後悔しない部屋探し!失敗例から学ぶ賃貸物件5つのチェックポイント
理想の暮らしを夢見て引っ越したものの「こんなはずじゃなかった……」と後悔する人は少なくありません。物件選びは、人生における大きな決断のひとつ。だからこそ、事前にしっかりとチェックしておくべきポイントがあります。
本記事では、よくある失敗例を参考に、後悔しないための賃貸物件選びのチェックポイントをご紹介します。日当たり問題や収納不足など、実際に住んでみないとわからない落とし穴は多いものです。これらの失敗例から学び、理想の暮らしを実現させるために役立ててください。
物件選びで失敗しがちなポイントとは?

部屋探しの段階では「この部屋良さそう」と感じても、住み始めると意外と住みづらい部分が見つかることも多いです。特に、以下については物件選びの失敗例としてよく挙げられます。
- 立地
- 間取り・収納
- 設備
- 家賃
- 構造
- 住人
ではここで、物件選びで失敗しがちなポイントを6つに絞り、失敗例やチェックしておきたいポイントをご紹介しましょう。
1.立地
- 想像以上に生活利便性が低い
- 意外にも駅から遠かった
- 周辺の騒音や治安が気になる
立地に関しては、住んでみないと気づけないマイナスポイントがたくさんあります。
想像以上に生活利便性が低い
たとえば、コンビニやスーパーまでの距離を重視する人は多いですが、それ以外の生活環境まで考慮できていなかったという失敗もありがちです。子育て世帯なら、幼稚園や保育園、学校の有無や距離をチェックすべきですし、何かあった時にすぐ駆け込めるような病院が近くにあるかどうかもチェックしておきたいポイントです。
意外にも駅から遠かった
そして、最寄り駅までの所要時間について物件資料に記載されていることと、実際に利用したときとでは大きな違いを感じる場面があります。というのも、不動産情報の表記は「80m/分」で徒歩所要時間を計算するルールがありますが、坂道や階段の上り下り、部屋からエントランスへ移動する時間、信号や踏切に引っかかる可能性などは考慮されていません。
徒歩所要時間については、物件資料に記載されている情報を鵜呑みにするのではなく、内見の段階で実際に周辺を歩き、移動時間やルートを確認しておくことをおすすめします。
周辺の騒音が気になる
また、利便性が良くても線路沿いや幹線道路沿いにある物件なら、騒音が気になる場合があります。二重窓を設置するなどの防音対策が取られていない物件は要注意です。騒音で後悔しないためには、物件の構造や防音対策はもちろん、周辺エリアの交通量をチェックしておくと良いでしょう。
2.間取り・収納
- ワンルームと1Kの違いを理解していないまま借りてしまった
- 不便な場所にコンセントがついていた
- 家具が部屋に入らなかった、設置が難しかった
初めて賃貸物件を契約する人にありがちなのが、間取りや収納に関する失敗です。
ワンルームと1Kの違いを理解していないまま借りてしまった
一人暮らしの場合、ワンルームもしくは1Kの間取りを選ぶ人が多いでしょう。一般的に1Kよりもワンルームの物件のほうが家賃が安い傾向にありますが、1Kとの違いを理解しないままワンルームの部屋を借りると「キッチンのにおいが部屋に移る」「洗濯機の音がうるさい」などと後悔する可能性があります。
ワンルームと1Kの違いは、キッチンと居室が仕切られているかどうかです。家賃の安さを重視するならワンルームが向いていますが、自炊をする人や居室をゆったり使いたい人は1Kがおすすめです。
不便な場所にコンセントがついていた
物件資料にも載っていない、見落としがちなポイントがコンセントの位置です。コンセントの位置によってある程度家電の配置が決まってしまうため、内見の際は間取り図を持参し、コンセントの位置を確認しておくと良いでしょう。
家具が部屋に入らなかった、設置が難しかった
家具を搬入する際、部屋に入らなかったり配置が難しかったりという失敗はありがちです。特に、部屋が特殊な形状になっている場合は要注意。内見の際に細かく採寸しておくと、家具の搬入や設置が可能かチェックできるのでおすすめです。
また、玄関ドアの間口も確認しておきましょう。大型のソファやベッドが搬入できない可能性もあるので、あらかじめ採寸しておくと安心です。
3.設備
- キッチンが使いづらい
- 室外洗濯機置き場が不便
- こだわりの設備が不要だった
設備に惹かれて部屋を決めたものの、実際に住むと使い勝手が悪かったり、思った以上に必要がなかったりする場面もあります。
キッチンが使いづらい
室内設備の中でも使用頻度が高いキッチンですが、作業スペースが小さかったり、コンロが一口しかなかったり、家事動線が悪かったりなどでストレスを感じる場面もあるでしょう。自炊が中心の人にとって、キッチンの使いやすさは重要です。
料理をする機会が多いなら、キッチンの使いやすさをチェックしておくと良いでしょう。
室外洗濯機置き場が不便
