賃貸物件に入居するときに加入する家財保険(火災保険)ってなに?

賃貸物件に入居する際、必ず目にするのが「家財保険」という言葉です。しかし、重要なものであるにもかかわらず、「必要だから」と不動産屋に言われ、何かよく分からないまま契約している人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、家財保険とは何なのかという点について詳しく説明します。賃貸物件に入居する前に理解しておくと便利でしょう。

 

家財保険とは何か

家財保険とは、その名の通り「家財」が何かの原因で失われてしまったときに、それを買い戻すための費用を負担してくれる保険のことを指します。賃貸物件に住んだことのある人は、1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

ケースとしては台風や地震などの大きな災害を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろんそれも補償の対象となりますが、それ以外にも「上の階の人が水漏れを起こし、その水によって下の階に住んでいた自分の電化製品等が故障してしまった」という場合などが挙げられます。被害額が大きくなればなるほど個人で負担することは難しいため、家財保険を利用することになります。

上記のような状況は、自分が被害者になる場合だけでなく、意図せずして加害者になったときにも利用することができます。車の自賠責保険などをイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。

ここで問題となるのは、家財保険の対象となる「家財」とは一体何なのかという点です。基本的には自宅の中にあるものがすべて該当します。例えば、「家具・家電」は当然のこと、「洋服」や「貴金属(申告が必要)」なども対象です。対象外となる物については後述します。

家財保険と火災保険の違い

家財保険とよく似た言葉に「火災保険」があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

一般的に火災保険は、火災によって自宅が消失してしまった際の損害を補償する保険のことを指します。火災保険には、「建物を補償する保険」「家財を補償する保険」「建物と家財を補償する保険」「営業用の備品等を補償する保険」など、さまざまな種類があり、その中の「家財を補償する保険」のことを家財保険と言います。

そのため、賃貸物件に住む際は「家財保険のついた火災保険に加入する」などと表現されます。

家財を取り戻すには大きな金銭的な負担がかかる

ここまでの話を聞いて、みなさんの中には「本当に家財保険に入る必要があるのか?」と思った方もいるでしょう。確かに、上記のような事態によって家財に損害が出るケースは稀です。しかし、ひとたびそのような事態が起こってしまうと、家財を取り戻すには意外と多くのお金が必要となります。

火災保険を提供している三井住友海上保険株式会社が、家財を再調達する際に必要となる目安の金額を年齢別に示しています。それを参照すると、27歳以下の夫婦の場合、再調達にかかる費用は「500万円」なのに対して、38歳から42歳の夫婦では「1,070万円」もの費用がかかる試算となっています。お子さんのいる家庭は、さらに大きな負担が必要となります。

家財保険に入ることで、これらの負担を限りなく減らすことができ、万が一の際に備えることができます。

参照:三井住友海上株式会社 標準世帯における家財の評価額(再調達価額)の目安(平成30年4月現在) 

 

家財保険の補償内容

先ほど家財保険が適用される場面として、火災や地震などを例に挙げましたが、もう少し具体的に見ていきましょう。

・火災、落雷等

もっとも代表的な例としては、火災や落雷によって家財が消失・損害を受けてしまった場合です。保険金を受け取り、家財保険の再購入に充てることができます。台風が発生しやすい夏や、火災の起きやすい冬によく見られます。

・風災、雪災

風によって窓ガラスが割れ、宅内の家財が損害を受けた場合や、雪や雹によって損害を受けた場合も家財保険の対象となります。

・水濡れ

最初の例で説明したように、上の階から水が漏れてきて、それによって家財が損害を受けた場合も保険金を受け取ることができます。

・水災

台風やゲリラ豪雨による大雨や洪水によって浸水し、家財が損害を受けた場合も家財保険の対象となります。

・盗難

災害だけでなく、家財が泥棒によって盗まれたときにも保険金を受け取ることができます。ただし、あらかじめ申請しておかないといけないものもあるため、契約前に確認しておきましょう。

・破損、汚損

何か理由があって家財が破損してしまった場合や、汚れてしまった場合も家財保険の対象となります。

 

家財保険のメリット

家財保険のメリットは、もちろん家財の損害を補填することができる点にありますが、もう少し具体的に見ていきましょう。

日常生活賠償特約が付けられる

保険会社によって名前は異なりますが、多くの家財保険には「日常生活賠償特約(個人賠償責任特約)」というものが付いています。

これは、日常生活において他人の家財を損壊してしまったケースや、他人をケガを負わせてしまった結果、損害賠償等の責任を負わなければならなくなった際に適用される特約です。

万が一自分が加害者になってしまった場合でも、この特約を付けることで損害の補填することが可能になります。損害賠償は多額に上るケースも多いので、付けておきたい特約です。

借家人賠償特約が付けられる

賃貸物件に住む方には「借家人賠償特約」も必須となってくるでしょう。借家人賠償特約とは、住んでいる部屋で事故等が発生し、それによって大家さんに対して損害賠償責任を負った場合に適用される特約です。例えば火災等を引き起こしてしまったケースなどが考えられます。

部屋丸ごとの損害賠償となると、多額になることが想定されるため、それを補填してくれる借家人賠償特約は必要になるでしょう。

 

家財保険料の相場について

家財保険料の相場については、各保険会社によっても異なりますし、どこまでの金額を補償して欲しいかにも関係してきます。

家財保険に入る際は、事前に「家財の簡易評価額」というものを設定します。簡易評価額とは、「自分の家にある家財の総額がだいたいどれくらいか」ということを表しています。例えば、家財の総額が500万円だったとしましょう。500万円のうちいくら分を保険で賄うかによって保険料は異なってきます。保険金額を低く設定すれば保険料も安くなりますし、保険金額を高く設定すれば保険料も高くなります。

これらを加味して、年間保険料は「4,000~15,000円」程度が相場と言われています。家財の簡易評価額は、単身者が低くなり、家族やお子さんのいる家庭の方が高くなるため、保険料もそれに合わせて上下します。

 

家財保険の対象外となるもの

家財保険の対象には、自宅にあるほとんどの家財が当てはまりますが、一部対象とならないものもあります。例えば、

・自動車

・現金、預金通帳

・有価証券、プリペイドカード

・ソフト、プログラム

・営業用の商品、什器

・未申告の貴金属等

などが代表的です。基本的には、「家の中にあるものは対象になる」が、「家の外にあるものは対象とならない」と覚えていただければいいと思います。それに加えて、上記のような例もあるということを確認しておきましょう。

また、保険会社によって対象は若干異なるため、これも加入前に確認することが必要です。

 

補償内容を比較して自分に合った家財保険に加入しよう!

ほとんどの方は、賃貸物件に住む際に不動産屋から提示される火災保険(家財保険)に加入しているでしょう。もちろんそれで大丈夫なのですが、自分自身でもある程度の知識を身につけ、その家財保険が自分にとって最適なのか考えてみてください。必要に応じて補償内容を比較し、自分に合った家財保険に加入しましょう。

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