賃貸物件もOK!ネジの代わりになるアイテム&アイデアで壁掛けインテリアを楽しむには?
ウォールシェルフやウォールハンガーで収納もインテリアもおしゃれに楽しみたい!でも、賃貸物件だとネジや釘で壁に穴を開けてもいいの…?そう悩んでいる人も多いのではないでしょうか。実は、ネジや釘で穴を開けなくても壁掛けインテリアを楽しめるアイテムはたくさんあります。
賃貸物件にネジや釘で穴を開けるのはNG?
賃貸物件の壁に穴を開けるのは本当にNGなのか気になる人も多いでしょう。というのも、入居者には原状回復義務があるため、退去の際には原状回復工事の費用を負担しなければならないルールがあります。
たとえば、カレンダーやポスターを壁に付けるために画びょうやピンで開けた小さな穴に関しては、通常の消耗範囲とみなされるため原状回復の必要はないと判断されます。しかし、ネジや釘で開けた大きな穴・深い穴に関しては通常の使用範囲を超えていると判断されるため、原状回復工事の費用を負担しなければならないケースが多いです。
重さのある壁掛けだとかえって壁や床を傷つけることも
ネジや釘で開ける大きな穴はなぜ通常の使用範囲を超えるのか?これは壁や下地ボード、床を傷つけたり破損させたりする恐れがあるからです。
賃貸物件を含む住宅の多くは、石膏ボードという壁が採用されています。この石膏ボードは厚さが薄く、下地が入っているところにネジを取り付ける、またはアンカーボルトを使用しなければ、ネジが緩んだり穴が広がって破損したりすることがあります。
★カレンダーやポスターのように軽いものを飾る際には画びょうで十分ですが、壁掛けで収納したい場合は画びょうだと耐荷量が小さく、壁や床を傷つける可能性があります。
賃貸借契約書の内容を確認しよう
原状回復費用の負担に関しては、国土交通省のガイドラインに基づいて判断されます。これは不動産トラブルを未然に防ぐために一般的な基準を取りまとめたものですが、強制力があるわけではありません。
原状回復の範囲については賃貸物件によって異なる場合があるため、壁掛けインテリアを楽しむ前に賃貸借契約書の内容を確認しましょう。
賃貸物件でも使える!ネジ代わりのアイテム
ではここから、ネジや釘の代わりに使用できるアイテムについてご紹介します。それぞれの用途に合わせて、ぴったりなアイテムを見つけてみて下さい。
虫ピン・押しピンフック
虫ピンとは、昆虫標本や書類整理、裁縫などのさまざまな用途に使用できるピンです。耐荷量があるものはかけられないため、ポスターやカレンダーのように軽いものでなければ使用できない場合もありますが、画びょうよりも針穴が小さいため、穴を目立たせたくない人におすすめします。
また、虫ピンのように細い針穴が付いた押しピンフック(画びょうフック)もあります。100円ショップでも取り扱っているアイテムも多く、指でひと押しするだけで複数のピンが広がり固定できるタイプもあるのでおすすめです。後者のタイプは、1本で固定するタイプよりも耐荷量もキロ単位となっているので、ウォールハンガー代わりに洋服やカバンをかけるのにも向いているでしょう。
ホッチキス止めの壁面留具
壁用の固定具には、ホッチキスを使用するタイプも多いです。ホッチキスで打ち付ける数は多いものの、取り扱い方は非常に簡単で10キロ以上もの耐荷量に対応しているのが魅力と言えるでしょう。
このように、薄型のウォールシェルフであれば難なく取り付けられるのもポイントです。部屋の広さや用途に合わせて組み合わせれば、部分的ではなく壁一面を飾り棚や収納棚にすることもできるでしょう。
壁面つっぱりシステム・つっぱり棒
壁に穴を開けず、大胆に壁掛けインテリアを楽しむ方法もあります。それが壁面つっぱりシステム(ディアウォールなど)です。1×4もしくは2×4の板材を使用して柱を作り、好みに合わせて棚やフックを取り付けます。可動式金具などを取り付ければ、その時の気分や生活スタイルに合わせて高さを調整することができて便利です。
板材はホームセンターで手軽に購入することができ、必要に応じてカットしてもらうこともできるので工具も必要ありません。
板材を塗装すれば見た目もおしゃれに仕上がります。テレビ周りの壁面収納や本棚、折りたたみタイプのデスクを取り付けるのにチャレンジしたDIY例もあります。
また、つっぱり棒を使って電源タップを簡易的に取り付ける方法もおすすめです。コードもすっきりおさまるので、目立たない位置に電源タップをまとめたい人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
粘着・吸着タイプの壁面留具
耐荷量としてはやや頼りないものの、壁に穴を開けずに取り付けることができる粘着・吸着タイプの壁面留具もあります。粘着力も吸着力もしっかりしている上に、きれいに剥がせるのが魅力。使いたい場所にあわせてさまざまなタイプから選ぶことができ、デッドスペースを有効に使うことができます。
このようにピクチャーフレームを取り付けるのにもぴったりです。また、さきほどつっぱり棒を使用して電源タップを収納する方法を紹介しましたが、粘着タイプの壁面留具を使う方法もあわせておすすめします。
石膏ボードの穴を自分で補修する方法
賃貸物件の場合、画びょうや虫ピンなどの小さな穴なら問題ありませんが、あまり何度も場所を変えてピンを差していると壁の穴も目立ってしまいます。実は、石膏ボードの穴は自分で補修することが可能です。
100円ショップやホームセンターには、石膏ボード用のパテが販売されています。気になる壁の穴にパテを流し、爪楊枝などでなじませるだけで穴が目立たなくなります。もしも壁穴がめくれ上がった場合は、爪楊枝を押し付けるようにすると目立たなくなるのでおすすめです。
壁掛けアイテムを取り付ける際の注意点
ネジや釘の代わりになるアイテムについて紹介しましたが、賃貸物件である以上正しい使い方で退去時のトラブルを防ぎたいものです。ここで、壁掛けアイテムを取り付ける際の注意点についていくつかご紹介します。
コンクリート壁には使用しない
画びょうやホッチキスは石膏ボードに打ち付けることができますが、コンクリート壁の場合は針がまったく刺さりません。部屋の一部がコンクリート壁になっている場合もあるので、画びょうやホッチキスを使用する前に壁の状態を確認しましょう。
石膏ボードかコンクリート壁かを見分けるには、拳で壁をノックする方法が簡単です。重く詰まったような音がする場合はコンクリート壁なので注意しましょう。音だけで判断できなければ、縫い針などの細い針を刺して確認するのもおすすめです。
もしも針が刺せないようなコンクリート壁に壁掛けアイテムを取り付けるなら、つっぱりシステムや粘着・吸着タイプの壁面留具を使用するようにしましょう。
耐荷量を確認する
壁面留具には、製品によって安心荷重や静止荷重などの表記が用いられている場合があります。この荷重の範囲を超えてしまうと壁や床が破損するリスクがあるので注意しましょう。
また、一般的に壁一面の耐荷重は10kg程度と言われています。無理をすれば壁に取り付けた収納家具が壊れたり、壁自体がたわんでしまったりするので、安全性に配慮しましょう。
まとめ
賃貸物件でも、工夫次第で壁面インテリアや壁面インテリアを楽しむことができます。ただし、使い方を間違えれば壁や床の破損につながる可能性もあるため、取り扱いには十分注意しましょう。