タワーマンションの現実!メリットやデメリットを解説
タワーマンションといえば、ステータスの高さの象徴と思われがちですが、実用性の面から考えなければ住み始めてから後悔することになりかねません。そこで今回は、首都圏を中心に増えているタワーマンションの現実について、メリットやデメリットなどを踏まえてご紹介します。タワーマンションへの引っ越しをご検討の際は、ぜひご活用ください。
是非、この記事を参考にしてみて下さいね。
タワーマンションとは何か?
そもそも、タワーマンションには一定の基準があることをご存知でしょうか。高層マンションのイメージがあるかもしれませんが、高層マンションとタワーマンションには違いがあります。
タワーマンションとは、高さ60m以上で、20階以上の回数を持つマンションを指します。建築基準法上、60m以上のたてものを「超高層建築」としているため、タワーマンションも上記の定義を採用しています。また、高さが100mを超えると、屋上にヘリポートを設ける義務も発生します。
反対に、高層マンションにはとくに規定はありません。60m以下のマンションを高層マンションと呼ぶことが多く、40~45mほどの建物が多いようです。
また、タワーマンションは低階層にも多くの住居があるため、「タワーマンションの物件=眺望の良い部屋」というわけではありません。
タワーマンションの間取りは、1LDK~3LDKが主流となっており、部屋数はそれほど多くないものの、ひと部屋あたりの専有面積が広めに作られているのが特徴です。内装も豪華で大きな窓も設置されているため、「タワーマンション=ステータス」と考えている方も多いようです。
タワーマンションの魅力
「タワーマンションに住みたい」「タワーマンションに憧れる」という方は多いはずです。なぜタワーマンションは人気が高いのでしょうか。以下では、タワーマンションの魅力についてご紹介します。
眺望の良さ
タワーマンションの魅力といえば、やはり眺望の良さではないでしょうか。タワーマンションの高層階部分に住めば、周辺に建物がほとんどないため、住んでいる街を一望できるようなケースも珍しくありません。東京都内のタワーマンションには、最上階から富士山が見える点を売りにしている物件もあるようです。
住む階によって見える景色は変わってしまいますが、高層階であればあるほどすばらしい景色を味わえるでしょう。タワーマンションの低階層に住む場合は、一般的なマンションとそれほど変わらないので注意しましょう。
害虫被害が少ない
タワーマンションの高層階部分ならではのメリットといえば、害虫被害が少ない点も同様です。ハエや蚊といった一般的なマンションに入ってくる外注は、タワーマンションには入って来られないため、害虫被害に悩まされることはありません。
とくに、夏のように害虫被害の増える季節は、タワーマンションへのあこがれがつよくなるかもしれません。
都心で駅チカの物件が多い
人気の高いタワーマンションは、都心部や都会の駅チカに建築されることが多いです。ターミナル駅の近くには、タワーマンションがいくつも並んでいる光景をよく見かけます。駅から徒歩2,3分といった利便性の良さを売りにしている物件も珍しくありません。
主要駅の近くであれば、必然的に飲食店や商業施設が多くなるため、不自由することなく快適な生活を送ることができます。もちろん、通勤や通学にも便利です。
防犯性能が高い
タワーマンションは、防犯性能が高いのもみりょくのひとつです。そもそも、タワーマンションの高層階は外から部屋の中を見られる心配がないため、とくに女性などは安心して暮らせるでしょう。
また、比較的物件が新しいこともあり、オートロックは標準装備されており、さらに各部屋にセキュリティシステムを導入しているタワーマンションも少なくありません。万が一のときでも迅速に対応してもらえます。
タワーマンションのエントランスには、常駐のコンシェルジュがいる物件も多いです。コンシェルジュが常駐していることで防犯対策にもなるうえ、クリーニングや宅急便の受け取りなど、ひとり暮らしの方でも不自由なく暮らせるような環境が整っています。単身者にもタワーマンションの人気が高い理由のひとつといえるでしょう。
共用設備が充実している
タワーマンションは、他の一般的なマンションと比べて共用施設が充実している点も魅力的です。たとえば、マンションの住人のみが使えるパーティールームやゲストルームなど、他のマンションにはない共用施設を持っている物件も少なくありません。
その他にもジムやプールといった娯楽施設が内部に併設されているところも多く、ただ住むだけではなく健康管理や体づくりも行えます。わざわざ外に出る必要もなく、同じマンションに住む方ばかりなので安心というメリットもあります。
近年のタワーマンションは、内装やインテリアにこだわっているところも多く、ドラマや映画で見るような家で暮らすことができます。毎日が楽しくなるような家に住みたいという気持ちが、タワーマンションの人気を高めているのかもしれません。
タワーマンションに住むデメリット
一方で、タワーマンションにはデメリットもあります。タワーマンションに対するあこがれだけで物件を選んでしまうと、住み始めた後に後悔するかもしれません。以下では、タワーマンションに住むデメリットをご紹介します。
災害時の対応
タワーマンションの災害時の対応については、近年も話題になりました。たとえば、2019年の10月に起きた千葉県を中心とする台風による大雨被害。断水や停電といった被害が各地で見られるなか、タワーマンションの住人のひとことがニュースでも取り上げられました。
「エレベーターが動かないので30階まで階段で移動している」
タワーマンションにはもちろんエレベーターが設置されていますが、台風や地震といった災害が発生すると、すべて動かなくなってしまうため、移動はすべて徒歩で行わなければなりません。
低階層であればそれほど影響ないかもしれませんが、高階層であればあるほどその影響は大きくなります。
ベランダに洗濯物を干せない
タワーマンションに住む場合、基本的にベランダに洗濯物は干せません。都心部のタワーマンションを見上げても、ベランダに何か干しているのは見かけないでしょう。
景観維持と落下防止が目的で、マンションごとに規定は異なるものの、ベランダに洗濯物や布団を干すのは難しいと考えるのが無難です。浴室乾燥機や乾燥機付き洗濯機が必要になるでしょう。
壁が薄い物件も少なくない
エレベーターでの移動が大変
タワーマンションでのエレベーターの移動は大変です。一般的にエレベーターいは1000世帯の方が住んでおり、高層階から1階まで降りるには多くの方がエレベーターを利用します。朝の通勤・通学の時間帯にはエレベーター待ちが起きることも。
エレベーターの数を増やして対応しているタワーマンションもありますが、朝のエレベーター渋滞は避けられないでしょう。
管理費が高い
タワーマンションには、セキュリティ対策やコンシェルジュの常駐、豪華な共用施設など、施設の維持管理に必要なコスト上げる要因が数多くあります。そのため、毎月の家賃とは別に高額の管理費が必要となります。共用施設を頻繁に利用する方にとっては、手軽に利用できる分楽といえるかもしれませんが、利用頻度の少ない方は損と感じるかもしれません。
管理費と共用施設の充実度や利用頻度などを比較検討して選ぶ必要がありそうです。
まとめ
タワーマンションは確かに魅力の多い物件ですが、タワーマンションに住めばすべて快適になるというわけではありません。物件を選ぶ際は、自分が譲れない部分と妥協できる部分を列挙し、それを満たす物件を選ぶ必要があります。タワーマンションだけにこだわらず、自分にとって最適な物件を探しましょう。