夏休みの帰省や旅行!賃貸の長期不在時の注意点とは

最終更新日 :

夏休みなどの長期休暇で、実家への帰省や旅行を考えている方も多いでしょう。心身をリフレッシュする絶好の機会ですが、賃貸物件を長期間空ける際には、普段の生活とは異なるさまざまな注意点があります。不在時のトラブルを未然に防ぎ、安心して夏休みを満喫するためにも、事前にしっかりと準備をしておくことが大切です。

この記事では、賃貸物件を長期不在にする際に気をつけたいポイントを、防犯対策から衛生管理、契約面まで幅広く解説します。

空き巣から家を守る!徹底的な防犯対策

長期不在時にもっとも懸念されるのが、空き巣被害です。侵入者は、留守にしがちな家を狙って犯行に及びます。大切な財産を守るためにも、万全の防犯対策を講じましょう。

侵入経路を断つ!施錠の徹底と補助錠の活用

出発前には、窓はもちろん、玄関の鍵も確実に施錠しましょう。うっかり閉め忘れることのないよう、指差し確認をするのがおすすめです。

玄関ドアには補助錠を設置することで、二重ロックになり防犯効果が高まります。賃貸物件の場合、穴を開けるタイプは大家さんや管理会社の許可が必要ですが、ドアに挟むタイプや粘着テープで固定するタイプなど、許可なく設置できるものもあります。

窓も同様にすべての鍵を閉めてください。特に、掃き出し窓など、大きな窓には補助錠や防犯フィルムの活用も有効です。

クレセント錠は、外から簡単に開けられないよう、ロック機能付きのものに交換することも検討できます(要許可)。ベランダやバルコニーに面した窓も忘れずに施錠し、物干し竿を足場に侵入するケースもあるため、物干し竿を片付けておくことも有効です。

留守を悟られないための工夫

郵便受けに郵便物が溜まっていると、長期不在であることが一目瞭然です。郵便局の「転居・転送サービス」を利用すれば、実家など指定の住所に郵便物を転送してもらえます。帰省期間に合わせて申請しましょう。

新聞を購読している場合は、事前に新聞販売店に連絡し、配達を一時停止してもらうのが賢明です。宅配ボックスがある物件であれば、不在中に届いた荷物を入れてもらえるため、玄関前に荷物が放置されることを防げます。

また、タイマー付きの照明を設置し、時間になったら自動で点灯・消灯するように設定しておくと、在宅を装うことができます。特に夜間、人の気配がないと狙われやすいため、効果的です。

出かける直前まで開けていたカーテンを閉め切ってしまうと不自然に見えるため、普段通り、少し開けておくなど、不自然でない範囲で調整しましょう。ただし、外から部屋の中が見えないように配慮が必要です。

庭やベランダの植物が枯れていると不在がバレやすいため、自動給水器の利用や、友人・知人に水やりを依頼するなど、枯らさない工夫をしてください。夏休み中に旅行の様子などをSNSに投稿するのは、帰宅後まで控えるのが賢明です。見知らぬ誰かに長期不在を知らせてしまうことになりかねません。

近隣住民との連携

信頼できる友人や知人に長期不在であることを伝えておき、定期的に家の様子を見に来てもらうようお願いするのも良いでしょう。郵便物の回収や簡単な換気などを依頼できれば、さらに安心です。

また、長期不在することを大家さんや管理会社に伝えておくことで、何かあった際に迅速に対応してもらえる可能性があります。緊急連絡先も伝えておくと良いでしょう。

帰宅後に困らない!水回り・電気・ガス・衛生対策

長期不在中は、思わぬトラブルが発生することもあります。特に水漏れや家電製品の不具合、悪臭などは、帰宅後の生活に大きな影響を与えかねません。

水回りトラブルの防止

水漏れトラブルを未然に防ぐため、水道の元栓を閉めておくのがおすすめです。マンションやアパートの場合、部屋の玄関近くやパイプスペース内にあります。ただし、自動給湯器を使用している場合は、元栓を閉めると給湯器の故障につながる可能性があるので、取扱説明書を確認してください。

トイレの便器内の水が蒸発して悪臭が上がるのを防ぐため、便器に少量の水を張っておくと良いでしょう。ペットボトルなどを利用して少しずつ注ぎ足すのも効果的です。お風呂の排水口も水が溜まっているか確認し、もし少ないようであれば水を足しておくことで、下水からの悪臭を防げます。洗濯機の排水ホースがきちんと排水口に差し込まれているかも、水漏れ防止のため確認しましょう。

