無料のインターネットはちゃんと使えるの?メリット・デメリットを解説
物件選びの際に見かける「インターネット無料」物件。インターネット料金が無料になると、月々の固定費をグッと下げることが出来るので魅力的ですよね。気になるのが、無料インターネットの回線速度。この記事では、「無料のインターネット回線ということは、速度が遅いのでは?」「安全性に問題は無いの?」という疑問にお答えします。
物件選びの際にインターネット無料物件を検討している人はぜひご覧ください。
■インターネット無料の賃貸物件とは?
インターネット無料の賃貸物件とは、物件の設備としてインターネット環境が整備されており、ネットが無料で利用できる物件のことを指します。
回線の契約や開通工事はオーナーによって行われているため、基本的には入居後すぐにインターネットを利用出来るのが大きな特徴です。
諸手続きを自分で行わずにインターネットを使えるため、いい設備と思われがちですが、速度が遅く不便な場合などデメリットもあります。
■「インターネット対応」物件との違い
物件を探していると、「インターネット使用料無料」の表記のほかに、「インターネット対応」という表記を見かけることがあります。
「インターネット使用料無料」と「インターネット対応」は表記は似ていますが内容が異なるので注意が必要です。
まず、「インターネット対応(完備)」物件は入居後すぐにインターネットが利用できません。インターネット対応物件は、建物に回線が引いてある物件のことを指します。部屋までの配線工事は完了していないので、入居者は自分で回線の契約や工事対応を行う必要があります。
インターネットが利用できるようになるまでに、1週間~2週間ほどかかる場合もあるので、引っ越しが決まった際は早めにプロバイダーに連絡しておくと良いでしょう。
■無料インターネット付き物件を選ぶメリット
・入居時に工事などが不要。すぐにネットが使用できる
無料インターネット付き物件は、すでにネット回線が接続されているため入居後すぐにネットを利用することが出来ます。また、ネット無料物件の多くは、部屋(もしくは建物内)に無線ルーターがすでに設置されています。
まれに、Wi-Fiを接続するためのルーターは自分で用意しなければならない場合もあるため、入居前に確認しておきましょう。
・プロバイダの契約が必要無い
ネットがすでに繋がっているタイプの物件のため、工事以外にもプロバイダとの面倒な契約も必要ありません。プロバイダとの契約は即日で出来るものではありません。忙しい引っ越し期間の手間を省くことができるのは嬉しいですね。
また、ネットの契約は途中で解約する際に違約金がかかる場合も多いです。急な引っ越しでネットが必要無くなった際に、違約金を取られてしまうという懸念もありません。
・毎月のネット代が無料
無料インターネット付き物件で一番嬉しいポイントではないでしょうか。毎月のインターネット代が無料になるのは、家計にとって非常にプラスになります。
筆者は、月のインターネット料金に5,500円程払っています(光回線)。年間にすると、5,500円×12ヵ月=66,000円払っています。この金額が無料になるのは大きなメリットですね。
■無料インターネット付き物件を選ぶデメリット
・インターネットの速度が遅い
物件のインターネット料金が無料になる理由としては以下の2つが挙げられます。
①大家さんが善意で負担してくれている
②管理費・共益費に利用料金が含まれている
①の場合、無料インターネット完備物件は、インターネット回線をマンションプランで契約している場合が多いです。マンションプランは1つの回線を建物内全ての部屋で共有しています。そのため、土日や夜間など多くの人がインターネットを利用する時間帯に、回線が混雑しやすいというデメリットがあります。
回線が混み合うので、ネットの速度が遅く感じたりSNSの写真や動画を読み込むのが遅いと感じることがあるかもしれません。
・家賃にインターネット料金が上乗せされていることがある
上記の②管理費・共益費に利用料金が含まれている場合です。この場合、賃貸情報に「インターネット無料」と記載されていても、実際は家賃にインターネット料金が上乗せされていることがあります。自分がインターネットを使用しない場合も、ネット代を払うことになります。
