8月・9月が狙い目！秋の引越しシーズンを賢く乗り切る方法

お部屋探しの知恵

最終更新日 : 2025/08/05

一般的に引越しの繁忙期といえば春ですが、秋の引越しシーズンも、実はさまざまなメリットが隠されています。この記事では、8月・9月を狙い目に、理想の住まいを見つけるための秘訣と、スムーズな引越しを実現するための具体的な方法を、詳しくお伝えしていきます。

なぜ8月・9月が狙い目なのか？

春の繁忙期を過ぎた8月から9月は、物件の競争率が比較的落ち着く傾向にあります。

不動産会社も、空室をできるだけ早く埋めたいという思いから、家賃交渉に応じやすくなったり、初期費用に関する相談に乗ってもらいやすくなったりすることも期待できます。

また、企業の異動に伴う転勤もこの時期に集中することが多く、魅力的な物件が市場に出てくる可能性も高まります。つまり、8月から9月は物件の動きは活発という、まさに「穴場」とも言える時期なのです。

一方で、注意も必要です。9月は転勤シーズンでもあり、特に月初や月末、連休前後は引越し業者の予約が取りにくくなったり、料金が高騰したりすることもあります。この時期に引越しを考えているなら、できるだけ早めに準備を進めることが成功の鍵となるでしょう。

理想の物件を見つけるための部屋探しのコツ

8月・9月の部屋探しを成功させるためには、

情報収集は早め・多角的に行う
暮らしを想像しながら内見する
不動産会社の担当者を味方につける

…など、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

情報収集は早めに、そして多角的に

この時期は、新着物件が比較的頻繁に出る可能性があります。ポータルサイトや不動産会社のホームページでも新着物件が次々に公開されるので、気になる物件はすぐにブックマークしておきましょう。

さらに、地域の不動産会社に直接足を運び、インターネットには掲載されていない「掘り出し物」情報を得るのも有効な手段です。不動産会社の担当者と積極的にコミュニケーションを取り、あなたの希望条件を具体的に伝えることで、希望に近い物件に巡り合うことができるでしょう。

内見は「暮らし」を想像しながら

気になる物件が見つかったら、内見は欠かせません。この時期はまだ日中の暑さが残ることもありますが、夏の終わりから秋にかけては、日当たりや風通し、そして部屋の向きなどをチェックするのに適した時期でもあります。

また、内見時には、物件の良い点だけでなく、気になる点も同行する担当者に相談してみましょう。時には、見落としがちな周辺環境の情報や、住んでからのメリット・デメリットを教えてくれることもあります。

内見のポイントは、単に部屋の広さや設備を見るだけでなく、実際にそこで生活するイメージを具体的に描くことです。たとえば、「朝日はどこから差し込むだろう？」「洗濯物はどこに干そう？」「収納は足りるだろうか？」といった、日々の暮らしに直結する疑問を一つずつ確認していきます。水回りの清潔さ、コンセントの位置、携帯電話の電波状況なども忘れずにチェックしましょう。

もちろん、周辺環境も非常に重要です。スーパーやコンビニ、病院、駅までの道のり、夜間の雰囲気なども確認しておくと、入居後のギャップを減らすことができます。

不動産会社との賢い付き合い方

8月・9月は、不動産会社の担当者も比較的ゆとりを持って対応してくれる傾向にあります。この時期の強みを活かし、あなたの希望を明確に伝えることが、理想の部屋を見つける近道です。

たとえば、予算はもちろんのこと、

2階以上の部屋がいい
オートロックは必須
宅配ボックスがあると嬉しい
ペットと暮らせる物件を探している

…などといった具体的な要望があれば、遠慮なく伝えてみましょう。

担当者は、数多くの物件情報と市場の動向を熟知しています。あなたのライフスタイルや重視する点を詳しく伝えることで、インターネットには掲載されていない「非公開物件」や、条件に合う掘り出し物を紹介してくれる可能性も高まります。

不動産会社の担当者は、あなたの部屋探しを全力でサポートしてくれる心強い味方です。彼らの知識と経験を最大限に借りて、あなたにとって最適な住まいを見つけましょう。

スムーズな引越しのための準備と注意点

物件が見つかり、いよいよ引越しという段階になったら、スムーズな新生活のために準備を怠らないことが重要です。

9月は繁忙期！引越し業者の選定と予約は早めに

引越し費用を抑えたいのであれば、複数の引越し業者から見積もりを取る「相見積もり」は必須です。この時期は、春の繁忙期に比べれば料金交渉もしやすい傾向にあります。しかし、9月は転勤シーズンでもあるため、早めの予約が肝心です。希望日だけでなく、予備日もいくつか候補に入れておくと、より融通が利きやすくなります。また、午前中よりも午後やフリー便の方が料金が安くなるケースもあるので、時間帯の選択肢も検討してみましょう。

【関連記事】引越し見積もりで役に立つ！安く抑えるための交渉術と相場とは？

生鮮食品や熱に弱いものを速やかに処分する

特に夏場の引越しでは、生鮮食品や熱に弱いものの処分は早めに行いましょう。食中毒などにも注意が必要です。

そして引越しは、持ち物を整理する絶好の機会です。新居に持っていくものと、処分するものをしっかりと区別しましょう。

大型の家具や家電などは、自治体の粗大ごみ回収サービスを利用するのが一般的ですが、申し込みから回収まで時間がかかる場合があります。フリマアプリやリサイクルショップを活用すれば、費用を抑えられるだけでなく、思わぬ収入になることもあります。不用品回収業者に依頼するのも一つの手ですが、費用がかさむ傾向にあるため、計画的に進めることが大切です。

ライフラインの手続きや各種住所変更もお忘れなく

電気、ガス、水道、インターネットなど、ライフラインの手続きは引越しの1～2週間前までには済ませておくのが理想的です。特にガスの開栓は立ち会いが必要な場合があるので、早めに予約を取りましょう。

郵便物の転送手続きや、運転免許証、銀行口座などの住所変更、役場への転出・転入届けも忘れずに行い、新生活でのトラブルを未然に防ぎましょう。

入居審査をスムーズにするための準備

気に入った物件が見つかったら、入居審査に必要な書類を事前に準備しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。身分証明書、収入証明書、印鑑、連帯保証人の情報（必要な場合）など、不動産会社から求められるものを確認し、すぐに提出できるように整えておきましょう。

連帯保証人が必要な場合は、事前に連絡を取り、必要な書類の準備をお願いしておくことが大切です。

秋の引越しを成功させるための心構え

8月・9月の引越しは、春の繁忙期に比べて落ち着いた雰囲気の中で、じっくりと物件を探せるメリットがあります。この時期ならではの特性を理解し、計画的に行動することが、理想の住まいを見つけ、新生活を快適にスタートさせるための何よりの秘訣です。焦らず、しかし迅速に。このバランス感覚が、秋の引越しシーズンを賢く乗り切るためのポイントとなります。