一人暮らしで料理を楽しみたい!広いキッチン付き物件の選び方
一人暮らしを始める、または今の部屋から引っ越しを考えている方の中には、広々としたキッチンにあこがれている人も多いのではないでしょうか。広いキッチンなら、料理はもっと楽しくなるはず。そこで本記事では、これから部屋探しを行う人向けに、広いキッチン付き物件の選び方やキッチンの種類、使い勝手の良いキッチンスペースの作り方まで、解説します。
理想のキッチンを叶える!広々キッチン付き物件の選び方

広いキッチンのある物件に住みたいなら、次のポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 理想的なキッチンの広さの目安を知る
- 専有面積とキッチンスペースを分けて考えてみる
- キッチンのイメージを間取り図で読み解く
- 内見を通して実際に確認する
- 妥協できるポイント・できないポイントを明確にする
数字で見る!理想的なキッチンの広さの目安
一般的に、一人暮らしで快適に料理ができるキッチンの広さは、最低でも2.5帖以上と言われています。これは、冷蔵庫や調理台、シンクなどを配置した上で、調理スペースとして1.5帖ほど確保できる計算です。もちろん、これはあくまで目安であり、料理の頻度やスタイルによって必要な広さは変わります。
- 料理をあまりしない、簡単な調理がメインの人
→2帖程度でも十分な場合もあります。 - 自炊派で、毎日のように料理をする人
→3帖以上あると、より快適に調理できます。 - 料理が趣味で、本格的な調理器具も使いたい
→ 4帖以上の広々キッチンが理想的です。
専有面積とキッチンスペースを分けて考える
「広々キッチン」と一口に言っても、その定義は人それぞれです。重要なのは、部屋全体の広さ(専有面積)だけでなく、キッチンスペースがどれだけ確保されているかを確認することです。例えば、専有面積が広くても、リビングや居室が広いだけで、キッチンは狭いというケースもあります。内見時には、必ずメジャーを持参し、キッチンの幅、奥行き、作業スペースの広さを実際に測ってみましょう。
間取り図で見る!注目すべきポイント
間取り図では、以下のポイントをチェックしましょう。
キッチンの形状
I型、L型、アイランド型など、キッチンの形状によって使い勝手は大きく異なります。詳細は後述しますが、自分のライフスタイルに合った形状を選びましょう。
作業スペースの幅と奥行き
調理台の幅は最低でも60cm以上、できれば80cm以上あると、複数の食材を広げて作業できます。奥行きも重要で、60cm程度あると、奥の物も取り出しやすくなります。
コンロの数
一人暮らしであれば2口コンロが一般的ですが、料理好きなら3口以上あると便利です。
収納の位置と量
吊り戸棚やシンク下の収納スペースが十分に確保されているか確認しましょう。特に、よく使う調理器具や調味料を取り出しやすい位置に収納できるかどうかが重要です。
冷蔵庫の配置スペース
冷蔵庫を置くスペースが十分に確保されているか、また、扉の開閉方向も考慮して、使いやすい位置に配置できるか確認しましょう。
内見時に必ずチェックすべきポイント
間取り図で確認した内容を、内見時に実際に目で見て確認しましょう。
実際の広さの感覚
図面で見るのと、実際に空間に立ってみるのとでは、広さの感じ方が異なる場合があります。メジャーで測った数値と照らし合わせながら、自分の感覚で広さを確かめましょう。
コンロやシンクの使い勝手
実際にコンロの前に立ってみて、高さや位置が自分に合っているか確認しましょう。シンクの大きさや深さも、使い勝手に影響します。
収納の使い勝手
扉の開閉はスムーズか、中の棚板の高さは調節可能かなど、細部までチェックしましょう。
窓の位置と大きさ
窓から十分な光と風を取り込めるか確認しましょう。換気扇の性能も重要です。
コンセントの位置と数
調理家電を使う際に、コンセントが使いやすい位置にあるか、数は十分か確認しましょう。
妥協できるポイント、できないポイントを明確に
完璧な物件はなかなか見つからないものです。予算や立地など、様々な条件を考慮しながら、妥協できるポイントと、絶対に譲れないポイントを明確にしておきましょう。例えば、「多少駅から遠くても、キッチンが広ければOK」というように、自分なりの優先順位を決めておくことが大切です。
あなたの理想はどれ?主なキッチンの種類と特徴

