URであーる。でお馴染みのUR賃貸住宅ってなに?[良い点・悪い点・口コミ・評判]
キャッチーなメッセージと著名な女優・俳優さんを起用したCMが有名な「UR賃貸住宅」。CM自体は見たことがあっても、UR賃貸住宅がどんなものか分からないという方も多いのではないでしょうか。実は、通常の物件とは異なる特徴を持っています。そこで今回は、UR賃貸住宅のメリットやデメリットを紹介するとともに、実際にUR賃貸住宅を利用している方の声を聞いてみましょう。
UR賃貸住宅ってなに?
UR賃貸住宅について多少知識のある人は、UR賃貸住宅=団地と思っているかもしれません。確かに、UR賃貸住宅はかつて「公団住宅」と呼ばれていました。ただし、UR賃貸住宅=団地というわけではなく、タワーマンションやリノベーション物件など、さまざまな種類の物件があります。
UR賃貸住宅の所有者(=大家さん)は独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)で、これは日本最多の物件を保有する大家さんです。
礼金や仲介手数料がない点や、入居のための条件が設けられていたりと、一般的な物件とは異なる点も多いです。
UR賃貸住宅と公営住宅の違い
UR賃貸住宅とよく間違えられがちなのが「公営住宅」です。公営住宅とは、地方公共団体が提供している低所得者向けの住宅で、「公営住宅法」という法律に基づいて運営がなされています。
公営住宅に住むためには、一定の条件を満たさなければなりませんが、収入が少なくても払い続けられるように家賃が低額に抑えられているのが特徴です。
UR賃貸住宅のメリット
前述したように、UR賃貸住宅には一般の住宅とは異なる特徴があります。そこで次は、UR賃貸住宅のメリットをご紹介します。
初期費用を安く抑えられる
新たな物件に住む際は、初期費用の負担がのしかかります。例えば
・敷金(家賃1,2か月分)
・礼金(家賃1,2か月分)
・仲介手数料(家賃1か月分)
などが挙げられます。
これらの費用にさらに引っ越し代や新生活を始めるための費用を加算すると、数十万円を超えることも珍しくありません。
しかし、UR賃貸住宅であれば礼金と手数料が必要ありません。入居時に必要なのは、家賃2か月分の敷金のみです。さらに物件によっては「フリーレント」といって、敷金を分割できるサービスもあります。
初期費用をかなり安く抑えられるのは大きなメリットになるでしょう。
保証人・保証料不要
賃貸物件に住む上で、もう1つ煩わしいものといえば「保証人」や「保証料」を用意しなければならないという点です。
保証人には入居希望者と同等以上の資産や支払い能力が求められるため、保証人が理由で入居審査に落ちてしまうこともあります。保証人が用意できない場合は、家賃保証会社を利用することになりますが、その場合保証が必要となるのに加えて更新料なども準備しなければなりません。
UR賃貸住宅の場合、保証人や保証料を用意する必要はありません。UR賃貸住宅に住む際は、一定の基準をクリアすれば自分の責任で契約することができます。
保証人を用意するとなると、その人に書類にサインしてもらったりなど、面倒な手続きも増えるため、それらの手間が必要なくなるというのはとても助かりますね。
更新料が不要
一般的な物件の場合、一定の期間ごとに「更新」という手続きを踏む必要があり、その際には更新料を支払わなければなりません。2年に1度更新を迎えるのが基本で、更新月には更新料の他にも家賃保証会社の更新料や家財保険料など、住んでいる物件によっては十数万円かかる場合もあります。
人によっては、更新料を負担したくないから更新月に新たな物件に引越すという方もいます。
UR賃貸住宅の場合、入居後1年ごとに自動更新され、更新料は必要ありません。そのため、長く住み続けるデメリットが存在しないという特徴があります。
部屋や敷地の広い物件、周辺施設の整った物件も多い
UR賃貸住宅には、狭い物件や立地のよくない物件が多いと思われがちですが、実はそうではありません。2LDK・3LDKといった家族でも住めるような間取りの物件も多く、周辺には公園や保育園・病院・スーパーなどを備えているところもあります。
初期費用を安く抑えたいという方は、UR賃貸住宅も候補の1つに入れてもいいかもしれません。
UR賃貸住宅のデメリット