電気・ガスの安全対策

長期不在時は、安全のためにブレーカーを落としておくと良いでしょう。落とすことで、雷による家電製品の故障や、漏電火災のリスクを軽減できます。ただし、冷蔵庫や録画予約をしている家電製品など、電源が必要なものがある場合は、該当する回路だけ落とすか、プラグを抜くなどの対応が必要です。

ガスも同様に、元栓を閉めておくことで、ガス漏れのリスクをなくすことができます。

使用しない家電製品のコンセントは抜いておくのがおすすめです。待機電力の削減にもなりますし、落雷による家電製品の故障を防ぐことにもつながります。

衛生対策と害虫対策

生ゴミはすべて捨てて、ゴミ箱をきれいに洗い、乾燥させておきましょう。残っていると悪臭の原因になるだけでなく、害虫が発生する可能性があります。

キッチンやお風呂、洗面台の排水口はきれいに掃除し、汚れを落としてください。排水トラップに水を溜めておくことで、下水からの害虫の侵入や悪臭を防げます。

冷蔵庫の中の生鮮食品は全て処分し、空にして電源を切るのが理想です。電源を切る場合は、扉を開けたままにして、中に湿気がこもらないようにタオルなどを挟んでおきましょう。中に食品が残っている場合は、電源を切らないようにし、傷みにくいものだけ残すようにします。

観葉植物がある場合、長期不在時の水やりが課題になるので、自動給水器の利用や、友人・知人にお願いするなど、枯らさない工夫をしてください。窓の隙間や通気口などから害虫が侵入する可能性があるため、市販の害虫駆除剤を設置したり、侵入経路となりそうな場所を塞いでおくことも有効です。

トラブル発生時の対応と連絡先

万が一、不在中にトラブルが発生した場合に備え、以下の情報を整理しておきましょう。

  • 大家さんや管理会社の連絡先
  • 保険会社の連絡先と証券番号、保険内容(火災保険や家財保険に加入している場合)
  • 最寄りの警察署の連絡先

また、自身の携帯電話が使えない場合や、状況報告が必要な場合に備え、家族や信頼できる友人の緊急連絡先を共有しておきましょう。

賃貸契約の確認と特約事項

賃貸契約書には、長期不在に関する特約が設けられている場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

一定期間(例えば1ヶ月以上)家を空ける場合、大家さんや管理会社に連絡する義務が定められていることがあります。契約書を確認し、該当する条項があれば、必ず連絡しましょう。

長期不在の期間が非常に長い場合(数ヶ月以上など)は、電気・ガス・水道を一時的に解約・停止することも考えられますが、賃貸契約上それが可能かどうか確認が必要です。解約・停止すると、戻ってきてからの再契約手続きが面倒になる可能性もあります。

加入している火災保険や家財保険が、長期不在時のトラブル(空き巣被害、水漏れなど)に適用されるか、事前に確認しておきましょう。

帰宅後のチェックポイントと準備

安心して長期休暇を過ごすためにも、帰宅後のことも考えておきましょう。

長期不在後、すぐに日常生活に戻れるよう、帰宅日の翌日は少し余裕を持ったスケジュールを組むのがおすすめです。久しぶりに帰宅すると、ホコリがたまっていたり、少しカビ臭くなっていることもあるため、簡単な掃除ができるよう、掃除道具をすぐに使える場所に置いておくと便利です。帰宅後すぐに食事に困らないよう、非常食や日持ちする食料品を少し残しておくか、帰宅後にすぐ買いに行けるよう、お店の情報を調べておくのも良いでしょう。

まとめ

夏休み等の長期休暇は、日頃の疲れを癒し、心身をリフレッシュする大切な時間です。賃貸物件を長期不在にする際には、事前の準備と対策が何よりも重要となります。

徹底的な防犯対策として、施錠の徹底、留守を悟られない工夫、近隣住民との連携で、空き巣被害を防ぎましょう。水回り・電気・ガス・衛生対策では、元栓を閉める、ブレーカーを落とす、生ゴミの処理などを徹底し、帰宅後のトラブルを回避してください。緊急連絡先の整理も忘れずに行い、万が一の事態に備えて、大家さん・管理会社、保険会社、警察署などの連絡先を控えておきましょう。最後に、賃貸契約の確認も重要です。長期不在に関する特約がないか、事前に契約書を確認しましょう。

この記事が気に入ったらシェアしよう!

コメントを残す


関連する記事