家賃・管理費・共益費にインターネット料金が含まれているかどうかは、賃貸契約の仲介業者を通して質問することが出来ます。無料のインターネットが遅い等の理由で、自分で別途契約する可能性もあるので、大家さんに事前に確認してみましょう。
また、もし含まれている場合は、回線やプロバイダがどの会社のどんなプランなのか、具体的に名前を聞きましょう。
ネットを多く使う人は、物件が契約している回線・プロバイダが納得しているものでは無い場合は契約しないことをおすすめします。
・好きな回線・プロバイダを自分で選べない
無料インターネット付き物件は、家主があらかじめ契約したネット回線を利用することになります。日ごろからインターネットをよく利用し、通信速度やセキュリティを気にする人には不向きな物件と言えます。
・セキュリティに注意が必要な場合がある
インターネットのセキュリティは非常に重要ですが、物件の契約する回線によって安全性は異なります。こちらも不安な場合は事前に確認することをおすすめします。
また、セキュリティに懸念があっても無くても、自分で対策を行うことは必要です。
①スマートフォンやPCのOSは常に最新の状態にしておく
②パスワードを複雑にする、同じパスワードを使い回さない
③セキュリティ対策ソフトを購入しインストールしておく
上記の対策を行うだけでも、安全性は向上します。乗っ取りやウイルスに感染させられるのを防ぐためにも自衛していきましょう。
■無料インターネット付き物件の回線速度が遅いときの対処法
①ポケット型Wi-Fi(モバイルWi-Fi)を契約する
無料インターネット付き物件に入居後、ネットの速度が遅かったときは、個別でインターネットを契約するという手もあります。
こちらは先ほど述べた通り、家賃などにインターネット代が含まれている場合、ネット代を二重で支払うことになるので確認が必要です。
個別で契約する場合に一番手軽なのが、ポケット型Wi-Fi(モバイルWi-Fi)。工事なども不要で持ち運べるので、自宅以外にカフェなどの出先でもネットが利用出来るのが利点です。
②PCを有線LANでつないでみる
ネットは無線接続よりも有線接続のほうが速度が安定しやすいです。
有線のケーブルでつなげば、無線よりも電波がムダにならない分、速度が出やすいのです。
ネットを利用したい機器がPCやゲーム機1台だけであれば、この方法が有効でしょう。Macbookをはじめとした、LANケーブルの差込口がないPCや機器も増えてきているので、有線LANを購入する前にあらかじめ確認しましょう。有線LAN対応ではない機器の場合はUSB⇔LANの変換アダプターを購入すれば利用出来ます。
③Wi-Fiルーターを自分で設置する
インターネットの速度が遅い原因として、マンションに備え付けられている無線LANルーターの処理能力が悪いだけというパターンが考えられます。
この場合は処理能力の高いWi-Fiルーターを買って設置することで、インターネットの速度が改善することがあります。
■まとめ(おすすめな人・おすすめしない人)
無料インターネット付き物件がおすすめな人・おすすめしない人の特徴をまとめました。
<おすすめな人>
・ネット回線にこだわりが無い人
・インターネット契約などが苦手、またはすぐにネットを利用したい人
インターネットの回線速度などにこだわりが無く、ネットは無くてもいいけどあったらうれしいという人に向いています。
<おすすめしない人>
・インターネットの速度にこだわりたい人
・自分で別の光回線と契約したい人
インターネットで調べものやネットサーフィンを多く行うヘビーユーザーや、オンラインゲームをプレイするような人は、無料のインターネット物件ではなく、自分でネット回線を選択することをおすすめします。
いかがでしょうか。インターネット無料というのは、固定費を大きく削減出来るため大きなメリットですが、通信速度が遅いといったデメリットもあります。最近はスマホのネットでデザリングを行う等インターネットの利用方法も様々です。自分の生活様式に合わせた、お部屋選びをしましょう。