引っ越しをスムーズに!準備から当日までの完全ガイド

最終更新日 :

引っ越しは、新生活のスタートを切るための大切なステップですが、準備や手続きが多く、何から手をつければ良いか迷ってしまう人も多いでしょう。そこで今回は、引っ越しをスムーズに進めるための完全ガイドとして、準備から当日、そして引っ越し後の手続きまでを詳しく解説します。これから引っ越しを控えている人は、ぜひ一度目を通してみてください。

引っ越し1か月前までの流れ

引っ越しの1か月前は、準備の基盤を固めるための大切な時期です。まずは次の流れで、引っ越しに向けた準備を行いましょう。

新居を決める

まずは新居を決めるために、間取りや家賃、エリアなどの希望条件を整理して部屋探しをしましょう。不動産会社に相談し、内見を経て新居を決めたら、賃貸契約(もしくは売買契約)を結びます。

旧居の解約手続き

賃貸借契約書を確認し、解約予告期間内に管理会社または大家さんに解約を申し出、解約日を決定し、退去に関する説明を受けます。退去や解約の手続きについては、本サイトの「賃貸退去の流れと注意点!敷金返還を最大限に受け取るには?」でもくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

引っ越し業者を選ぶ

複数の引っ越し業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討しながら引っ越し業者を選びます。見積もりは、訪問見積もりとオンライン見積もりを併用すると効率的です。繁忙期(3月~4月、9月~10月)は料金が高くなるため、早めに予約しましょう。

梱包材の用意や不用品処分

引っ越し業者に依頼した後は、段ボール、緩衝材、ガムテープなどの梱包材を用意しましょう。場合によって、引っ越し業者から梱包材が支給されることもあります。

そして不用品は、リサイクルショップに売却したり、粗大ゴミとして処分したりします。フリマアプリなどを利用して不用品を売却することもおすすめです。

会社や学校への手続き

会社や学校に引っ越しの旨を伝え、住所変更の手続きを行いましょう。

もし子どもの転園・転校を伴う引っ越しなら、転園・転校の手続きが必要です。手続きの際、発行してもらえる書類もあります。転校に必要なものでもあるので、以下確認しておきましょう。

発行してもらう書類
幼稚園・保育園在園証明書
小・中学校在学証明書、教科書給与証明書
高校単位習得証明書、在学証明書

インターネット契約の手続き

インターネット回線の移転手続きや、プロバイダーへの連絡、住所変更が必要なインターネット上のサービスなどの手続きを行います。特に、リモートワークをしている場合は、引っ越し先のインターネット環境を事前に確認しておくことが重要です。また、引っ越し後すぐにインターネットが使えるように、早めに手続きを済ませておきましょう。

引っ越し1~2週間前までの流れ

引っ越し1~2週間前は、役所やライフラインの手続きを集中的に行います。

転出届や国保、福祉関連、印鑑登録の廃止手続き

現住所の役所で、転出届、国民健康保険、福祉関連、印鑑登録の廃止手続きを行います。特に、転出届は新居の自治体で転入手続きをする際に必要な書類です。手続きの期限も、引っ越し日前後の14日と決まっているため、忘れずに手続きを行いましょう。

マイナンバーカードを持っている人は、転出届の手続きがオンラインで可能な場合があります。

また、福祉関連の手当を受給している人は、引っ越し時に資格喪失となるため手続きが必要です。

<福祉関連の手当の一例>

  • 乳児医療
  • 児童医療
  • 老人医療
  • 児童手当 など

資格喪失手続きの際、引っ越し先で再び申請する際に必要な書類を発行してもらえます。受け取った後は、大切に保管しましょう。

各種手続きの詳細は、市区町村役場のホームページなどを確認してください。

ライフラインの手続き

電気、ガス、水道の停止手続きと、新居での開始手続きを行います。

解約は電話やインターネットで手続き可能です。電気や水道の場合は基本的に立会い不要ですが、ガスの場合は退去時に立会いが必要になるケースもあります。スムーズに引っ越しするためにも、早めに連絡しましょう。

郵便の転送サービスの申請

最寄りの郵便局の窓口や郵送、インターネットで、郵送物の転送サービスを申請しましょう。転送サービスを利用すれば、1年間旧住所宛ての郵便物を新居に転送してもらえます。

インターネットで手続きする際は「e転居|郵便局」を利用してください。

携帯電話などの手続き

携帯電話や固定電話など、その他契約している住所変更手続きも行います。固定電話なら、電話やインターネットで手続き可能です。携帯電話なら、ショップやインターネットの登録情報変更だけなので、特別な手続きは必要ありません。

梱包

引っ越し前日や当日に使うもの以外の、使用頻度の少ない荷物を梱包しましょう。たとえば、シーズン外の衣服やシューズ、食器類、CD、本などです。梱包した段ボールに、中身の詳細や割れ物かどうかを書き込んでおくと、引っ越しのときに便利です。

引っ越し前日の流れ

引っ越し日前日をどう過ごすかで、翌日の引っ越し作業がスムーズになるかが決まります。

冷蔵庫や洗濯機の水抜き

引っ越し前日には、冷蔵庫や洗濯機の水抜きを必ず行いましょう。

冷蔵庫は、電源を抜き、霜取りをして、庫内に残った水滴を拭き取ります。洗濯機は、給水ホースと排水ホースを外し、本体に残った水を排水します。メーカーごとに水抜きの方法が異なるため、取扱説明書を確認しましょう。