玄関横やベランダなどに、室外洗濯機置き場がある賃貸物件も珍しくありません。住空間を広く使いたい人や家賃の安い物件に住みたい人には、室外洗濯機置き場のある物件が向いているかもしれませんが、洗濯のたびに外へ出なくてはいけない煩わしさや、雨で使いにくい、洗濯機が故障しやすいというデメリットもあります。
室外洗濯機置き場のある物件を選ぶ際は、こういう不便さがあることを十分に理解しましょう。
こだわりの設備が不要だった
設備にこだわって物件を選んだのに、実際に住むと使用機会がなかった……という失敗例は意外にも多いものです。
たとえば、ロフト付き物件を希望して選んでも、ロフトの上り下りが大変で活用できなかったというケースや、浴室乾燥機付きの物件を希望して選んでも、家賃が高くて生活に苦労したというケースは珍しくありません。
設備にこだわりたい人も「使用頻度は高いのか?」を慎重に検討する必要があるでしょう。
4.家賃
- 無理のある家賃設定だった
- 初期費用が高かった
- 管理費(共益費)を計算していなかった
家賃が高かったり、管理費や共益費が別途発生することを把握できていなかったり、初期費用が高くついたりと、費用面で失敗する例も非常に多いです。
無理のある家賃設定だった
無理なく払える家賃を決めるのではなく、希望条件を優先して部屋探しをすると、生活苦に陥る可能性があります。優先すべきは、希望条件ではなく家賃です。
家賃の目安は、手取り収入の3分の1が一般的です。家賃だけではなく、光熱費などの固定費や食費などの生活費を考慮し、無理なく払える家賃を設定しましょう。
初期費用が高かった
賃貸物件を借りるには、敷金や礼金、仲介手数料、前家賃などの初期費用がかかりますが、これらは決して安いものではありません。部屋探しの際は、家賃だけでなく初期費用にも目を向けましょう。一般的に、初期費用は家賃の4〜6か月分かかると思っておけば安心です。
管理費(共益費)を計算していなかった
賃貸物件には、家賃に管理費や共益費が組み込まれているケースと、家賃とは別途発生・請求されるケースの2パターンがあります。家賃だけで部屋を決めてしまうと、別途固定費が発生することに気づくケースもあるでしょう。部屋探しの際は、家賃と管理費を合算して比較しましょう。
5.構造
- 部屋に騒音が響く
- 地震の振動が大きい
このように、建物の性能や構造によっては住み始めて不快に感じる場面があります。
部屋に騒音が響く
築年数が古くても気にしない、という人も少なくないでしょうが、築古物件は建物の性能が低いなどのデメリットがあります。
特に物件の構造が木造の場合、音が響きやすく防音性が低い傾向にあるので注意が必要です。外の騒音が室内に響くだけではなく、掃除機の音や通話の声など自分自身が発した音が周りに不快感を与えることもあるでしょう。こうした騒音トラブルを防ぐためにも、防音性に優れた物件を選ぶのが無難です。
地震の振動が大きい
日本は地震大国とも言われているほど、地震の頻度が高いです。しかし、住んでいる物件の耐震性が低いと、ちょっとした揺れでも大きく感じるケースがあります。特に、1981年6月以前に建てられた物件は、現行の耐震基準に満たないので耐震性が低く、大地震が起きた時に倒壊や損壊のリスクが高くなります。ただし、築古の物件でも耐震補強工事が入っている物件なら話は別です。
築古の物件を借りる際には、耐震性について必ず確認しておきましょう。構造面においては、防音性や耐震性のある鉄筋コンクリート造がおすすめです。
賃貸物件選びで後悔しないためのコツ

賃貸物件選びで失敗しなくないなら、次のポイントを押さえておくことをおすすめします。
- 希望条件を整理する
- 内見で物件や周辺環境をチェックする
- 内見では天候を考慮する
希望条件を整理する
まずは家賃、間取り、交通利便、築年数など、譲れない条件と妥協できる条件を明確にし、希望条件に優先順位をつけていきましょう。物件選びの軸が定まり、インターネットで検索する際や、不動産会社に相談する際にスムーズになります。
内見で物件や周辺環境をチェックする
気になる物件が見つかったら、実際に内見しましょう。物件情報を見るだけではわかりづらい、日当たりや騒音、風通しをかくにんすることができます。周辺を歩いて雰囲気を確認することも大切です。
内見では天候を考慮する
内見の際は、天候による影響についてチェックしておきましょう。たとえば、晴れた日の内見なら日当たりをチェックできるかもしれませんが、雨が降ると共用廊下や階段がびしょ濡れになる……というデメリットを見落とすかもしれません。晴れた日だけではなく、雨の日だからこそ気づく確認個所も抑えておくと安心です。
まとめ
部屋探しで後悔しがちなポイントとして、立地・間取り・家賃などが挙げられますが、失敗しないためには「自分の理想と実際の部屋のギャップをなくすようにする」というのがポイントです。とはいえ、理想や希望を優先しすぎると生活苦に陥る可能性もあるので、まずは無理なく払える家賃設定をしたうえで、部屋探しを始めましょう。