。

対応の良い不動産屋を見分けられる

相見積もりを依頼することで、その不動産屋の対応の速さや丁寧さを知ることができます。相見積もりを依頼したのに返信がなかったり、来店を促されたり、営業電話がしつこかったりする場合は利用を避けるのが賢明でしょう。自分と相性が良い不動産屋か見分けられるのも、相見積もりをとる一つのメリットです。

不動産屋に相見積もりするデメリット

来店せずともメール1本で相見積もりすることは可能です。しかし、タイミングを間違えるとトラブルに発展する可能性があり、結果的に嫌な思いをする場面もあります。では、相見積もりをするデメリットとは一体何なのでしょうか。

トラブルのもとになるケースも

同じ物件に対して複数の不動産屋で相見積もりを取ったとしても、大家さんや管理会社は共通しています。いざ入居審査に臨もうとしても、複数の不動産屋で相見積もりをした事実が大家さんや管理会社の不信感を買ってしまい、審査に影響する可能性があります。こうしたトラブルを避けるためにも、内見や契約前の段階で見積もりを依頼するようにしましょう。

来店促進や今後営業される可能性

メールで見積もりを依頼しても、すぐに対応してもらえるとは限りません。なかには「来店してもらえたらご説明します」などと言われ来店を促されたり、逆に見積もりを拒否されたりする場合もあります。また、問い合わせをしたことをきっかけに何度も営業電話がかかる可能性もあるでしょう。不動産屋によって対応がさまざまであるとしか言えませんが、見積もりをとって話を進めたい人はスムーズに見積もりを提示する不動産屋を選ぶと良いでしょう。

タイミングによって他の人が契約する可能性

一つの物件に対し複数の不動産屋が仲介している、ということは、それだけ賃貸物件の動きが早いということです。見積もりを取っている間、また比較検討している間に、希望物件が他の人に決まってしまう可能性は大いにあります。特に気をつけたいのは、賃貸市場が大きく動く繁忙期(1〜3月、9・10月)です。条件の良い物件は人気も高いため、1日のうちにまとめて見積もりを依頼する、また電話問い合わせをするなどで早く見積もりをもらうようにしましょう。

見積もりを依頼する際の3つのポイント

相見積もりをしてトラブルに発展しないために、見積もりを依頼するポイントや注意点についてまとめました。

ポイント①申し込み前に依頼する

通常、見積もりは入居申し込みの前に提示されます。入居申し込みをした時点で見積もりの金額に納得しているとみなされるため、見積もりを依頼する際は必ず入居申し込みの前にしましょう。もっとも、入居申し込みをした後に他の不動産屋で見積もりを依頼すればバレる可能性が高く、審査に影響します。

ポイント②メールで依頼する

見積もりを取るなら来店ではなくメールで依頼するのが便利です。電話だと通話記録が残らず忘れられるリスクもあるので、まずはメールを活用しましょう。メールに記載すべき重要な項目は「引っ越し予定日」です。日割り家賃は入居日によって変動するため、引っ越し予定日を必ず記載しましょう。予定日がわからない場合は「◯日入居と✕日入居それぞれのパターンで見積もりが欲しい」と依頼すると良いです。

ポイント③丁寧にお願いする

メールやオンラインで気軽に見積もりが依頼できるとはいえ、マナーを守ることは大切です。入居審査に影響しないためにも、見積もりは丁寧に依頼して適切な対応を心がけましょう。間違っても、曖昧な態度を取ったり音信不通になったりしないよう気をつけなければなりません。

不動産屋によって相見積もりの金額が異なる理由

複数の不動産屋に見積もりを依頼した際、同じ物件にも関わらず提示された金額がそれぞれ異なるケースがあります。これは、不動産屋の規定やオプション、特典の違いによるものです。

仲介手数料の金額が違う

賃貸における仲介手数料とは、部屋を借りる際に大家さんとの間に入って契約手続きや交渉を進めてくれる“対価”として不動産屋に支払うものです。この仲介手数料は、法で定められた上限を超えなければ不動産屋ごとに自由に設定できる仕組みになっています。不動産屋によって「家賃1ヶ月分+税」のところもあれば「家賃0.5ヶ月分+税」のところもあります。条件によっては仲介手数料が無料になることもあるでしょう。

オプションがついている

不動産屋によっては独自のオプションが付いてくるケースもあります。たとえば、入居中の24時間サポートや入居前の除菌消臭代などです。こうしたオプション費用の有無で、不動産屋それぞれの見積もり額に違いが生じることもあります。仲介手数料とは違い、オプション費用には上限や下限はありません。

キャンペーンが適用されている

不動産屋独自のキャンペーンで初期費用が安くなるケースもあります。内容は、繁忙期に契約した人を対象としたキャンペーンや、学生限定のキャンペーンなどさまざまです。仲介手数料の割引やオプション費用の割引など、キャンペーン内容は不動産屋によって異なります。少しでも安く部屋を借りたい人は、相見積もりをする前にキャンペーンの有無をチェックしておくと良いでしょう。

見積もりした後は不動産屋にきちんと断りを入れよう

相見積もりをするということは、成約しなかった不動産屋に対して断りの連絡を入れる必要があるということです。不動産屋のなかには、たった一度見積もりを取っただけで自分の条件に合う物件をずっと探し提案し続けてくれる店舗もあります。見積もりを依頼した不動産屋に対して音信不通の態度は絶対に取らないようにしましょう。直接やり取りをする不動産屋だけでなく、大家さんや管理会社にも良い印象を与えることが大切です。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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