これらの作業は、運搬中の水漏れを防ぎ、新居での設置をスムーズにするために重要です。特に冷蔵庫は、前日に電源を抜いておくことで、当日の運搬がスムーズになります。

新居のレイアウトを書き出す

新居の家具や家電の配置場所を事前に決めておくことで、引っ越し当日の搬入作業が効率的に行えます。間取り図を見ながら、家具の配置や動線を考え、メモしておきましょう。

メモをすることで、新居での生活をイメージしやすくなり、必要な収納グッズや家具を事前に準備することができます。

当日使用するもの以外の梱包

引っ越し当日には、歯ブラシや着替えなど、最低限の生活用品だけを残し、残りの荷物はすべて梱包しましょう。当日になって慌てて荷物を探すことがないように、梱包は前日までに済ませておくことが大切です。特に、貴重品や壊れやすいものは、自分で管理し、すぐに取り出せるようにしておきましょう。

また、梱包した段ボールには、中身の詳細はもちろん搬入先の部屋を明記しておくと、引っ越し後の整理が楽になります。

旧居の清掃

水回りや換気扇など、汚れやすい場所は念入りに清掃しましょう。清掃後は、忘れ物がないか、もう一度確認しましょう。特に、クローゼットや押し入れの中、冷蔵庫の中などは忘れ物が多いため、注意が必要です。

生活するうえで必然的にできてしまう傷や汚れが貸主(大家さん)の負担になりますが、貸主の負担でできた汚れや傷は原状回復費用を請求されます。前日までに少しずつ掃除を進めておけば、原状回復費として請求されることなく、敷金精算で多く返金される可能性があります。

引っ越し当日の流れ

引っ越し当日は、スムーズな搬出と搬入を心がけましょう。

残りの荷物の梱包

当日まで使用するものを梱包し、貴重品や、重要なものは、手元に置いておきます。引っ越し業者が来る前に終わらせておくと良いですが、間に合わない場合は引っ越し業者が荷物を搬出している最中に梱包を済ませましょう。

引っ越し業者による荷物の搬出・搬入が完了したら、引っ越し料金を清算して引っ越し作業は終了です。

ライフラインの清算・開通

ガスの閉栓作業に立ち会い、新居での開栓作業に立ち会います。これらの手続きは事前に済ませているため、引っ越し当日に行う手続きは特にありません。

引っ越しが当日中に完了する場合は、新居で電気や水道が開通しているか確認しましょう。ガスは退去時同様に立会いが必要なため、事前に打ち合わせした時間に間に合うよう新居に到着しましょう。

退去立合い・鍵の返却

管理会社または貸主(大家さん)と退去立合いを行い、物件の状態を確認し、原状回復の割合を決めた後、鍵を返却します。退去立合いや原状回復に関する内容は、本サイトの「賃貸退去の流れと注意点!敷金返還を最大限に受け取るには?」でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

引っ越し後の流れ

引っ越し後は、各種手続きや荷ほどきを行い、新生活をスタートさせましょう。

荷ほどき

できるだけ早く荷ほどきを始め、生活に必要なものから優先的に整理しましょう。事前に考えておいた新居のレイアウトをもとに配置していくとスムーズです。

効率よく荷ほどきするには、段ボールを使用する部屋ごとに運んだり、大型家具やラックなどを配置したりすると良いです。段ボールは資源ごみとして出すことができますが、引っ越し業者によっては無料で回収してくれるサービスもあります。

転入届や国保、福祉関連、マイナンバーカード、印鑑登録手続き

次に、転居先の役所関連の手続きを済ませましょう。

まずは引っ越し当日から14日以内に転入届を提出し、早めに手続きを行います。マイナンバーカードを所有している人も、転出届の来庁が不要でも、転入届は来庁のうえ申請する必要があります。旧住所で交付されたマイナンバーカードは無効になります。引っ越し先の役所で、必ず交付申請を行いましょう。

また、各種手続きの際は必要書類の確認や、手続きの期限を必ず守りましょう。

学校関連の手続き(転校する場合)

子どもがいる場合は、学校や幼稚園、保育園に転園・転校の手続きが必要です。手続きに必要な書類については、以下を参考にしてみてください。

手続きに必要な提出書類
幼稚園・保育園【幼稚園】入園願書、住民票、在園証明書【保育園】転園申込書、就労証明書、子どもの健康状況申告書、年間給与証明書など
小・中学校在学証明書、教科書給与証明書、転入学通知書
高校(転校先の学校の編入試験に合格後)在学証明書、成績証明書、転学照会書

運転免許証などその他の変更手続き

運転免許証や銀行、クレジットカード、保険会社など、住所変更が必要な手続きも行います。

自動車やバイクを所有している人は、登録変更などを行いましょう。引っ越し後15日以内に変更手続きを行わなければならず、忘れると50万円以下の罰金が科せられる可能性もあるので注意が必要です

また、ペットと一緒に引っ越しする人は、法令に基づいた届け出が必要です。なかでもトラやワニ、鷹など特定動物の手続きを忘れた場合、6か月以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があるので注意しましょう。

まとめ

今回紹介したように、引っ越しには荷物の準備やさまざまな手続きが必要になります。スムーズに引っ越しするためには、引っ越し当日から逆算してやることを整理、進めていくことです。特に、一人暮らしの引っ越しは、すべて自分で行う必要があるため、計画性が求められます。早めに準備を始め、余裕を持ったスケジュールを立てることで、心にゆとりを持って新生活を迎えられるでしょう。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

記事一覧

この記事が気に入ったらシェアしよう!

コメントを残す


関連する記事