賃貸物件を探す時期はオンシーズンとオフシーズンを意識しよう!
納得いく部屋探しがしたい、少しでも安い時期に引越したいなど、賃貸物件を探すベストな時期を知りたい人は多いのではないでしょうか。賃貸の場合、家賃や敷金、礼金が安くなる時期は基本的に限られているほか、時期によって物件が探しにくくなることもあります。
そこで今回は、賃貸物件を探すのに最適な時期をはじめ、時期に合わせた物件探しのメリット・デメリット、賃貸物件に少しでも安く入居する方法などをご紹介します。部屋探しについて「いつが安い?」「いつが狙い目?」と気になっている人、必見です。
いつが安い?シーズンごとに変わる賃貸市場
賃貸市場は、引越しのオンシーズン・オフシーズンに合わせて大きく変動します。業界では、新生活を始める人が多い春などで転入・転出の多い時期をオンシーズン、年度途中などで転入・転出の少ない時期をオフシーズンとしています。
安い時期に賃貸物件を探したい人は、まずオンシーズンとオフシーズンそれぞれの賃貸市場について把握しておきましょう。
オンシーズンの賃貸市場
賃貸市場におけるオンシーズンは「9月から10月」飛んで「12月から4月」とされています。推薦入試やAO入試などで早く進学が決まった学生、また就職や転職、転勤が決まっている社会人もいるため、新年度が始まるよりも前に賃貸物件を探す人が増えていきます。オンシーズンは、不動産業界にとっても「繁忙期」です。
オフシーズンの賃貸市場
年末から新年度にかけてのオンシーズンに対し「4月から11月(9・10月を除く)」は物件が動きにくいオフシーズンとされています。年度途中だと異動や転勤も少なく、進学による部屋探しの需要も減ります。賃貸市場が落ち着く反面、じっくり部屋探しができる時期です。
「安い時期」ならオフシーズンがおすすめ
賃貸物件の安い時期を狙うなら、不動産会社の繁忙期を過ぎたオフシーズンがおすすめです。オフシーズンは引越し需要が少ないため、家賃の値下げや礼金をなくす空室物件も出てきます。
基本、家賃の相場は時期によって一斉に変動するわけではありません。たとえば家賃の場合、空室期間が長かったり、なんらかの瑕疵(事故物件など)があったりと契約上不利になる物件に対し、大家の判断で安くなることがあります。
オンシーズンは賃貸市場も活発に動いているため、強気の価格設定でも入居者が決まりやすくなります。一方、オンシーズンでも入居者が決まらなかった物件は、大家にとっても家賃収入が得られるか不安になるため、価格が安くなる傾向にあるのです。
ただし、9月から10月は人事異動の影響で引越し需要も高くなります。前後の時期に比べて物件も動きやすいため、家賃が値上がりする可能性があるでしょう。
いつが狙い目?賃貸物件が安く見つかるのは「5月から8月」
オフシーズンの中でも特に家賃交渉しやすいのは、ゴールデンウィーク明けの5月から8月です。
4月に入って異動や転勤が決まった人も、ゴールデンウィーク頃には引越しを終えます。ゴールデンウィークを過ぎると異動や転勤の機会が減るため引越し需要も下がるため、空室を埋めるために家賃を下げて募集することが多いです。
また、暑い時期は引越しを控える人も多いことから、家賃の値下げ交渉がしやすくなります。
オフシーズンで賃貸物件を探すメリット・デメリット
オフシーズンは賃貸物件が安くなりやすいほか、じっくり部屋探しができるなどさまざまなメリットがあります。一方、物件数が少なくライフスタイルにもズレが生じやすいなどのデメリットもあるため、オンシーズン・オフシーズンにかかわらず人によって「狙い目」に感じる時期は異なるでしょう。
オフシーズンで賃貸物件を探す具体的なメリット・デメリットについてまとめました。
オフシーズンのメリット
まずはオフシーズンに部屋探しをするメリットをご紹介します。
じっくり部屋探しができる
賃貸市場が活発になるオンシーズンは、すぐにでも部屋を決めなければならない人も多いです。同じ物件でも競合する可能性が高く、仮に気になる物件が出たとしても翌日には別の人が契約してしまうケースは珍しくありません。
その点、オフシーズンは競合しにくく自分のペースで部屋探しがしやすいです。掘り出し物と言える物件も見つかりやすいでしょう。
家賃交渉などがスムーズに行きやすい
入居希望者の少ないオフシーズンは、家賃交渉がスムーズに行きやすいです。特に、春の引越し需要を終え落ち着きを見せる6月は家賃交渉のベストタイミング。空室が2ヶ月以上続いている物件も、家賃交渉しやすくなります。
不動産情報サイトで部屋探しをする場合、気になる物件が2ヶ月以上掲載されていたら狙い目。希望の物件に「入居者募集」「空室」の看板があったり、カーテンがついていなかったりする物件もおすすめです。具体的な空室期間は不動産会社に確認することができるため、家賃交渉の材料としてチェックしておくと良いでしょう。
不動産会社の対応が丁寧