キッチンの形状は、使い勝手を大きく左右する重要な要素です。ここでは、代表的なキッチンの種類とその特徴を紹介します。
「I型キッチン」省スペースでスタンダードなタイプ
シンク、調理台、コンロが一列に並んだ、最も一般的なタイプのキッチンです。
- メリット:
- 省スペースで設置できるため、一人暮らし向けの物件に多く採用されています。
- シンプルな構造で、比較的安価な傾向があります。
- 動線が一直線で分かりやすく、無駄な動きを減らせます。
- デメリット:
- 作業スペースが限られるため、複数人での調理には不向きです。
- 横移動が多くなるため、調理効率が落ちる場合があります。
「L型キッチン」コーナーを活かした機能的なタイプ
シンク、調理台、コンロがL字型に配置されたキッチンです。
- メリット:
- I型キッチンよりも作業スペースを広く確保できます。
- 動線が短く、効率的に調理できます。
- コーナー部分を収納スペースとして有効活用できます。
- デメリット:
- 設置にある程度のスペースが必要です。
- コーナー部分がデッドスペースになりやすいので、収納の工夫が必要です。
「II型キッチン(セパレート型)」作業効率抜群の並列タイプ
シンクとコンロが向かい合わせに配置された、2列型のキッチンです。
- メリット:
- 作業スペースが広く、複数人での調理にも適しています。
- 動線が非常に短く、作業効率が抜群です。
- 収納スペースを多く確保できます。
- デメリット:
- 広い設置スペースが必要です。
- 2列の間に通路スペースが必要なため、狭い部屋には不向きです。
「アイランドキッチン」憧れの対面式、開放感あふれるタイプ
キッチンの一部が独立した島(アイランド)のように配置された、対面式のキッチンです。
- メリット:
- 開放感があり、リビングやダイニングとの一体感が生まれます。
- 複数人での調理がしやすく、コミュニケーションも取りやすいです。
- デザイン性が高く、おしゃれな空間を演出できます。
- デメリット:
- 広い設置スペースが必要です。
- 油はねや匂いがリビングに広がりやすいので、換気対策が必要です。
- 他のタイプに比べて高価な傾向があります。
「U型キッチン」三方向を囲まれた、収納力抜群のタイプ
シンク、調理台、コンロがU字型に配置されたキッチンです。
- メリット:
- 作業スペースが非常に広く、収納力も抜群です。
- 動線が短く、作業効率に優れています。
- デメリット:
- かなり広い設置スペースが必要です。
- 開口部が狭いと、出入りがしにくくなる場合があります。
快適なキッチンライフを送るためのプラスαテクニック

広いキッチンを手に入れたら、さらに快適なキッチンライフを送るための工夫をしてみましょう。ここでは、すぐに実践できるプラスαのテクニックを紹介します。
作業スペースを拡張するアイデア
作業スペースを広げたいなら、次のアイテムを取り入れてみるのがおすすめです。
- 折り畳み式の作業台
- シンク上ラック
- ワゴン
必要な時だけ広げて使える折りたたみ式の作業台は、スペースを有効活用できる便利なアイテムです。
また、シンクの上に設置するラックを使えば、水切りスペースを確保しながら、作業スペースを増やすことができます。
そしてキャスター付きのワゴンは、調理器具や食材を収納したり、作業台として使ったりと、多用途に活躍します。
収納を工夫して、使いやすいキッチンに
収納スペースをさらに有効活用するには、次のようなアイテムを使ったテクニックもおすすめです。
- 突っ張り棒
- ファイルボックス
- マグネット
たとえば吊り戸棚の中に突っ張り棒を設置すれば、収納スペースを上下に分割して、空間を有効活用できます。
また、フライパンや鍋の蓋など、立てて収納したいものは、ファイルボックスを使うとスッキリと収納できるのでおすすめです。
さらに、冷蔵庫の側面にマグネットを取り付けて、よく使うキッチンツールを吊るしておくと、すぐに手に取れて便利です。
まとめ
キッチンの種類はさまざまです。部屋探しの際は、ご自身のライフスタイルに合ったキッチンを選びましょう。料理好きなら、本格的な調理ができる広いキッチンや、複数のコンロがあるキッチンがおすすめ。単身者の方なら、コンパクトでシンプルなキッチンでも十分かもしれません。また、収納スペースや作業スペースの広さも、ライフスタイルに合わせて検討しましょう。