ここまでUR賃貸住宅のメリットについて紹介してきましたが、UR賃貸住宅にはデメリットもあります。そこで次は、UR賃貸住宅が抱えるデメリットを紹介しましょう。
家賃が高い傾向にある
UR賃貸住宅は、1Rあたり30㎡(東京都の場合)など、最低面積が定められており、一般的な物件より広いものが多いです。広さはそのまま家賃の高さに直結するため、どうしても家賃が高くなってしまう傾向にあります。
また、3年に1度家賃が見直されることになっているので、長く住み続けていると家賃が高くなることもあるかもしれません。
ただし、前述のように礼金や仲介手数料・保証料がかからない上に、更新料を準備する必要もないので、相殺されてプラスマイナスゼロと言えるかもしれません。
設備が古いことも
UR賃貸住宅は、「団地」や「古い」といったイメージが根付いてしまっているため、現在リフォームやリノベーション等が進められています。
しかし、それらの進捗度合いは地域によってさまざまであり、まだまだ設備等が古い物件も見受けられます。例えば、エレベーターや洗濯機の排水溝がない物件や、ガスコンロ・網戸などを自分で用意しなければならない物件もあります。
ホームページにも記載されているように耐震性については問題ありませんが、それなりに築年数の経過している物件も多いため、抵抗のある方もいるでしょう。
入居審査がやや厳しい
一般的な物件にも入居審査は設けられていますが、その基準はまちまちで、物件を管理している人(主に大家さん)のさじ加減とも言えます。
一方UR賃貸住宅では、その審査基準が明らかになっているのでとても分かりやすいという特徴があります。ただし、特に収入の部分で厳しく審査される傾向にあるので、デメリットにもなり得るかもしれません。
ちなみに、UR賃貸住宅の場合、公示されている基準を満たさなければ、そもそも申し込みができません。そのため、基準を満たしさえすれば、落ちることはほぼないと言っていいでしょう。UR賃貸住宅の審査については、次の項目で詳しく取り扱います。
UR賃貸住宅の審査について
UR賃貸住宅に住む場合、一定の基準をクリアしなければなりません。これは入居後に家賃の滞納や住民同士のいさかいなど、トラブルが起きないようにするために設けられています。
具体的に備えていなけれならない点は以下の5つです。
1.日本国籍、または一定の条件を満たす外国籍の方
2.入居開始可能日から1か月以内に入居できる方
3.地域でトラブルを起こさない方、不当な請求を行わない方
4.反社会的勢力の構成員、関係者でない方
5.一定以上の収入・貯蓄のある方
この中で多くの方が気になるのが「一定以上」の収入・貯蓄という点でしょう。これについても明確に定められています。
具体的には「家賃の4倍または33万円の月収」、「月収の100倍の貯蓄」などとなっています。ただし、単身者の場合基準額が多少変わることもありますし、同居する親族が働いている場合は、収入を合算して基準を下げることもできます。自分が条件を満たしているか分からないという方は、一度問い合わせてみてもいいでしょう。
礼金や仲介手数料・保証料などが必要ないため、どうしても収入の基準は高くなってしまいます。その点は仕方ないと言えるでしょう。
UR賃貸利用者の声
最後にUR賃貸住宅利用者の声を聞いてみましょう。
20代男性 一人暮らし
東京での一人暮らしにあこがれていた私ですが、都内は家賃が高くなかなか手が出せませんでした。そんな時にUR賃貸住宅の存在を知ったのですが、家賃は他の物件とそれほど変わらない印象でした。しかし、礼金や更新料もかからないということでUR賃貸住宅で初めての一人暮らしを開始しました。一般的なマンションと変わらない間取りや立地で、とても満足しています。
30代女性 4人暮らし
2年ほど前からUR賃貸住宅のマンションに家族4人で生活しています。団地で古いイメージがありましたが、実際はそんなことはなく、普通のマンションです。周辺に子供遊ばせる公園があったり、ショッピングモールがあるなど生活に困ることもありません。永住することはないと思いますが、一軒家を購入できる資金が貯まるまで暮らしたいと思います。更新料がかからないのはうれしいですね。
UR賃貸住宅 まとめ
UR賃貸住宅には、みなさんがイメージしている物件とは異なるものも多くあります。新しい物件に引越すという方は、UR賃貸住宅を検討してみるのもいいかもしれません。