賃貸物件の水まわりはどこを確認すべき?

賃貸物件を探す際の判断基準は人それぞれです。ただ、多くの方が意識し、時にはそれが理由で契約を見送ることもあるのが「水まわり」です。

今回は、賃貸物件の契約や内見の際に確認すべき水まわりのポイントを場所別に解説します。

トイレまわりの確認ポイント

トイレが清潔な状態に保たれているかどうかは、多くの方が気にする点です。毎日利用する場所であり、汚れやすい箇所でもあるため、前の入居者が退去した後にしっかりと清掃が行われているかが重要です。

こちらでは、トイレまわりの確認すべきポイントを解説します。

なお、前の入居者が退去してから間もない場合は、まだクリーニングが入っていない可能性もあります。タイミングにもよりますが、清掃業者が入った後に内見するのがおすすめです。

また、トイレだけでなく、水まわりでは水道が通っているのであれば蛇口をひねって状態を確認するのも重要です。トラブルにならないよう、事前に担当者に水を流しても大丈夫か尋ねておきましょう。

便器とトイレタンクの中

トイレのなかでとくに確認したいのが、便器やトイレタンクの中です。

便器やトイレタンクには常に水が溜まっているため、掃除を怠るとカビが発生します。汚れやカビがないか確認し、清潔な状態が保たれているか判断しましょう。

トイレタンクは、手洗い管の部分のフタを開けることができます。ただ、陶器で作られていて重量があるため、持ち上げる際は注意してください。

給水管

トイレの便器の奥には、タンク内に水を流すための給水管が設置されています。水漏れしやすい箇所でもあるため、実際に水を流して給水管からの水漏れがないか確認しましょう。

排水状態

トイレは、実際に水を流したときの排水状態の確認も大切です。前述の水漏れだけでなく、つまりが発生していて流れにくくなっている場所はないか、水が流れっぱなしになっていないかなどを確認します。

座ってみたときの扉や壁との距離感

設備に問題がない場合でも、座ってみたときの扉や壁との距離感に住み始めてから不満を感じる方も少なくありません。

扉や壁との距離が想像より近い、トイレットペーパーホルダーの位置が使いづらい、収納スペースがないなどの声をよく耳にします。

契約時や内見時にトイレをのぞく際は、実際に生活しているつもりで便座に座り、不満や違和感がないか確認しましょう。

バスルームの確認ポイント

水回り設備のなかでも、とくに大量の水を使用するバスルーム。住み始めてから後悔しないためには、以下の4点について事前に確認しておくことが大切です。

  • 換気扇や窓の状態
  • シャワーの水圧
  • タイルのひび割れやコーティング補修の形跡
  • 実際に水を流したときの排水状態

換気扇や窓の状態

前述の通り、バスルームは家のなかでもとくに多くの水を使用する場所です。カビや水垢を発生させないためには、使用していないときの換気が重要です。

そこで、換気扇や窓の状態は念入りに確認しておきましょう。都心部の住宅のバスルームには、窓が設置されていないケースもあるため、密閉した状態で十分な換気が可能なお部屋を選びましょう。

シャワーの水圧

快適なバスタイムを送るには、シャワーの水圧が重要です。水圧が低いと思うように体が洗えず、高すぎると水をむだにしてしまう可能性があります。

契約時や内見時には、実際にシャワーを流して水圧がどの程度か確認しましょう。あわせて排水状態もチェックするのがおすすめです。

タイルや浴槽のひび割れやコーキング補修の形跡

バスルームの劣化具合を確認するには、タイルや浴槽のひび割れの有無を確認しましょう。

また、コーキング補修(割れた部分の補修工事)の形跡がある場合は、過去に水漏れが発生しているかもしれません。大家さんや管理会社に確認しておきましょう。

洗面所の確認ポイント

洗面台や洗濯機置き場など洗面所周辺は、死角が多く汚れが溜まりやすい場所です。契約時や内見時には、以下のポイントに注意して確認しましょう。

  • 洗面台まわりの汚れやカビ
  • 排水管の痛みや水漏れの有無
  • 洗濯パンのサイズ
  • 排水口の状態

洗面台まわりの汚れやカビ

洗面台まわりは、水が飛び散りやすく、丁寧にケアしていないと水垢やカビなどが簡単に発生します。

前の入居者が退去した後も放置されているようであれば、お部屋の状態は決して良いとはいえません。洗面台の上だけでなく、周囲の床や壁まで確認しておきましょう。

配水管の痛みや水漏れの有無

築年数の経過した物件であれば、洗面台下の排水管の劣化具合や水漏れの有無も確認しておきたいところです。

壁や床にシミがある場合は、過去に水漏れが発生しているのかもしれません。

また、ついでに蛇口をひねって排水状態も見ておきましょう。

洗濯パンのサイズ

洗濯機置き場については、洗濯パンのサイズも確認しておきましょう。

洗濯パンのサイズにはいくつか種類があり、賃貸物件では一般的な洗濯機が置けるサイズのものが設置されていますが、大型の洗濯機を設置しようと考えている場合にはとくに注意が必要です。

また、ドラム式洗濯機を設置する場合は、通常の洗濯パンより高さのあるパンを設置する必要があります。後付けのパーツで高さを出すこともできるため、入居前に担当者に確認しておきましょう。

排水口の状態

最後に、洗濯パン下の排水口の状態も確認しましょう。使用頻度が多く、水漏れすることも多い箇所であるため、破損や劣化があると危険です。

キッチンまわりの確認ポイント

最後はキッチンまわりです。自炊する方はもちろん、しない方でも清潔な状態を保つためにはしっかりと確認しましょう。

こちらでは、以下の3点について解説します。

  • シンク下の状態
  • シンクの汚れやカビ
  • 壁紙

シンク下の状態

キッチンまわりでとくに入念に確認しておきたいのが、シンク下の収納スペースです。下水につながる排水管があるため、その劣化具合やゆるみ、サビなどがないかチェックしましょう。

シンクを新しいものに交換しても、配管の劣化をそのままにしておくと、虫や水漏れの発生につながります。毎日使用するところなだけに、しっかりと確認したいところです。

シンクの汚れやカビ

シンク内の汚れの状態やカビの有無もチェックしましょう。経年劣化による多少の汚れは仕方ないですが、しっかりと清掃されているかどうかがポイントです。

また、蛇口をひねって排水状態も確認するのが良いでしょう。

壁紙

最後に確認しておくべきなのが、キッチンまわりの壁紙です。

キッチンの壁紙は一部法令で規制されているため、コンロから15センチ以内の壁に壁紙が貼ってある場合は法令違反です。

法令違反を犯しているお部屋が適切に管理されているとは考えにくいため、そこを選ぶのは控えたほうが良いでしょう。

気になる部分はメモして報告するのが吉

水まわりを隅々までチェックしていると、いくつか気になる部分が出てくるかもしれません。

そのような場合には、メモを残しておいて不動産会社の担当者に伝えるのがおすすめです。

対応の有無や丁寧さが物件を選ぶ際の判断基準になります。

まとめ

水まわりの清潔度は、多くの方にとって重要な判断ポイントです。

ただ、どこを重点的に見るべきなのか把握していないケースも多いため、これを機会に契約時や内見時に確認すべき点を押さえておきましょう。

少しでも汚れていると契約を見送ってしまうかもしれませんが、それを不動産会社に伝えた際の対応なども含めて判断すると、より良い物件に出会えます。

 

 

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