月収30万円からの結婚生活!部屋(賃貸)選びのコツは?
月収30万円でボーナスが年間4ヶ月分出ると考えれば、年収は約480万円。おおよそ30代男性の平均的な年収かそれよりも少し良いレベルかと思います。この年収で結婚をした場合、生活費や貯金はどの程度必要になるのか? こういった視点から、どの程度の家賃であれば無理なく生活ができるのかを想定してみました。
新婚生活で想定する生活費
ベースとなる生活費は?
まずはベースとなる生活費を考えていきます。2人で暮らすことを考えると、光熱費(電気代・水道代・ガス代)、通信費(携帯利用料金・ネット利用料金)、食費(外食費込み)、交際費、雑費といったところでしょうか。これらの平均的な費用を見ていきましょう。
光熱費
- 電気代 7,500円/月
- 水道代 4,000円/月
- ガス代 5,500円/月
光熱費は住んでいる地域やライフスタイルによっても変わります。特に差が激しくなるのがガス代。一般的にプロパンガスのガス料金は、都市ガスの倍ほどかかると言われており、都市ガスが整備されていると都市部と、プロパンガスを使用している地方ではガス代の感覚は大きく変わるでしょう。また、電気代も契約している電気会社や、その契約内容によりそれなりに差が出てきます。ここに記してある金額はあくまでも目安として考えてもらうといいでしょう。
通信費
- 携帯利用料金 18,000円/月(2人分)
- ネット利用料金 5,000円/月
携帯電話の利用料金も個人差はあるかと思いますが、おおむね10,000円弱といったところではないでしょうか? ネット利用料金も契約により様々かと思いますが、これから新規に申し込むのであれば、できるだけ安く利用できるサービスを探してみましょう。また、ネット使い放題の物件もありますので、そういった物件を視野に入れてもいいでしょう。
食費
- 食費 20,000円/月
- 外食費 20,000円/月
計算の根拠は、30日のうち平日を22日とし、平日は朝晩の2食を家で摂るとします。週末8日24食のうち、20食を自宅で摂り、残り4食を外食とします。こう考えると、自宅で摂る食事は月に64食。1食2人分で300円を予算とすると、合計19,200円になります。外食は1回5,000円で計算。食事だけではやや高めの設定ですが、外で飲むこともあると考えればこのくらいが妥当ではないでしょうか。
交際費
- 交際費 50,000円/月
交際費としましたが、つまるところお小遣いです。旦那さんのみ外で働いていると仮定すると、その昼食代も込みで考えると旦那さんのお小遣いは月30,000~40,000円は欲しいところでしょう。これに奥さんのお小遣いを加えると、やはり月50,000円程度は考えておきたいところです。また、趣味などにお金がかかる場合は、この金額では済まない可能性も十分考えられます。
雑費
- 雑費 20,000円/月
雑費には新聞購読費や、生活に必要な雑貨の購入費用になります。トイレットペーパーや洗剤、シェーバーにシャンプー、常備薬などもこの項目から捻出すると想定します。
その他必要と思われる費用
結婚をするとなると、最低限の暮らしを送るのに必要な費用のほかに、考えておくべき費用があります。そんな費用をまとめてみました。
入院保険・生命保険
- 保険料 15,000円/月
結婚した以上やはり万が一に備えることは重要です。多くの方は結婚を機に生命保険や入院保険に加入されるのではないでしょうか? 毎月かかる保険料に関しては、加入する保険やサービス内容によって変わってきますので、ここでは15,000円程度で想定しておきましょう。
マイカー維持費
- 自動車税 3,500円/月
- 重量税 1,000円/月
- 自賠責保険 1,000円/月
- 任意保険 7,500円/月
- 車検代 3,000円/月
- 駐車場代 10,000円/月
- 燃料代 10,000円/月
非常に大雑把な数値ですが、ワンボックスカーを所有している想定で算出しました。車両代金は含めていません。それぞれ年1回納付であったり、2年に1回の項目もありますが、すべて1ヶ月でいくらくらいかかるかで計算し直してあります。ここで紹介した費用の合計が36,000円ということになります。
家賃を除いた毎月の必要生活費
- 光熱費 17,000円/月
- 通信費 23,000円/月
- 食費 40,000円/月
- 交際費 50,000円/月
- 雑費 20,000円/月
- 保険料 15,000円/月
- マイカー維持費 36,000円/月
- 合計 201,000円/月
ここまで紹介した費用をすべて合計するとこの金額になります。毎月の収入とこの費用の差額が家賃と貯蓄ということになりますが、年収480万円の方で計算するとどうなるでしょうか?
