赤ちゃんがいる部屋づくりとは?アパートで実践できる工夫や部屋探しのポイント
赤ちゃんの誕生をきっかけに引っ越しを検討している人も多いでしょう。とはいえ、赤ちゃんがいる生活は大人が想像している以上に危険も多く、騒音による近隣トラブルも防がなくてはなりません。
そこで今回は、赤ちゃんがいる家庭に向けた賃貸物件の選び方を始め、アパートのような狭い場所でも取り入れられる部屋づくりのポイントをご紹介します。
赤ちゃんがいる家庭向け!賃貸物件の選び方
赤ちゃんがいる家庭で、これから賃貸物件を探す人には気をつけてほしいポイントがいくつかあります。物件選びのポイントは、大きく分けて「周辺に対する配慮」と「赤ちゃんを危険から守る配慮」の2つです。
ファミリー向け&角部屋の物件
2DK以上の物件など、ファミリー向けの物件は赤ちゃんや小さいお子さんのいる家庭が入居しています。加えて、角部屋なら気を配るべき騒音を減らすことができるため、精神的にも安心です。
鉄筋コンクリート造の物件
鉄骨造や木造のアパートは音が響きやすく、赤ちゃんを抱えている家庭なら神経質になる場面もあるでしょう。生活音が響きにくいのは鉄筋コンクリート造の物件なので、建物の構造にも注目して部屋探しをしてみると良いでしょう。
また、環境的に鉄骨造や木造のアパートしか無い場合、すでに防音性の低いアパートに住んでいる場合でも、家具の配置や防音グッズで対処は可能です。
周辺環境が充実している物件
赤ちゃんが生まれると、予防接種や検診などで病院に行く機会が増えます。長距離移動は赤ちゃんにとっても保護者にとっても負担が大きいため、赤ちゃん連れで外出しやすいよう周辺環境が充実した物件を選ぶと良いでしょう。
共働き家庭なら、保育所や託児所をチェックするのもおすすめです。
35㎡以上の物件
赤ちゃんがいる家庭には、暮らし方や住む環境などによって適切な部屋の広さが変わります。
国交省の「住生活基本計画における居住面積水準」と、不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約」を参考にすると、赤ちゃん含め2人で生活する場合は55〜75㎡、最低でも30㎡以上の広さが必要とされます。赤ちゃん含め3人で住む場合は35〜87.5㎡が目安です。
もちろん、生活スタイルや地域によって差もあるため、あくまで目安として部屋探しの参考にすると良いでしょう。
段差や階段のない物件
室内で過ごす時間が圧倒的に長い赤ちゃんだからこそ、家の中で怪我をしないよう配慮してあげることが大切です。比較的新しい物件であれば全フロアを通して段差がない部屋も多く、赤ちゃんが動き回ったときでも安心です。
また、赤ちゃんを抱えて階段を上り下りするのは危険が多く、赤ちゃん自身が階段に侵入することもあります。できるだけ階段のないフラットな間取りの物件がおすすめです。
キッチンからリビングが見渡せる間取りの物件
赤ちゃんを育てていると、家事をしている最中も目を離すことができません。赤ちゃんが寝ている間に家事を済ませたいなら、キッチンからリビングやほかの部屋が見渡せる間取りだと安心です。
寝返りや誤飲、転落などの危険から赤ちゃんを守るためにも、導線をイメージしながら部屋を選びましょう。
赤ちゃんがいる部屋づくりのポイント
引っ越す予定がなくても、今住んでいる家で赤ちゃんに適した部屋づくりができます。このときに意識したいのも、周辺住民への配慮と赤ちゃんを危険から守ること。ここからは、赤ちゃんがいる部屋づくりのポイントを紹介します。
家具の配置で隣室に配慮した防音対策
隣室への騒音を防ぐには、隣室に接する壁側に家具を配置すると音が伝わりにくくなります。このときのポイントは、壁から少し離した状態で家具を設置することです。空気となる層を作れば、音を和らげる効果が期待できます。
ただし、赤ちゃんが過ごす部屋にはなるべく物をたくさん置かないことがポイントです。隣室と離れている部屋を赤ちゃんが過ごす部屋にして、隣室に接する部屋は家具の配置を工夫しましょう。