部屋探しをする人が増えるオンシーズンは、不動産会社が混みやすくなります。不動産会社にとっては接客だけでなく入退去の手続きに忙しい時期です。利用客の増加により一人にかけられる時間も減り、問い合わせに対して返信が遅くなるケースや、事前の来店予約がなければ待たされるケースもあります。
その点、利用者の少ないオフシーズンは一人ひとりに対して丁寧に対応してもらいやすいです。希望物件が多く、じっくり内見してから決めたい人にもおすすめです。
引越し費用が抑えられる
オフシーズンは引っ越し業者にとっても閑散期です。多くの引越し業者は時期によって料金が変動するため、梅雨時期の6月7月、暑い時期の8月あたりに料金を下げるケースが多くあります。
賃貸物件の契約には初期費用もかかるため、引越し費用を抑えることができれば初期費用の負担軽減にも繋がります。
オフシーズンのデメリット
一見オフシーズンにはメリットが多いと感じますが、オフシーズンだからこそ生じるデメリットもあります。
物件数が少ない
学校や仕事の都合で人が動きやすいオンシーズンは、入退去が多く空き家が増えるため、物件の選択肢が広がります。一方、退去の少ないオフシーズンは空き家が増えにくく、物件の選択肢が狭くなります。希望の条件に合う家が見つかりにくいこともあるでしょう。
もちろん、オフシーズンだからといって人気の少ない物件しか残っていないわけではありません。オフシーズンでも賃貸市場は動いているため、急ぐ必要がなければじっくり部屋探しをしましょう。
新生活キャンペーンが利用できない
引越しは、物件にかかる初期費用だけではなく、引越し費用や家具家電の購入費用もかかり、トータル的にも出費がかさみがちです。オンシーズンの場合は、家電量販店などで「新生活キャンペーン」「新生活応援フェア」が始まり、通常よりも安く販売されるケースがあります。オフシーズンは新生活に関わるキャンペーンが行われていないため、家具家電を一から揃えたい人には費用面でデメリットに感じるでしょう。
とはいえ、オフシーズンは引越し費用が抑えられやすく、家賃交渉などもしやすいです。家具家電も徐々に買い揃えれば、費用面でお得になることもあります。
年度や節目にズレが生じる
オフシーズンの見落としがちなデメリットは、年度や節目のズレです。年度で動く学校や仕事に対し、オフシーズンは節目の時期とずれてしまいます。引越し時点では問題なくても、契約更新月がオフシーズンになることで今後の引越しの見通しも立てづらくなります。たとえば、契約更新月を外して転勤になった場合、余計な費用が加算されることもあるでしょう。
人事異動や転勤のある企業に勤めている人は、オフシーズンではなくオンシーズンでの部屋探しをおすすめします。
賃貸物件を探すのは入居の2ヶ月前がおすすめ
賃貸物件の契約には、初期費用の準備や入居審査、そのほかさまざまな手続きで時間がかかります。入居時期を考慮するなら、賃貸物件を探すタイミングは「入居2ヶ月前」がおすすめです。
オンシーズン、オフシーズンにかかわらず、1日に内見できる物件数は限られています。希望の入居時期が迫っているタイミングで部屋探しを始めれば、慌てて物件を選んだり、妥協して物件を決めたりすることもあるでしょう。家賃交渉を望むならなおさらです。
余裕を持って部屋探しをするなら、2ヶ月ほどの準備期間を設けましょう。
賃貸物件に少しでも安く入居する方法
ここまでは時期に合わせた部屋探しについて紹介しましたが、家賃交渉に自信がない人、また時期関係なく費用を抑えて引越ししたい人には、これから紹介する物件も狙い目です。
フリーレント付きの賃貸物件を探す
フリーレントとは、家賃が一定期間無料になることを言います。空室期間が長い物件はフリーレントを付けて入居者を募集するケースもあり、お得です。初期費用で考えると、前家賃がカットになるだけで家賃1ヶ月分の初期費用が抑えられます。礼金なし物件も同様です。
ネット検索でもフリーレント付きの賃貸物件を簡単に探せるため、初期費用を抑えたい人はもちろん、家賃交渉が苦手な人にもおすすめします。
家具家電付きの賃貸物件を探す
家具家電を一から揃える、また家具家電を処分するには資金が必要です。単身赴任をする人や、これまで実家暮らしをしていた人にとっては大きな負担になるでしょう。
しかし、家具家電があらかじめ付いている賃貸物件であれば別です。家具や家電を買い揃える時間や手間がなく、引越し費用も抑えられます。家具家電付きの物件は家賃が高く、必要最低限のものしか揃っていないなどのデメリットもありますが、短期間で引っ越しを予定している人や初期費用を抑えたい人におすすめです。
賃貸物件探しの狙い目は何を重視するかで変わる
賃貸物件はいつが狙い目なのか、それは何を重視するかによって変わります。単家賃や初期費用を抑えたいならオフシーズン、豊富な物件量から選びたいならオンシーズンがおすすめです。オンシーズン・オフシーズン関係なく、部屋探しを焦ったり妥協したりすることがないよう、入居の2ヶ月前に部屋探しを始めましょう。