月収30万円でどの程度の家賃を捻出できるか?
手取りの収入を算出
最初に設定した通り、月収30万円、年収480万円で考えてみましょう。一般的に手取りの収入は額面金額の約8割と言われていますので、毎月の手取りは24万円、さらに約50万円のボーナスが年に2回ということになります。つまり上で計算した生活費を維持するには、家賃に割ける費用は30,000円しかなくなってしまいます。ということで、ある程度ボーナスをあてにしつつ考えていきたいと思います。
ボーナスの使い方を決める
この計算でボーナスを毎月の手取りに加算して考えると、1ヶ月の手取りは約32万円。こう考えると家賃に100,000円までは割けるという計算になります。ただしそうなると貯金ができない計算に。さらに言えばボーナスは毎月の収入に比べて流動的な収入になります。会社の実績が良ければ上がる可能性もありますし、業績が悪化すれば真っ先に減額される部分にもなります。最初からボーナスありきで計算していると、万が一の時にまったく対応できなくなりますので気を付けましょう。
ボーナスに関しては、いざとなればカットできる費用に充てるか、貯金に回すものと考えるのが大けがをしないコツです。そこで上の生活費を考えると、マイカーの維持費をボーナスで賄うというのが現実的なラインでしょう。恐らくボーナス1回分でマイカーの維持費になるかと思います。
上記の計算で家賃を算出
上記の生活費を維持しつつ、ボーナスもある程度あてにするとなると、マイカーの維持費を除いた165,000円が毎月の必要生活費ということになります。毎月の手取り収入が240,000円と考えると、家賃に充てられる費用は75,000円までということになり、ボーナス1回分がマイカー維持費に、もう1回分が預貯金ということになります。もちろんマイカーを持っていない方はその分も貯金に回せますし、他生活費を削れるという方もこの金額以上の家賃を望むことも可能でしょう。
オススメの間取りやお部屋のサイズは?
最低1LDKでも生活は可能
新婚生活ということで、夫婦2人での生活を考えると、2人の寝室とくつろぐためのリビングダイニングがあればとりあえず生活は可能です。そう考えると最低ラインは1LDKということになるでしょう。ただしあえてここでオススメしたいのは、2DKもしくは2LDKといった間取りです。理由は2つ。一つ目は想像以上に荷物が多いということ。特に夫婦ともに一人暮らしをしており、結婚を機に2人で暮らし始めるというケースでは、お互い想像以上に荷物があるものです。1LDKでも収納の多い物件ならいいのですが、多くの物件は1LDKに収納スペースを設けていません。そう考えると使う予定がない1部屋がある2DKや2LDKという間取りが使いやすくなります。すぐに使わない物、季節的に使わない物を開いている1室に収納することで、普段の生活空間が広く確保できます。もうひとつの理由はお子さんができた時。妊娠は授かりものですから、いつ訪れるか分かりません。お子さんができたら引っ越す予定があるとしても、その時引越しができない事情があるかもしれません。もしお子さんができても1部屋空いていれば何かと便利なはず。また、お子さんに関するグッズ(ベビーカーやベビーベッドなど)の一時保管場所にも利用できます。
部屋の広さは事情に合わせて
間取りに関しては上で触れた通り2DKや2LDKが推奨となりますが、その部屋の大きさに関してはそれぞれの事情に合わせてでいいかと思います。ただし夫婦の寝室にダブルベッド(クイーンサイズ以上)を考えているのであれば、寝室は最低8畳ほどは必要になります。もし布団を並べて眠るのであれば6畳でも十分眠れるでしょう。このようにどんな生活をするかで部屋のサイズは変わりますので、どちらかといえば間取りと収納の多さを重視し、お部屋のサイズに合わせた生活をするように考えた方がいいでしょう。
お部屋探しのポイントは?