騒音と危険を防ぐジョイントマットを配置
騒音トラブルはもちろん、赤ちゃんの転倒事故による怪我を防ぐためにも、床面にジョイントマットを敷いておくと安心です。防音や怪我の防止はもちろん、床が傷つくのを防ぐことにもつながります。
ジョイントマットにも、素材や構造によって防音性能が大きく変わります。防音性能にこだわりたいなら、遮音等級のあるジョイントマットを選びましょう。
赤ちゃんの様子が見渡せる導線づくり
赤ちゃんが寝ている最中に家事を済ませるケースも多いでしょう。このとき、赤ちゃんから完全に目を離さないよう部屋の導線に配慮することをおすすめします。たとえば、キッチンから赤ちゃんの様子が見渡せる導線だと安心です。
もしも間取りの都合上、キッチンやリビングから赤ちゃんの様子を見渡せない場合は、リビングにベビーベッドやバウンサーを設置しておくと便利です。
アパートでも安心!赤ちゃんのいる部屋におすすめのグッズ
赤ちゃんがいる部屋づくりのポイントをまとめるとこのようになります。
- 隣室に接していない部屋を育児スペースにする
- 家具やジョイントマットの設置で騒音対策や怪我を防止する
- 赤ちゃんの様子が見渡せる導線を確保する
- 部屋探しからスタートするならファミリー向け・角部屋を選ぶ
以上を踏まえた上で、赤ちゃんのいる部屋にあると便利なグッズ(用具)を紹介します。
バウンサー
必需品とまではいかないものの、ねんね期の赤ちゃんにおすすめしたいのがバウンサーやベビーラックです。電動タイプだと自動で揺れ動くため、赤ちゃんの睡眠を促してくれる効果が期待できます。
また、リクライニング機能がついていると椅子代わりにもなるので便利です。音がなるものやおもちゃが付いているものなどタイプはさまざま。とはいえ、赤ちゃんによってはバウンサーやベビーラックに反応しないこともあるので、用途に合わせて選んだり、レンタルを利用したりすると良いでしょう。
ベビーゲート
家の中には、赤ちゃんにとって危険となるものがたくさんあります。コンセントや配線の多いテレビ周り、怪我に繋がりやすいキッチンや階段、玄関まわりなど、赤ちゃんの侵入を防ぐためにベビーゲートがあると便利です。
また、100円ショップで購入できる突っ張り棒とワイヤーネットを組み合わせれば、簡易的なベビーゲートを作ることもできます。部屋のサイズに合わせたベビーゲートを配置しましょう。
ベビーベッド
ねんね期の赤ちゃんは、睡眠時間も長く1日に何度も眠ることがあります。このとき、床に寝かせるよりも高さのあるベビーベッドに寝かせれば、床のホコリやダニから赤ちゃんを守ることができます。また、ベビーベッドの周りには柵があるため、兄弟やペットのいる家庭にもおすすめです。
スペースが確保できるようであれば。ベビーベッドを設置するのも良いでしょう。
ベビーグッズをレンタルする方法も
赤ちゃんと過ごす部屋にバウンサーやベビーベッドなどがあると便利ですが、先述の通り赤ちゃんによっては嫌がることもあるほか、ほんの数ヶ月から1年以内しか使用しないケースもあります。コストはもちろん、処分のことを考えてわざわざ大型のベビーグッズを購入するのを躊躇する人も少なくないでしょう。
そこでおすすめしたいのが、ベビーグッズのレンタルです。レンタル期間が長ければお得に利用できるシステムも多いですが、気に入らない場合、不要となった場合でもすぐに引き取ってもらえるのがレンタルの魅力です。
赤ちゃんのいる部屋づくりに必要かどうか迷っている方は、1週間だけでもレンタルを利用してみてはいかがでしょうか。
アパートでも赤ちゃん向けの部屋づくりは可能
赤ちゃんと快適に過ごすためには、部屋の防音や広さ、間取りに配慮するだけでなく、危険から守るための工夫も必要です。一から部屋探しをする際には、ファミリー向けで角部屋の物件がおすすめ。防音性の低いアパートでも、家具の配置やジョイントマットの設置で防音対策が可能なので、ぜひ取り入れてみてください。