高齢者が賃貸物件を探す際のポイント|年齢制限はある?

高齢者になると、さまざまなシーンで「生活することの難しさ」を感じることがありますが、人によっては「賃貸物件を借りる」際に困るケースもあります。中には、「高齢者になると賃貸を借りられない」と考えているお年寄りもいるようです。

今回は、高齢者が賃貸物件を探す際のポイントを解説します。何らかの事情があって物件を借りたいと考えている高齢者や、その家族の方はぜひ参考にしてください。

高齢者は賃貸物件を借りられない?

そもそも、「高齢者は賃貸物件を借りられない」と考えている方もいます。年齢制限が設けられているのでは?と考える方もいるかもしれません。

結論から説明すると、年齢制限等が設けられているかどうかは、物件によって異なります。もっと言えば、物件のオーナー(大家さん)によります。大家さんが「高齢者に貸すのはリスクが高い」と考えられば、60歳や70歳以上は不可といった条件を設定することもあります。ただし、すべての物件がそのような条件を設けているわけではありません。高齢者でも借りられる物件はあるため、不動産会社に問い合わせるのが良いでしょう。

物件を借りにくい高齢者の特徴

高齢者でも借りられる物件はあるものの、契約を断られる高齢者がいるのも事実です。ここでは、賃貸物件を契約しにくい高齢者の特徴を解説します。

収入を年金に頼っている

高齢者かどうかに関わらず、賃貸物件を借りるには十分な収入が必要です。しかし、年金暮らしの高齢者は十分な収入があるとはいえず、預貯金を切り崩して生活している方も少なくありません。預貯金として十分な資産があれば問題ありませんが、不足しそうな場合は厳しい目で見られる可能性が高まります。反対に、不動産収入などが年金以外にあれば、高齢者でも審査に通りやすくなります。

保証人を用意できない

賃貸物件を借りる場合、連帯保証人を立てるよう求められるケースがあります。高齢者でかつ連帯保証人が見つからないとなると、審査に落ちる可能性が高まります。家賃保証会社を利用することも可能ですが、大家さんによっては連帯保証人を必須としている場合もあります。

同居人がいない

高齢者であっても、同居人があれば万が一のトラブルにもすぐに対応できます。しかし、一人暮らしの場合は突然体調を崩したり、病気を発症したりしても対応できず、最悪の場合は事故死や孤独死を招くおそれがあります。そのため、大家さんにとっては、高齢者の一人暮らしはリスクと考えられる可能性があります。

高齢者の賃貸物件選びのポイント

高齢者であっても賃貸物件を契約することは可能ですが、物件選びを間違えると生活に不便が生じる可能性があります。そこでここでは、高齢者が賃貸物件を探す際の基準をいくつか解説します。不動産会社に問い合わせる際は、以下の点を踏まえて物件を探してもらうと良いでしょう。

近くに医療機関がある

高齢者になると、定期的に病院に通う機会も増えます。また、若い頃であれば軽い症状であったものが、高齢化したことで大きな症状になるケースも珍しくありません。

そのような可能性を踏まえると、医療機関が自宅の近くにあるのが望ましいといえるでしょう。大きな総合病院となると立地も優れていることが多く、家賃も上がってしまいますが、診療所やクリニックの近くを探せば、通常の物件と同じ家賃で借りられます。

親族の家が近い

高齢者は、ちょっとした風邪やケガが悪化してしまうことも多いため、医療機関だけでなくいつでも駆けつけられる親族が近くにいるのが理想です。もちろん、家族や親族と同居できればベストですが、事情があって難しい場合は、隣町などに物件を探すのが良いでしょう。物件を借りる際に大家さんや管理会社に伝えておくのがおすすめです。

スーパーやコンビニからの距離が近い

快適な生活には、商業施設からの距離も重要です。特に、食材や日用品を購入するスーパーやコンビニは欠かせない存在であり、徒歩やバスなどで通いやすい距離にあると良いでしょう。最近はネットスーパーも普及していますが、インターネットを使いこなせない方も多いため、実店舗までの距離を重視する必要があります。

バリアフリーになっている

年齢を重ねると、今までは苦でなかった段差や階段につまずくことがあります。転倒のリスクを最小限に抑えるためには、エレベーターが設置されている物件や、室内の段差が少ないバリアフリー物件を選ぶのが良いでしょう。

低階層の部屋が空いている

バリアフリーにも似た観点ですが、生活利便性を考えるのであれば、低階層の空きがある物件を選ぶのが良いでしょう。高層階になると、毎日の移動で転んだり転倒する可能性が高まります。また、災害時の避難にも遅れる可能性があります。エレベーターあれば良いという考えもありますが、スムーズな移動を考えれば低階層の物件のほうが安心でしょう。

セキュリティ面が充実している

最後は防犯面です。高齢者が住んでいるエリアでは、空き巣や悪質な訪問販売などの被害が発生しやすい傾向にあります。自分自身の防犯意識を高めることも重要ですが、マンション自体のセキュリティ性にも着目しましょう。オートロックやテレビモニター付きインターホンは必須といえます。

高齢者が利用できる制度について

ここでは、高齢者が賃貸物件を契約する際に活用できる制度や、特殊な物件の種類について解説します。

家賃債務保証

家賃債務保証は、入居希望者が賃貸住宅を契約するための制度で、高齢者に限らず幅広い方に利用されています。具体的には、連帯保証人を用意できない入居希望者がいる場合に、保証会社がそれに近い役割を果たすことで、物件を借りやすくする制度です。大家さんにとっても、高齢者が家賃を滞納した場合などに保証会社が立て替えてくれるため、メリットの大きい精度といえます。

高齢者向け賃貸住宅

高齢者向け住宅は、老後を迎えた高齢者に向けて、さまざまな形で住居を提供するサービスです。物件の種類も幅広いため、以下でその一例をご紹介します。

シニア向け分譲住宅

住人がすべてシニア層の分譲マンションで、温泉やレストランなどの共用施設が併設されている物件です。シニアが暮らすことを前提にしているため、随所に生活がしやすくなる工夫が施されています。例えば、バリアフリーなどは当然として、室内に柵や手すりが設置されていたり、医療機関と提供していたりする物件も多いです。

高齢者向け公営住宅

都道府県が運営している高齢者向け住宅です。分譲マンションと比較すると価格が安く、サービスも相応となっています。ただ、高齢者が安全に生活できるような造りとなっているため、十分検討してみる価値はあります。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、生活支援サービスを受けられる高齢者向けの賃貸住宅です。サ付きやサ高住とも呼ばれます。自宅とほとんど変わりない生活を送りつつ、専門スタッフによる安否確認や生活相談を受けられます。あくまで賃貸住宅である点が上記との違いですが、高齢者の快適な生活を一番に考えた施設といえます。

まとめ

高齢者になると賃貸を借りにくくなる傾向にはあるものの、近年は支援サービスも充実しています。物件をお探しの際は、不動産会社などに協力してもらいながら、自分に合ったお部屋を見つけましょう。

横浜や東京で賃貸物件をお探しの場合は、ネクストライフまでお問い合わせください。お客様のご希望を伺い、理想の物件をご提案いたします。

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