おおよその家賃が想定でき、さらに間取りの希望も決まったら実際に物件探しになります。物件探しのポイントは、まず想定している家賃より、相場の安い地域を見つけること。想定している家賃が75,000円なら、60,000~70,000円程度で希望の間取りを借りられる地域を探しましょう。
実際にシミュレーション
では、より具体的に物件探しを考えるために、実際の状況に合わせてシミュレーションをしてみましょう。想定するのは東京都新宿で仕事をするサラリーマン。想定する家賃は75,000円で、希望の間取りは2DK~2LDKとします。
まずは通勤しやすい路線を絞り込む
特に都会では、通勤は電車ということになるかと思います。電車通勤の場合、重要なのは通勤時間と乗り換えの回数。乗り換えの回数に関しては、できれば0回がベスト。都心部のラッシュアワーは、電車の込み具合もさることながら乗り換えの大変さも特筆ものです。さらに電車を2本利用するということは、それだけ電車が止まった時のリスクも高くなるということになります。
新宿に通いやすい地域は?
新宿に通勤で通うことを考えると、JR総武線・中央線、埼京線、京王本線、小田急線などの沿線が候補になります。ちなみに2DKの家賃相場が75,000円を下回る駅を、各路線から調べてみました。
- 京王本線 南平駅(東京都日野市) 新宿まで約45分 家賃相場 65,000円
- 小田急小田原線 鶴川駅(東京都町田市) 新宿まで約35分 家賃相場 65,000円
- JR埼京線 指扇駅(埼玉県さいたま市) 新宿まで約45分 家賃相場 55,000円
- JR総武線 下総中山駅(千葉県船橋市) 新宿まで約40分 家賃相場 70,000円
おおよそどの路線でも新宿から30~40分ほど離れると、希望に見合う家賃相場の地域があります。ここからどこの駅を選ぶかという話になりますが、それは各々の感覚でいいかと思います。例えばディズニーランドが好きというなら下総中山駅がいいでしょうし、東名高速を利用する機会があるのであれば鶴川駅がいいでしょう。南平駅は中央高速や八王子に近くなりますし、指扇駅なら関越道や川越駅に近くなります。例えば故郷に車で帰るときに使う高速道路に近いエリアにするのもひとつの考え方でしょう。
想定家賃よりやや安い地域を狙う理由は?
家賃相場が想定している家賃よりやや安いということは、想定している家賃で物件を探せば、その地域では条件の良い物件を見つけやすいということになります。上記のような地域で家賃75,000円の部屋は、周辺の物件より家賃が高いわけですから、駅から近かったり、部屋が広かったり、新築であったりと何かしらプラスのある物件になります。これが家賃相場100,000円の地域であれば、周辺の物件よりも条件の悪い物件から選ばないといけなくなりますのであまりオススメはできません。
地域の情報に強い不動産店を頼る
どの地域で物件を探すかを決めたら、その地域の情報に強い不動産店を探しましょう。オススメはその地域一体に複数の店舗を構えるチェーン店です。地域密着で1店舗で営業している不動産店ですと、もし近隣の地域で物件を探したくなった時に対応しきれない可能性があります。また、全国チェーンの店舗ですと、担当した人が地域情報に疎い場合が考えられます。その点周辺地域も含めて複数の店舗を持つチェーン店であれば、近隣の地域で物件を探す時も他店と情報を共有して探すことができます。さらにこういったチェーン店の窓口担当者は、その周辺地域の情報には圧倒的に強いことが多いので、細かい情報も入手できる利点があります。
月収30万円の新婚家庭の部屋探しまとめ
新たに物件を借りて新婚生活を始めるのは、人生においても大きな契機になります。そこで選んだ物件はできるだけ長く、満足して暮らせる物件がいいのは間違いありません。月収30万円の2人暮らしということであれば、必要な生活費は13~16万円程度。これを基準に家賃を考えると、7~8万円程度が現実的でしょう。ちなみによく「家賃は月の手取りの30%以内」と言われますが、これはその生活に慣れている場合。これから始める新婚生活ということを考えると、オススメは手取りの25%程度です。月収30万円ですと、手取りはおよそ8割の24万円程度かと思いますので、25%で6万円、30%で7.2万円となります。
物件探しのコツは「通勤の利便性」を一番に、続いて「暮らしやすさ」を重視しましょう。オススメは勤務先まで乗り換えなし、もしくは乗り換え1回で、電車に乗っている時間は1時間以内。この条件であれば大きなストレスなく毎日を過ごせると思います。
新婚家庭での二人暮らしですから、物件探しにはいろいろと条件がつくかもしれません。二人でじっくり話し合い、お互いがストレスを感じることなく暮らせる物件を見つけましょう。