シングルマザーが賃貸物件を借りる際の注意点|審査には通りにくい?
シングルマザーをはじめとしたひとり親世帯の中には、賃貸物件の契約で困ったことがある、という方も多いのではないでしょうか。借りる前から「審査に通るかどうか不安」という方も少なくありません。
今回は、シングルマザーが賃貸物件を借りる際の実情や注意点などを解説します。シングルマザーの方が利用できる住宅補助制度もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
シングルマザーが賃貸物件を借りる際の注意点
冒頭でも説明したように、シングルマザーの方の中には、そもそも賃貸物件の審査に「落ちやすい」と感じている方もいるようです。しかし、実際はそんなことはありません。シングルマザーであっても、入居審査の項目をクリアしていれば入居できます。この点において、一人暮らしの方や夫婦が揃っている家庭と違いはありません。
それでは、審査項目にはどのような点があるのでしょうか。シングルマザー独自の注意点も含めながら解説します。
支払い能力が十分か
賃貸物件の入居審査において、もっとも重要視されるのは「支払い能力の有無」です。賃貸物件の貸主である大家さんや不動産会社は、あくまで利益を目的として事業を行っています。そのため、支払い能力が十分ではなく、家賃を滞納するリスクがある方には入居してもらいたくない、と考えるケースが大半です。
反対にいえば、支払い能力が十分にあれば、シングルマザーかどうかに関係なく、入居審査をパスできるということです。そのため、入居審査を懸念する場合は、自身の支払い能力で契約可能な範囲の賃料の物件を選ぶ必要があります。
収入と家賃のバランスについては、諸説あるものの「手取りの3分の1程度の賃料」が良いとされています。この範囲で物件を探すことができれば、突然のトラブルが発生しても、家賃を滞納せずに対応できます。金銭的なゆとりも生まれやすく、安心して快適な生活を送れるでしょう。
貯蓄が十分にあるか
収入に対して少し賃料が高い物件を選んだ場合でも、十分な貯蓄があれば入居審査に通りやすくなります。収入が足りなくても貯蓄から家賃を支払ってもらえる可能性が高いためです。
具体的には、「賃料の2年分」程度の貯蓄があれば、審査には通りやすいとされます。このほかにも、パートナーと死別してシングルマザーになった場合は保険金の有無、離婚している場合は養育費・慰謝料の有無などによっても、審査の結果は変わる可能性があります。もっとも良いのは、自身の支払い能力も含めて不動産会社に相談することです。収入を事前に伝えることで、予算内で最適な物件を提案してもらえます。
連帯保証人を用意できるか
賃貸物件を借りる場合は、連帯保証人を立てられるかどうかもポイントです。連帯保証人は、借主が家賃を滞納した場合に、代わりに支払い義務を負う存在です。一般的には、契約者の親族が連帯保証人になるケースが多く、大家さんが認めた場合は会社の上司などが連帯保証人になることもあります。
しかし、シングルマザーは結婚や離婚を機に実家と疎遠になっている方も多く、連帯保証人を立てられるケースも多く見られます。そうすると、家賃滞納に対する担保を確保できず、賃貸物件を借りにくい状況になります。
シングルマザーで連帯保証人を立てるのが難しい場合は、家賃保証会社に対応して物件を探すのが良いでしょう。家賃保証会社とは、一定の料金を支払うことで連帯保証人の代わりの役割を果たしてくれる会社です。実質連帯保証人を立てた場合と同じ扱いになるため、物件を借りやすくなります。
信用情報に傷がないか
現在の支払い能力に問題がない場合でも、過去の事情で信用情報に傷がある場合は、審査時に発覚して入居を断られる場合もあります。家賃の滞納はもちろん、クレジットカードの未納や奨学金の支払い遅延など、あらゆる情報が信用情報機関に記録されており、賃貸物件の審査時に参照されます。信用情報機関に登録された情報は、10年程度残っているため、10年以内に疑わしい事情がある場合は、事前に不動産会社へ伝えておくと良いでしょう。
過去に入居者とトラブルを起こしていないか
賃貸物件の入居審査では、過去に入居者や近隣住民とトラブルを起こしていないかどうか、についてもチェックされます。以前トラブルを起こしている場合は、審査でより厳しい目で見られる可能性が高まり、入居を断られるケースもあります。
また、シングルマザーの場合、特に注意したいのが「子どもの夜泣き」や「子どもが走り回る」などによって生じる騒音トラブルです。他の入居者から苦情が出ると、管理会社等も対応せざるをえず、注意を受ける可能性があります。騒音に関する心配がある場合は、RC造など防音性に優れた建材で建てられたマンションなどを選ぶと良いでしょう。
シングルマザーが利用できる住宅補助制度
シングルマザーは、何らかの事情から賃貸物件の契約がしにくいケースも少なくありません。ここでは、そんな方が利用できる住宅補助制度をいくつかご紹介します。
手当
児童手当
「児童手当」は、シングルマザーだけでなくすべての世帯が受け取れる公的支援制度です。具体的には、「0〜15歳の子どもがいる全世帯」が、子どもの年齢に応じて一定額の給付を受けられます。親の所得によって給付額は上下するものの、収入面に不安がある場合は心強い制度です。
児童扶養手当
「児童扶養手当」は、シングルマザーやシングルファザー家庭の生活の安定と、自立の促進を目的に支給される手当です。「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童」がいる家庭が支給対象となります。こちらも所得制限が設けられていますが、児童手当より金額大きいため、自分が対象者かどうか必ずチェックしておきましょう。
児童育成手当
住んでいる自治体にもよりますが、児童扶養手当に加えて「児童育成手当」を支給している地域もあります。児童育成手当もひとり親世帯を対象とした支援制度で、所得制限の上限が高いのが特徴です。児童扶養手当と比べて支給対象の幅が広がるケースが多いため、自治体の情報を一度確認してみましょう。
ひとり親家庭医療費助成制度
自治体によっては、18歳以下の子どもに対して、医療費の助成を行っている地域もあります。子どもは何かと病院にかかる機会が多いです。少しでも助成を受けられれば、安心して病院に通うことができ、大きな病気につながるリスクを減らせます。
住宅支援制度
シングルマザー向けの住宅支援制度としては、収入や家賃の額に応じて、一定金額の家賃補助を受けられる制度を用意している自治体もあります。直接的な家賃補助という名目ではなくても、生活費や福祉支援金などを受け取れるケースもあるようです。事前に必ず自治体のホームページをチェックし、疑問があれば窓口へ連絡するようにしましょう。
まとめ
横浜や東京で賃貸物件をお探しの場合は、ネクストライフまでお問い合わせください。お客様のご希望を伺い、理想の物件をご提案いたします。